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2017.07.16

「私は、牧師から『ゴルフではあんまり頑張りすぎるな』と教えられて目からウロコが落ちた。あれはまさしく神の声だった」
――フレッド・マクラウド

岡上 貞夫

「私は、牧師から『ゴルフではあんまり頑張りすぎるな』と教えられて目からウロコが落ちた。あれはまさしく神の声だった」<br />――フレッド・マクラウド

ゴルファーが頑張っていい、たったひとつのこと

 フレッド・マクラウドは1908年の全米オープン優勝者である。

 この試合に優勝するわずか4年前、フレッドはまだプロになれず、ダフリに悩まされていた。

 ある日、プロを目指して練習に没頭するフレッドのそばに牧師が現われ、彼のスウィングをじっと見ていた。

「お前さん、なかなかいいセンスをしているが、惜しいかな相当に欲張りだ。そのままでは一生ダフリ続けるだろうよ」

「いくら牧師さんでも、大きなお世話だ」

「まぁ聞きなさい、ゴルファーというのは頑張りすぎる種族でな、まず遠くへ飛ばそうと頑張り、まっすぐに飛ばそうと頑張る。次に芯に当てようと頑張り、4つ目にはボールを上げようと頑張る。そして最後に、正しいスウィングをしようと頑張るものだ。わずか3秒足らずのうちに、なんと『5つもの頑張り』をやってのけようとするところに問題がある」

「では、どうしろと言うのです?」

「前の4つは忘れて、5つ目だけに専念しなさい」

 1976年に亡くなるまで、「自分がプロになり、全米オープンに優勝できたのは、このときの牧師の言葉によるものだ」とフレッドは自慢話のように語っていたという。

 

無理に高いボールを打つ必要はない

 ところでこの牧師、「4つ目にはボールを上げようと頑張る」と言って、ボールを上げることに血道をあげるのはよくないと戒めているように思える。

 実は、私も一時期、高い弾道のアイアンショットやアプローチショットを打とうとしていた。いろいろ紆余曲折したが、結局は無理に高いボールを打つのはよくないという結論に戻った経緯がある。ショットもアプローチも安定せず、スコアも不安定になってしまったからだ。

 フルショットで考えてみよう。

 高いボールは、ボールが着地してすぐに止まるという利点がある。とくにアイアンでは、グリーン上に直接落としてボールを止められるので、ピンデッドに狙いやすい。対空時間が長いので、見栄えもいい。

 バーディを奪って観客を魅了するには効果的な球筋なので、プロは高いボールを打つ人が多い。

 一方、低いボールは、ボールが着地してから一定のランが出る。

 キャリーが少なくなるので、グリーンへ向かって打つにはランを計算し、少し手前から攻める必要がある。

 よって、前面にバンカーがあるようなグリーンでは、直接グリーン面に落とすような狙い方ができない場合もある。バーディを狙うには確率が低くなるのだ。

 こう考えると、「やはり高い弾道のほうがいいのでは?」と思うかもしれないが、そうでもないのだ。

 高いボールは風に弱く、大きく流されるという欠点もある。

 滞空時間が長いから、サイドスピンがかかったら、空中で大きく曲がってしまうことにもなる。

 高く上げるには、フェース面は開き気味になるから、スライスになりやすく飛距離は出ない傾向になる。

 よって高いボールは、正確にボールを打てる人向き、飛距離は十分出るので少し抑えても構わない人向き、つまりプロ向きの弾道だといえるのではないか。

 

アマチュアは低いボールで飛距離を稼げ

 何度も言うが、プロゴルフでいいとされることは、一般ゴルファーにとってはむしろ害となることのほうが多い。

 高いボールを自在にコントロールするのは、相当な練習と、風を読むなどの経験が必要で、一般ゴルファーには難しいかもしれない。

 これに対し、低い弾道のボールは、風の影響が少ない。サイドからの風による左右の曲がりも少ないが、アゲンストとフォローの風との比較でも飛距離の差が少なくてすむ。

 スライスやフックのサイドスピンがかかってしまったときでも、キャリーが少なく早めに着地するので、左右の曲がり幅は小さくてすむ確率が高い。

 フェース面を立てて(ロフトを立てて)使うので、前進力が強く、キャリーは少ないもののランが出るので飛距離は落ちない。

 よって、正確に打てない一般ゴルファーにとっては、飛ばせて大ケガを避けられるのは低いボールなのだ。

 グリーンを狙うショットでも、アゲンストの風ならボールはよく止まるし、ショートアイアンなら弾道が低くてもスピンで十分にボールは止まるから、状況によってはピンを攻めることもできる。

 要は、ホールごとの状況に応じて臨機応変に攻めたり守ったりすれば、低いボールで十分であり、一般ゴルファーにとってはむしろそのほうがいいと、牧師と同じく私も思う。

 

腕を振れば、低いフック系ボールが打てる

「フックを打てて一人前」とよく言われるが、高いスライスボールでトッププレーヤーになったような人でも、一度はフックボールを打つ時代(期間)を通ってきているものである。

 低いフック系ボールを目指すと、腕を主体で振って打つ意識が強くなるが、これが一般ゴルファーにはさらにいい効果をもたらす。

 多くの一般ゴルファーは「手打ちはダメ、肩をよく回してボディターンで打たないとダメ」と信じている。

 しかし、これが多くの人にとって上達の妨げになっていることに、気づいている人は少ないと思う。

 背骨に近い肩や腰など、ボディをターンするのは簡単で速いけれども、肩から先の腕はかなりの長さがあるので、これをボディのターンに遅れずに振ってくるのは困難なことなのである。

 プロのようにたくさんボールを打っている人は、肩や腰のボディターンと腕の振りがシンクロできているが、一般ゴルファーのほとんどが振り遅れているのは、ここを勘違いしているからだ。

 だから、一般ゴルファーは肩や腰のボディターンはできるだけゆっくりにして、とにかく腕を振ろうと意識したほうがよく、これがむしろ、結果的に体の回転と腕の振りを同調させることになるのである。

 体の回転と腕の振りが同調していない振り遅れでは、フック系のボールは打てない。

 低いフック系ボールを打つ練習をするのは、腕を振る練習でもあり、体の回転と腕の振りが同調(シンクロ)することにもつながってくるのである。

 それに、低いフック系ボールを打つスウィングは、人体構造的にもあまり無理がない。難しい理論は省くが、人は身体の構造から考えて、高いスライスと低いフックは打ちやすいが、高いフックと低いスライスは余程無理な身体の使い方をしないと実現できないものなのだ。

 身体に負担をかけるスウィングは、長続きしないし怪我のもとでもあるから、とくに歳をとってからは避けたほうがいい。腰に不安のあるプレーヤーにとっても、低いフック系ボールを打つスウィングは、負担が少ないのでその意味でもおすすめである。

 脳からの命令を、もっともうまく実行できる器用さを持つパーツである腕。これを主体に振ることは、あまり本能に逆らっておらず、つまり比較的無理なくスウィングしていることでもあるのだ。

 

今回のまとめ

1. スウィングの練習をするなら、あれこれ欲張ってはダメ。テーマを一つに絞って、それだけを徹底して身につけよう

2. アマチュアは、一度は低いフック系ボールを打てるスウィングを身につけたい

3. ボディターンの幻想に惑わされてはいけない。アベレージゴルファーは振り遅れが多いので、むしろ積極的に腕を振るほうがスウィングバランスはよくなる

 

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アンちゃん2017.7.19

今回も牧師さんのいい話でした。月曜日は頑張りすぎて失敗しました。8割に力で、いいスイングをするように、これを忘れないようにします。

クレージーゴルファー2017.7.17

牧師の言葉が胸に突き刺さりました。私も頑張り過ぎています。ラウンド中はリズムを大切に気楽にプレーしてみます。

seki2017.7.16

低いボールいいですね、とても好きです。 高低打ち分けできる程の技術は大してありませんが。ゴルフは考えるスポーツですが、現場でのシンプル思考はとても大事なことです。大変な参考になります。

のだっち2017.7.16

牧師さんの言葉は凄く説得力があります。しっかりとスイングのみに集中出来たときに、ショットもパットも上手くいく傾向がやはり私にもあります。 来週以降実践してみます。

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