いつもと違う日々の過ごし方、長いおうち時間を少しでも心地よくする過去記事をあらためてご紹介します。丁寧に暮らし、心を守るヒントをあなたに。
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女優、タレント、モデル……様々な人にメイクをしてきた大人気ヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロさんが、文字だけの美容本を刊行しました。その名も『美容中毒』。女性に生まれたからには、思いっきり美を楽しみ、追求してほしいという小田切さんの思いが込められた一冊です。メイクルームでたくさんの女性を観察するなかで発見した、本当の美しさとは? 内容を一部抜粋してお届けします。
女性偏差値はいくつ?
高収入、高学歴、高身長。男性に理想をいつまで追い求めるのかしら。こういう人ってまだいるし、誰か紹介して、とも言われるけれど、とんでもない時代の化石。そんな人が仮に条件を満たす男性と出会って結婚したとしても、幸せになれるわけではなく、素敵に美しく年齢を重ねられる保証もない。そもそも、出会うことがゴールなわけじゃない。
もっと大切なことがあるって知ってるでしょう?
まずは自分自身の質を高めること。出会ったあと、パートナーと共にどのように生きていくのかを考え抜くこと。女性としての偏差値をコツコツと上げれば、黙っていても向こうからあなたに見合った男性がやって来るわ。
失いがちな清潔感。
年齢を重ねるとともに、悲しくも失われてくる清潔感。抜け感や空気感は、清潔感が第一にあってこそ叶う雰囲気なわけで、そこをフォローしながらメイクやお洒落をするのは、もはや大人のエチケット。
ただ、いくら成熟した女性であっても、あらゆる細部に清潔感を反映させるのは至難の技。まずは1カ所、際立つポイントを持ってみることから始めるだけでいい。毛先まで綺麗な艶やかな髪。潤いに満ちた柔らかで触りたくなる肌。ほのかで爽やかな香り。ピンッとシワのない服。どこかに纏えば、それが正解。
あまりにもパーフェクトな完成度は、逆に色気を失いかねないもの。こだわり過ぎると、クリーンさからくる透明感が消えてしまう。清潔感はほどほどに。何だって、度を超えると不自然よ。
シンプルと地味の境界線。
シンプルとは、何もしないことではなく、究極の洗練を身につけること。肌も心もファッションも、トータルで、シンプルを纏えたらかなりの上級者。
一方、似ているようで対極なのが、地味。他人からの目線を気にしない“怠け”によるもので、可もなく不可もなくただ収まりがいいだけ。そんな手抜きな状態に染まると、なかなか抜け出せなくなるし、華からはどんどん遠ざかって心のみまで発生させてしまう。まずは最低1カ所だけでも、ドラスティックを意識してみるといいんじゃないかな。
見た目は小綺麗でもなんだか垢抜けない印象の人。実は、地味と言う名の魔物に支配されているのかもしれない。
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美容中毒
大人気ヘア&メイクアップアーティスト小田切ヒロさんが、女優、タレント、モデルや、カメラマン、スタイリスト、編集者などなど、様々な女性を観察してたどり着いた、本当の美しさ。今を生きるすべての女性に読んでほしい、毒と愛に溢れた“言葉の美容”。