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『血の轍』ドラマ化記念 相場英雄の世界

2013.12.14 公開 ツイート

『血の轍』ドラマ化記念 相場英雄の世界

己の正義を胸に、組織でもがく人たちへ 相場英雄

  

書店員さんも絶賛!!

三省堂書店 営業本部 内田剛様
不穏な内部抗争、プライドの激突、組織という名の巨悪を前に、あまりにも虚しすぎる個人の闘い……しかし利権をむさぼるのも正義を貫くのもどちらも紛れもなく人間そのものの本性である。
 凄まじいまでの筆力による濃密な人間ドラマは圧巻そのもの。
 信頼と裏切り、陰謀、そして復讐の末に、歪められる人間性。抗うことのできない運命の前で、目まぐるしく交錯する善と悪に弄ばれる人間の哀しき業を見事に描ききった渾身作。このリアリティー、緊迫感はまさに著者の真骨頂。〝興奮〟という言葉では収まりきれない迫真の一冊だ。

 

紀伊國屋書店横浜店 文芸担当  川俣めぐみ様 
寝不足になった。 途中でやめられないんだもの……。読んでいて鳥肌がたった!刑事部と公安部、しかも元同僚の手に汗握る攻防。同じ警察という組織なのに見ている世界が違いすぎる。兎沢も志水も仕事にまっすぐで、なのに……だからこそ対立してしまうって哀しい。しかし、公安ってこわい。

 

三省堂書店有楽町店 新井見枝香様
最っ高にぶっ飛びました!警視庁捜査一課と公安部の壮絶な……これでもかっこれでもかっこれでもかっボカスカボカスカっていう戦い……ゾゾーってくる公安の監視っぷり根回しっぷり。「お客さん」って言い方、めちゃくちゃこわいよ!!もう全部疑わしい!夫婦喧嘩もおちおちできゃしない!ペットボトルのふた、開けてあげたくなるじゃない普通!「おとしゃん」で泣いて、「カレイの昆布ジメ」発言に肝が冷えて、兎沢が2人!? 状態にキリキリして、株価操作になるほど!ってなって、銀座で寿司食って豪遊にギー!ってなって、村岡のことがみるみる明らかになるのに激しく興奮して、最先端技術な坂上に抱きつきたくなって、俺は最後まで志水を信じたかった。そして曽野というハ虫類のような男がこわくて、でも目が離せなかった。しかしこの衝撃……お医者さんかよ!食堂の券かよ!海藤かよ!わかるもん、なんかこれ、多分ほんとにこういう符丁とか使ってるんだろうなっていうのが……これはもう、すごい!

 

文教堂北野店 若木ひとえ様
同僚刑事だった2人がどのようにして現在に至ったのか。
 公安という立場になったかつての先輩を決して許さないほどの怒りをおさえながら捜査にのめり込む刑事につい肩入れして読んでしまう。
 次第に明らかになる真相には、憤りを覚える。もうあの頃の2人には戻れないとわかっていても。


 話題沸騰の『血の轍』特集、まだまだ続きます!
                               構成:plus編集部 図版:美創

(この連載は全2回です。次回「『血の轍』撮影現場への突入レポート」は12月26日公開予定です)
 

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相場英雄

1967年新潟県生まれ。元時事通信社記者。主な著書に『震える牛』(小学館文庫)、『血の轍』、『KID』(ともに幻冬舎文庫)、『トップリーグ』  『トップリーグ2/アフターアワーズ』(ともにハルキ文庫)。近著は『血の雫』(幻冬舎文庫)、『レッドネック』(ハルキ文庫)、『マンモスの抜け殻』(文藝春秋)、『覇王の轍』(小学館)、『心眼』(実業之日本社)、『サドンデス』(幻冬舎)、『イグジット』(小学館文庫)『ゼロ打ち』(角川春樹事務所、2月下旬発売)。

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