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2016.10.14

2018 FIFA W杯ロシア最終予選 
VS オーストラリア

ヤシキ ケンジ

2018 FIFA W杯ロシア最終予選 <br />VS オーストラリア

一目瞭然なのである。原口なのである。

 小学校5年生の運動会で徒競走があった。
 体育の時間に全員がタイムを測り、速い者から順番にA~Dにグループ分けされていった。
 自分の速さではB組が妥当だったが、グループ分けのときわざと遅めに走りC組に入った。
 C組でなら一位を取れるだろうと小狡い事を考えていたからである。
 B組でドベ争いをするくらいなら、C組で一位になりたい。
 目論見通りC組に入ったのは良かったと思ったのも束の間。H君が同じC組にいたのである。
 このH君は同レベル速さの男であった。何故H君がC組にと思っていたら、H君の方から話しかけてきた。
「C組なら楽に一番になれると思ってわざと遅く走ったのに、なんでお前がC組におるの?」
 それはこちらのセリフだと思った。
 運動会本番、互いに激しいデッドヒートを繰り広げ、僅差で私はなんとか一着になることができたが、レース後に「こんなんやったら、ズルしてまでC組に入った意味ないやんけっ!」とH君が自らに激しく憤っている姿を見て、私も後味が悪い結果を残すことになってしまったという思い出がある。
 似たようなのだと、頑張って偏差値の高い学校に入ってバカ扱いを受けるよりも、ランクを落とした学校で勉強のデキる子狙いというのもあるだろう。
 これは割りとあるパターンだと思う。

 ビッククラブやレベルの高いクラブに所属をしていても、周りのレベルが高くて思うように出場機会を得られず調子を落とすのか、中小クラブで出場し続けて好調を維持するのがいいのか。
 この最終予選の原口を見れば一目瞭然だった。
 フレッシュさはなくとも、現時点では日本のエースと呼んでも差し支えのない活躍を見せてくれている。
 本田や香川や長友のように垢抜けた感もまだ見られず、ふてぶてしい面構えがいい。
 なんでも原口の素行の悪さは昔から 有名らしく、チームメイトのガチムチ外国人選手といざこざを起こしてみたり、後輩の肩を何発も蹴り上げ大怪我を負わせてみたりと、なかなかの悪童っぷり。
 昔の本田のようなギラつきとはまた違うタイプのキャラクターである。
 この最終予選で先発した試合では全て得点を挙げているし、同ポジションを争う武藤や宇佐美が相次ぎで怪我の為代表を離脱したあたりも、なにか原口が「持っている」としか思えない。
 そして例のごとく、嫁が可愛い。持っているとしか言いようがない。

「数年前と違うのは、各々がレベルの高いチームでプレーしているということ。僕もフェンロからサウサンプトンでプレーしているし、他の選手もステップアップして、良いチームに来ている」
 オーストラリア戦後、吉田はこう言っていたが、サッカー選手の身の置き所を選ぶ物差しというのは、怪我をしない体作りと同じで大切な才能なのかも知れない。この最終予選を見ていてそう感じてしまうのであった。
 

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