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エナフンさんの推し活株式投資

2026.01.10 公開 ポスト

有望株とは何なのか──PERやPBRより大事な「成長」と「変化」の話会社員投資家・奥山月仁(エナフン)

前回記事では、「有望株」を見つけたら、下手にタイミングを計るより、今すぐ買うべきだ。といった内容をお伝えしました。
じゃあ、その「有望株」って、どういう株?
そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。

 
(写真:iStock.com/真由 野田)

これまでお伝えしてきましたように、
① 趣味や職場、いつものお買い物といった、とても身近なところで、思わぬ変化が見つかった。
② その商品やサービスは、一部のエリア、もしくは一部のコミュニティで、既にずいぶん流行ってはいるが、まだ、全世界に広がっているというものでもない。
③ ただ、その変化は着実に拡大している。

といった特徴。これらのような「変化」、もっというと「成長」がキーワードとなります。
ただ、「変化」とか「成長」は必ずしも、あなたにとって喜ばしいものばかりではありません。自分が働いている会社にとって、すごく嫌なライバル企業や自社事業を脅かしそうな新ビジネスの存在なのかもしれません。あるいは、もっと身近なところで言うと、ついつい手に取ってしまう中毒性のある食品、どうしてもやめられないゲーム、いつまでも見てしまう動画など……。これらのような、何かにハマってしまう悲しい心理の裏側にも、実はうまく儲かっている企業が存在します。

(写真:iStock.com/Sergio Yoneda)

そんな身近な感覚は、有望株探しにおいては、とても重要な要素です。株をやり始めたら、よく見聞きする、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、配当利回りといった投資指標より重要です。PER・PBR・配当利回りを知らない人は、AIに聞くか、検索してください。ここで説明しだすとそれだけになってしまいますから、ここから先は知っている前提で説明しますね。

PERやPBR、配当利回りといった投資指標は、株価の妥当性を測るものであり、それなりに大事な要素ではありますが、この指標を使って変化や成長を測ることはできません。そのため、これらの指標にばかりこだわって銘柄探しをすると、肝心の変化や成長を無視して、ただただ割安な銘柄ばかりを手にすることになります。

残念ながら、割安な銘柄の多くは、何かしらのワケあり銘柄であり、安いと思って買ったはいいけど、事業がどんどん悪くなって、株価はいつまでも下落する。もしくは、事業は悪くはならないけれど、何の変化も起こさず、株価は一向に上がらない。ということになりがちです。安物買いの銭失い。つまり、バリュー投資株の罠にハマってしまうことでしょう。

一般的に変化や成長を重視する投資法を「成長株投資」、あるいは「グロース投資」といいます。一方で、割安さにこだわる投資法を「割安株投資」とか「バリュー投資」といいます。バリュー投資にはバリュー投資の流儀があって、割安株の中からお宝株を探し出す方法は存在します。ただ、単に指標的に割安だから買うというのではなく、それらの企業の決算書を紐解き、場合によっては企業に直接問い合わせをするなどして、高い投資成績を収めている人もいますので、バリュー投資を否定するわけではありませんが、実は、これまで私が説明してきた投資法は、成長株投資(グロース投資)の方なので、流派が異なります。

いくら割安といっても、本来あるべき価値の1/10とか1/100とかということはありません。市場はそこまで愚かではないのです。ですから、割安株投資で10倍とか100倍とかの上昇を手にすることは出来ません(株価が1.5倍とか2倍とかになることはあります)。一方で、企業の成長の方は驚くべきものがあります。本当に小さな企業が、時流にのって大企業に変貌し、5倍10倍、場合によっては50倍100倍と大上昇することがあるのです(嘘だと思ったら、アップルでもユニクロでも、何でもいいので、あなたが良く知っている身近な企業の過去20年程度の長期チャートをご覧になると良いでしょう。頭がクラクラするくらい、大上昇している株をいっぱい見つけることができるはずです)。

ただし、成長株だから割安株にならないかというと、そんなことはありません。成長しているにもかかわらず、株価が下落、もしくは低迷を続け、割安株となることがあります。私はいつもそんな大チャンスを探していますが、なかなかそんなビッグチャンスには恵まれませんので、普段は、成長株をじっくりと持ち続けることに専念するのです。

(写真:iStock.com/Creativearts)

一応、ここで、そんなビッグチャンスが発生するパターンを3つほどお伝えしておきます。

この先何倍にも業績を伸ばせそうなのに、
【1】市場全体のテーマに乗れず人気が離散して割安に放置される
【2】市場全体の暴落に巻き込まれて、割安な水準まで下がる
【3】業績拡大のために大きな出費をしたとか、過去の不採算部門を整理したといった、前向きな要因で一時的に業績が悪化して株価が下落する

こんな理由で、成長株(グロース株)でありながら割安株(バリュー株)の特徴も併せ持つ企業を見つけることが出来たなら、それこそが、冒頭でお伝えした「有望株」と言えるでしょう。

成長株でありながら割安株の特徴を探す方法については1冊本を出していますので、興味のある方はそちらも参考にしてみてください。
『“普通の人”でも株で1億円! エナフン流VE(バリューエンジニアリング)投資法』(日経BP)

 

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エナフンさんの推し活株式投資

あなたが常連になっているものは、なんですか。

好きなものにお金を落としているだけではもったいない!?著者・奥山月仁氏が億の資産を築いた背景には、身の回りのモノやサービスに対する“推し活精神”があった!いま話題の会社員投資家が“推し活投資”の秘訣を紹介します。

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会社員投資家・奥山月仁(エナフン)

会社員投資家。高校2年から株式投資を始め、投資歴は30年以上。
大阪大学経済学部で証券理論を専攻。卒業後は大手企業に就職し、堅実なサラリーマン生活を営むかたわら、ピーター・リンチに倣い、成長株に中長期で投資して数億円の資産を築く。
2008
年から、株式投資の正しい知識を広める目的でブログ「エナフンさんの梨の木」を開始。
資金100万円からスタートし、投資成績を日々ブログで公開。それから17年後の20257月末には40倍以上に増えている。
著書に『個人投資家入門 by エナフン』『普通の人だから勝てる エナフン流株式投資術』『普通の人でも株で1億円! エナフン流VE投資法』(いずれも日経BP)などがある。
2025
7月には、『株小説 エビ銀 路地裏の大投資家が教えてくれたこと』(日経BP)を刊行。

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