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2012.08.01

2012年7月29日

ロンドンオリンピック2012 男子サッカー グループD 日本 VS モロッコ

ヤシキ ケンジ

ロンドンオリンピック2012 男子サッカー グループD 日本 VS モロッコ

 サッカー日本代表 サムライブルー マッチインフォメーション

SAMURAI BLUE vs モロッコ
2012.7.29 イギリス・セントジェームズパーク
 
 
 小さいころ、なにか悪さをするたびに親から叱られていた。そして最後に親はこう言うのである。「悪いことばっかりするんだったら、モロッコに連れて行ってちんちんを切ってもらうぞ」と。押入れに閉じ込めるぞとか、怖い人連れてくるよといった懲らしめの常套句ではなく、なぜかモロッコに連れて行かれ性器切断されるという大人になった今でも恐ろしい殺し文句のようなことを親から毎日のように浴びせられながら私はすくすくと育った。
 だから私にとってモロッコという国は、ちんちんを切られてしまう国だというイメージが大人になったいまでも根強く残っている。
 テレビでモロッコの綺麗な風景が映し出されたり、モロッコという言葉を耳にするだけでも「なんだかんだ言って、ちんちんを切ってしまう国なんでしょ」と思わずにはいられない。
 だもんで、なんでモロッコで性器を切らねばならないのかと気になり「モロッコ ちんちん」で検索してみると(中高年の方ならよくご存じであろうが)原因はカルーセル麻紀だった。彼女? がモロッコに性転換手術を受けに渡ってから、モロッコ=性転換のイメージが一般に定着したそうである。今はタイがそうらしい。親は幼い私にずっと、性転換させるぞと言われていたわけであるからして、その叱り方が正しいかどうかは分からないが、小さい頃はただただ怖くて、股間を両手で抑えて泣きながら必死の抵抗を試みていた。
 そういえば、私の実家の居間の鴨居にはご先祖様の遺影と並べられるありがたい形で芸能人のサイン入り色紙が3枚飾ってあった。元プロレスラーの輪島、鶴瓶、そしてカルーセル麻紀。その人選はなんともいえず、プロレスラー、落語家、オカマとまったく共通項がなく、おそらく親が行き当たりばったりでサインをねだった(見かけた)芸能人がその3人だったのだと思うが、子供の私に馴染みがあってまあ喜べたのは鶴瓶のみ、という思い出がある。どこの子供が輪島やカルーセル麻紀のサインを見て喜べるのだろうか。親は喜んでいたんだろうけども。
 と、自分なりにモロッコのイメージ=カルーセル麻紀だと再確認できたところで、今回のモロッコ戦について。
 
 試合前のニュース記事を見ていて、モロッコのラマダンを心配しているというのがあった。断食である。イスラム教の信仰者である彼らは頑なにその教えを守っていたようである。中2日での試合日程で日本選手も疲れが残っていると言っていたが、モロッコの選手は比べ物にならないほどの尋常じゃないヘバリ具合だったのだろう。
 断食しながら試合に臨んでいるんだなあと思いながらモロッコ戦を観返して見ると、モロッコ選手たちは素晴らしく敬虔な姿勢で頑張っているのだなと無宗教の私などは感心せずにはいられない。試合終盤になるとモロッコ選手の運動量がガクンと落ち、目に見えて日本にチャンスが増えてきた。疲労がピークにきていたであろうモロッコ選手たちは試合の合間に水分補給をしている日本選手をどんな気持ちで見つめていたのだろうか。考えるだけでも切ないモノがこみあげてくる。(試合映像を観ると、モロッコ監督の足元にはペットボトルが転がっていたが……)
 その切なさで対抗していたのは、今回も出た大津選手がのたうちまわる姿。
 タックルされ倒されてから痛がる姿は毎試合お約束のパフォーマンスになってきた感もある。とはいえ、スペイン戦では本当に怪我もしていたというのだから、パフォーマンスなのか本当に痛がっているのかよく分からない。ウソかホントか分からないし、ややこしいからなのか味方があまり心配していない感じもこれまた切ない。あの姿を見慣れてくると、心配する気持ちよりも大津選手がのたうちまわれば回るほど「またやってるよ…」と切ないようなやるせないような気持になってくる。
 そして今回も恐ろしいスプリント力を見せた永井選手。
 スペイン戦では幾本もことごとく決定機を外していたにも関わらず、モロッコ戦ではあんな難易度の高いループシュートを一発で決めるあたり、決定力があるのかないのかよく分からないと海外のスカウト陣も困惑したに違いない。簡単に見えるシュートを外し、難しいシュートを決めたりするあたりは、元日本代表FWの柳沢を彷彿とさせる。柳沢選手はもっと高みにいっていると思われるので、お暇な人は「柳沢 QBK」でYOUTUBEで見ていただけたらと思います。
 
 そして日本の決勝トーナメント出場以上に驚かされたのが、スペインのグループリーグ2連敗での敗退決定。
 スペインが日本に負けたとき、スペインは決勝トーナメントにコンディションを合わせてきているから、スロースターターだからなどというスペイン擁護論もチラホラあったが、結果はご覧の有り様である。
 日本がトーナメントに進み、スペインがグループリーグ敗退するなどと一体誰が予想できたであろうか。
 気になるのは、まだこの2試合が終わった時点で宇佐美選手の出場はない。
 まさか温存しているとは思わないし、使うべき場面はあったようにも思うのだが、関塚監督はどうしようとしているのか。次の試合でその全貌が見えてくるはずだと期待している。
 そう、決勝トーナメント出場が決まったU23日本代表は次のグループリーグ最終戦で、日本には馴染みが薄い消化試合を行う。
 消化試合。強豪国にだけ許された言葉。ぺーぺーの弱小・中堅国には使えないそんな贅沢な試合、消化試合。贅沢してもいいんだろうか。いやいや、自分日本人すからそんな贅沢言わねっす、という気分である。実際、日本選手のコメントを聞いていても、次も勝ちにいきますという、殊勝な言葉が多く見られた。
 やはり日本が強豪国の仲間入りを果たして慣れるまでには、まだ少し先の話しなのかも知れない。
 次のホンジュラス戦も決勝トーナメントも含め、8月はまだまだ熱くなりそうである。
 
 
 
 

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