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レシートで人生を変える7つの手順

2021.06.14 公開 ツイート

そのレシートにドラマはあるか?レシートを集めるだけのカンタン節約術 平林亮子

レシートは自分の人生を映し出す鏡。そこには買ったものと値段だけでなく、行動の履歴、自分の価値観がつまっています。書籍『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』ではそのレシートを使った節約術を解説。集めたレシートはどのような視点で見直せばいいのでしょうか。

レシートをホチキスどめして見直す

1か月間のレシート集めはいかがでしたか? 大変でしたか? 案外楽しかったという方もいるのではないでしょうか。ちなみに私は、レシートを集めることで、店員さんとコミュニケーションを取れるようになることも楽しさの一つだと思っています。

さて、集めたレシートは、

・同種のものをまとめて

・サイズの大きいレシートから小さいレシートへと重ね

・ホチキスどめをする

と整理しやすくなります。

写真は、私の実際のレシートです。こうすると、レシートが見直しやすくなるのです。ノートに貼りつけたりしてもよいのですが、作業にばかり時間を取られ、面倒です。また、個人のレシートですから、長期にわたって保管する必要もありません。

そこで、種類ごとにホチキスどめをすれば、見直しやすく、枚数も把握しやすく、処分もしやすくなるというわけです。

 

どういう種類に分けるかにルールはありませんが、私は「昼食」「夕食」「お茶」「雑貨」「食品」「交通費」で分類しました。自分がよくお金を使う行動別に分けたのですが、実は、これを考えてみること自体にも意味があります。

「自分はいったい、何にお金を使っているのか」

を知る必要があるからです。普段、何に支出しているのかを意識できていなければ、それがよいのか悪いのかも判断できません。

 

レシートを見ながら、どう分類したらよいかを考えてみてください。とはいえ、それを考えているだけでは前に進みませんので、考えがまとまらないようであれば、以下の2つのパターンのいずれかを選ぶとよいでしょう。

一つは、今回の私の分類と同じような感じで、行動別にしてみるパターン。「朝食」「習い事」など、毎日の生活の中で、自分がどういうことにお金を使っているのかで分類する。

もう一つは、場所別にしてみるパターン。「コンビニ」「ファストフード」「電器屋」「デパート」など、お金を使う場所別に分類してみるということです。

 

考えて分類してホチキスどめをするだけで、

「今月は、夕食を外で食べることが多かったんだな」

「ファストフードをよく使っているんだな」

と自分のお金の使い方の特徴が見えてきます。どんなことが目立つのかを書籍で解説している「支出総額集計シート」にメモしてください。その特徴が、自分にとってよいと感じれば、お金の使い方はとりあえず合格。でも、

こんなことに使っていないで、もっと落ち着いてご飯を食べようよ!

と自分自身に言いたくなるようであれば、もったいないお金の使い方をしているということで要注意。

私は、思った以上に夕食の外食が多いことに驚きました。金額的には無理のない支出ですが、「夕食を適当に済ませる」という気持ちでお金を使っていることはもったいないと感じました。一方で、ランチは、費用対効果にも満足のいくものが多く、よいお金の使い方ができていると感じました。

あなたのレシートにドラマはあるか?

レシートを見直してみたとき、何のレシートであるか、思い出すのが難しいこともあります。

たとえば、タクシーのレシート。日付を見て、手帳を見ても、いったいどこからどこまで乗ったものか、さっぱりわからないことがあるのです。

商品名が書いていないレシートも、何を買ったのかはっきりと思い出せないことがあります。

そんなときは大いに反省してください。私も毎月、大いに反省しています。たかだか1か月の支出について、レシートを見ても思い出せないなんて、どれだけ適当にお金を支払ったかという証拠です。

(写真:iStock.com/AntonioGuillem)

もちろん、急いでいたとか、他に重要なことがあったから思い出せないという支出もあるでしょう。でも、他に重要なことがあったからちょっとした支出を適当に済ませていいということにはなりません。

よい買い物ができたときのことを思い出してみてください。

「あの日はたまたま、友人との待ち合わせまでの時間があって、デパートをうろうろしていた。そして、ふと目に留まった洋服を、本当に気軽に試着してみたら、とても似合った。そういえば、こんな服を着ていきたい場所があるな。店員さんとの会話も楽しかったな。少し他の支出を減らしても、これを買っちゃおう!」

よい買い物には、こういうドラマがあるものです。そして、そんな買い物ができたときは、金額以上の満足度を感じていたり、購入したモノへの愛着がわいたりするものです。

 

レシートからドラマが見えるかどうか。レシートにストーリーがあるかどうか。そこにストーリーがあるからこそ、商品とお金を交換すること以上の価値を生み出すことができるのです。お金はそういうプラスアルファの価値を生み出すことのできる道具なのです

お金を支払う行為が、単なるモノの受け渡しになってしまっては、お金がかわいそうです。

*   *   *

本連載は今回で最終回。より詳しいレシートの見方や集め方の具体的な方法は書籍『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』をご覧ください。

レシートは自分の人生を映し出す鏡。そこには買ったものと値段だけでなく、行動の履歴、自分の価値観がつまっています。書籍『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』ではそのレシートを使った節約術を解説。まずは1週間、レシートを集めて眺めてみてください。

関連書籍

平林亮子『レシートで人生を変える7つの手順 もらって、集めて、眺めるお金術』

「レシート」とは、自分の人生を映し出す鏡。そこには、買ったものと値段だけでなく、行動の履歴、自分の価値観がつまっています。本書は、そのレシートを使い、一生お金に困らない人生の手に入れ方を解説しました。方法はカンタン。買い物をしたら、忘れずにレシートをもらい、一箇所に集め、一日一回そのレシートを眺めるだけ。それを繰り返すことで、自分の暮らしのサイズがどれくらいかを知り、どれだけならば使っていいのかいけないのかを体感として蓄積させていくのです。お金に恵まれる人は、お金に対しての基本的なセンスがある人。レシートを捨てるかもらうかが、今後幸せにお金を使うことのできる人生になるかどうかを決定づけるのです。

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レシートで人生を変える7つの手順

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平林亮子 公認会計士

1975年、千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。起業やプロジェクトのたち上げから、経営全般に至るまであらゆる面において経営者をサポートしている。『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『〈新版〉相続はおそろしい』(幻冬舎新書)、『レシートで人生を変える7つの手順』『損しないのはどっち?』(幻冬舎)など、著書は監修も含めると50冊を超える。

アールパートナーズ
平林亮子オフィシャルウェブサイト

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