1. Home
  2. 社会・教養
  3. 考察食堂 -ドラマを噛んで味わう-
  4. 日曜劇場「キャスター」最終話 続編決定か...

考察食堂 -ドラマを噛んで味わう-

2025.06.16 公開 ポスト

日曜劇場「キャスター」最終話 続編決定か!?謎の男(寺西拓人)は何者なのかを徹底考察!!#阿部寛 #道枝駿佑 #永野芽郁 #6969b #寺西拓人 #timelesz6969b~ろくろっ首~(ドラマ考察系 YouTuber)

『来週のキャスター11話が最終回だよね?』

10話を観て、思わずそう思ってしまった視聴者は私だけではないはずだ。

いわゆる“謎を残して終わる”という締め方は、連続ドラマにおいて、決して珍しくはない。しかし、その多くは「縦軸だった謎は解決させた上で、最後の数秒に新たな謎を提示する」という締め方だ。

その新たな謎が物語の余韻となり、完結はしたものの視聴者に考える余白を与える。もう少し具体的な話をするならば「続編への布石」を最終カットで入れているのだ。

しかし、このキャスターにおいては縦軸の1つともいえる大きな謎が解決されず、強大な敵対組織が最終盤に突如登場し、物語が終わった。

具体的には、進藤妻を刺した人物は明確に明かされず、最終盤で寺西拓人演じる謎の男と足を引き摺るボスが運営する闇の組織「トゥゲザースペース」という敵の存在が明らかになった……。と同時に物語が終了した。

物語が終わっていないのに、物語が完結したのである。

 

これまでの私の見解を聞いて批判的と捉えられてしまうかもしれないが、決してそうではない。このドラマにおいては、完全な解決とは言えない終わり方が、むしろリアルだったと私は考える。

社会派という側面が強いこの作品で“謎を残すこと”は、現代社会に蔓延る様々な問題の難しさや虚しさを表現し、視聴者に問いを与えたのだ。

これは報道が果たすべき「社会に問いを残す役割」そのものをドラマで体現したと言えるだろう。

考え続ける問いを与えてくれたキャスターに感謝しつつ、よりドラマ的に残した謎を考察するならば、この闇の組織「トゥゲザースペース」は進藤と因縁のある存在であり、進藤妻を刺したのは足を引き摺っている描写ではないことから寺西拓人演じる謎の男と予想する。

それにしても寺西氏の出演時間僅か数十秒ながら光る存在感とその反響は流石の一言だ。

続編があるならば彼が進藤の宿敵として引き続き暗躍することは間違いない。

そんな妄想をしてる私は

I wanna timeless party はしゃいじゃっています。

真実を知った進藤の「報道しない選択」

最終話の展開も予想の斜め上をいくものだった。完全なラスボスであり、大悪党だと思っていた国定会長だが、蓋を開ければ完全悪とも言えない存在であったのだ。善人だったとはとても思えないが、中庸的な側面が強い人間だったと言えるだろう。

報道の責任と国益のバランスを考え「知られれば混乱や多くの犠牲を招く事実」を開示しなかった決断を完全に否定することは私にはできない。
ただその判断によって犠牲者を出したことを考えると賞賛など到底できないのも事実だ。

「見る角度によって正義が変わる」
この考えても答えの出ない問題が、このドラマの最大のテーマだったのではないかと私は考える。

真実を白日の元に晒すのがモットーの進藤が、父の死の真相に辿り着きながらも「報道をしない選択」をしたこともまた進藤の報道理念が変化した瞬間とも言え、この物語にリアルと深みを与えたのだ。

「いつの日か、この国を根底からぶっ壊してくれ」

この国定の遺言ともいえる言葉は、国定本人もまた真実と秩序の狭間で苦悩していたことの表れであり、根本からの変革が必要だということでしょう。

私はこのドラマについて、視聴者を置いていきかねないスピード感や、センシティブとも言える題材を採用し現代社会への問題定義し続ける姿勢などから“攻めているドラマ”と表現してきたが、最後の最後まで“攻めの姿勢”を貫いたと言えるだろう。

他人事だと思っていた現代社会の問題を自分事として考えるきっかけを与えてくれたキャスターに、今一度、心から感謝したい。

本編とは対照的!恋キャスはまさに幸せ空間で完結!!!

どんなに美味しいスイーツでも100人中100人が「美味しい」と言わせるのは困難。
それが好みというものだ。

しかしこの「恋するキャスター」という本編視聴後に見れるスイーツは、100人中100人が「美味しい」と言うだろう。それほどに極上のスイーツだった。

本編という本格派のメインディッシュがあるからこそ、引き立つデザートなのは承知の上だが、最後まで単品としても素直に美味しく頂けた。

何よりも、道枝駿佑の持つ魅力に気付かされたように思う。
これまでも気付いていたつもりだが、改めて惹きつけられた。

彼は端正な顔立ちでありながらも可愛げも存分に持ち合わせ、大型犬のサイズ感でありながら小型犬の愛くるしさも持つ。この矛盾とも思える事柄を両立することのできる素晴らしい才能を恋キャス最終回でも遺憾無く発揮していた。

戸山(佐々木舞香)にテレビ電話をしていたシーンは、スマホが割れんばかりの端正な顔立ちを披露しつつ、ただの通話ではなく、あえてテレビ電話を選んだ可愛げも感じられるシーンだった。

告白シーンにおいても、相手を思い「今は仕事しか考えられない」という気持ちをしっかりと伝えながらも、すぐにラーメンに誘っちゃう可愛げも覗かせていた。

言い換えるなら、この男は沼男だ。
純粋がゆえの優しさかもしれないが、あのタイミングでご飯に誘うのは、告白した身からすると、好きな気持ちが増幅せざるを得ないだろう。

ただ本橋(道枝駿佑)の沼なら喜んで沼ろうじゃないか。
むしろ頭から飛び込もうじゃないか

本橋に、そして戸山に、何より「恋キャス」に沼れたことを私は嬉しく思う。

この記事がキャスターに関しては最後になるので、考察食堂として言わせて欲しい。
「キャスター」そして「恋するキャスター」本当にご馳走様でした。

これからも我々と共にエンタメを全力で楽しみ、骨の髄まで味わい尽くしていきましょう。

完読してくれた皆さんにも、心より感謝申し上げます!
今後とも6969b、そしてこちらの連載を何卒よろしくお願い致します!

最終回リアルタイム考察の様子はこちら↓

著者:ペチ
ドラマイラスト:サク

{ この記事をシェアする }

考察食堂 -ドラマを噛んで味わう-

3人組ドラマ考察系YouTuber 6969b(ろくろっくび)による考察記事の連載がスタート!

今話題のドラマの真犯人は?黒幕は?このシーンの意味は?

物語を深堀りして、噛むようにじっくり味わっていきます。

バックナンバー

6969b~ろくろっ首~ ドラマ考察系 YouTuber

登録者10万人超えのドラマ考察系YouTuber。

大人気を博した考察ドラマ「あなたの番です」では公式本に考察集団"として掲載され、担当プロデューサーとコラボした経験もあり。

『僕らとエンタメを全力で楽しもう』をモットーに、落ち着くお茶の間のようなチャンネルを目指して活動中です!

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP