自分サイズが見つかる進化系ライフマガジン

3月10日に発売の『Paradox Live Official Fan Book』。

いよいよもう少しで発売になります…！

小林早代子さん執筆のオリジナルノベルは、彼らの日常生活を垣間見られる貴重な内容となっております。

今回は本書からThe Cat's Whiskersのノベルの冒頭を試し読みとして公開いたします。

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まだ二十二時前だというのに客はすっかりはけてしまった。話し声の途絶えた「Bar4/7」の店内に響くのは、ゆったりと心地よく流れるジャズ、神林が揺らすグラスの氷の転がる音、ソファ席で丸まっているリュウの微かな寝息、西門が長い指先で繰るペーパーバックの乾いた音。そして何より強い存在感を示しているのは、

「はあ……」

フロアで掃き掃除をしている四季の重く長い嘆息だった。

「はあぁ……」

神林がグラスをゴンッと強くカウンターに置いた。

「おい四季！　ため息ばっかつくな！　ただでさえ閑古鳥鳴いてんのにさらに辛気臭くなるだろうが」

四季はびくっと肩を震わせ、箒を胸に抱えた。

「ごっごめんなさ……」

リュウがソファからぴょんと飛び起きて怯える四季にまとわりつく。

「あっれ～しっきーまあたため息ついてるのお？　天才バーテンダーリュウくんがスペシャルドリンクつくってあげようか？　それとも一緒に元気の出るダンス、するう？」

リュウは四季に顔を近づけ、大きな瞳をぱちぱちと瞬かせる。

「いやどっちも……大丈夫」

「名探偵リュウくん調べによるとー」四季の首元でくんくんと匂いを嗅ぐ。

「ンー、先々週の木曜日から徐々にダウナーしっきーモードに突入しているであります！」

西門は手元のペーパーバックをぱたりと閉じて頬杖をつき、四季の方を心配そうに見やった。

「確かに最近少し元気がないみたいだね」

「えっ、いや、えっと……」

「いやこいつが暗いのなんていつものことだろ？」

「四季は感受性の豊かな子なんだ。そんなふうに言うものではないよ、匋平」

西門は神林をたしなめると四季の方に歩み寄り、その痩せた肩にそっと手を置いた。

「四季、何か心配事があるなら言ってごらん？　一人で抱え込むことはないよ」

西門の何もかも包み込むようなまなざしにひとたび見つめられれば、もはや四季には抗う術などなく、促されるままにおずおずと口を開く。

「じ、実は……」

 

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気になる続きは、書籍にて！

 

アニメイトでは通常特典に加え、限定特典も！

※先着特典になりますので無くなり次第終了になります。

ご予約・詳細はアニメイトのサイトから。

書誌情報

タイトル：『Paradox Live Official Fan Book』

発売日：2021年3月10日

仕様：A5版／ソフトカバー／152ページ

定価：本体1500円＋税

ISBN：978-4-344-03759-5

★通常特典：ポストカード1枚（BAE、The Cat's Whiskers、cozmez、悪漢奴等の4種ランダム封入）

 

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※通常特典となります。

 

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書店窓口にて「ISBNコード」（978-4-344-03759-5）をお伝えいただくと、よりスムーズにご確認いただけます。

※通常特典となります。