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フィンランドで暮らしてみた

2019.09.20 更新 ツイート

フィンランドは裸だらけ芹澤桂

間接照明に照らされた薄暗い木の箱の中に、石から立ち上る蒸気が籠っている。
正面のベンチに座っているのは真っ裸の男性たち。文字通りの全裸。
まあ、なんていうか、丸見えである。よくいえば見放題。
なるべくそちらを見ないように私は壁の温度計に視線を集中させる。
2、3人いる女性もビキニだけの姿で、別に裸の他者を気にする風でもない。
そんな男女が10人近く、膝を寄せるような距離感で、薄暗い箱の中に座りみじろきもせずじっと汗を流している。
これなにかの儀式だったっけ、と熱と蒸気で頭がクラクラしてくる。

 

(自宅にサウナは当たり前)

フィンランドは言うまでもなく、サウナで有名だ。


サウナという言葉自体、今や世界中で使われているけれど実はフィンランド語である。
「本当にサウナって入るの?」とよく聞かれる。ええもちろん。本当に、入る。
地元の人がどうやってサウナと関わっていると言えば、例えば私が以前住んでいたヘルシンキ市内のマンションには、屋上に共同サウナがあった。
何曜日のこの時間はこの家庭、という風にシフトが決まっていて、週に一度、1時間だけ枠を買って、貸切状態で使えるのである。屋上だけでなく地下にサウナがある集合住宅も多い。
それから今住んでいる家には、シャワー室の横にサウナが付いている。
こちらは我が家のものなので完全プライベート。好きな時にスイッチをカチリとひねれば電気で自動的に温まってくれ、いつでも入ることができる。
もちろんガイドブックに載っているような街中の共同サウナに好んで行く人もいるけれど、それはほんの一部、日本で言えば銭湯愛好家的な存在で、どちらかというとサウナが付いている自宅を理想としている人が多い。
これも日本で言うバスタブ付きのアパートとか、風呂トイレ別のアパートが好まれるのによく似ていると思う。
 

「サウナデー」なるものがある

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フィンランドで暮らしてみた

気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!

日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?

暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。

ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。

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芹澤桂 小説家

1983年生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。2008年「ファディダディ・ストーカーズ」にて第2回パピルス新人賞特別賞を受賞しデビュー。ヘルシンキ在住。

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