ある日、一緒に仕事をしている知人が言った。
「これからはわたしについて、女性を意味する表現をしないでください」
鼎談の直前だったので少し面食らいながら、「分かった」とわたしは答えた。
すぐに鼎談ははじまった。三人で楽しく会話している途中、思わずその知人のことを「彼女」と呼んでしまった。無意識に出てしまったのだ。わたしは慌てて謝った。知人は少し無理して口角を挙げた。
ここから先は会員限定のコンテンツです
- 無料!
- 今すぐ会員登録して続きを読む
- 会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン
愛の病の記事をもっと読む
愛の病

恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。














