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2012.08.06

2012年8月4日

ロンドンオリンピック2012 男子サッカー 決勝トーナメント1回戦 日本 VS エジプト

ヤシキ ケンジ

ロンドンオリンピック2012 男子サッカー 決勝トーナメント1回戦 日本 VS エジプト

 サッカー日本代表 サムライブルー マッチインフォメーション

SAMURAI BLUE vs エジプト
2012.8.4 イギリス・オールドトラフォード
 
 
 五輪が始まる前にはU23代表の五輪戦などというのは、次のA代表の試合までの箸休めくらいにしか思っていなかったんだけども、ここにきて大いに反省している次第。
 グループリーグ3戦の中で、1点差やスコアレスドローな試合を繰り広げてきた日本代表であるが、決勝トーナメント1回戦のエジプト戦ではまさかの3点差をつけ、完封勝ちまでおさめてしまった。これで4試合連続完封。
 正直、グループリーグの戦績が良すぎたし相手がトゥーロンでは負けたエジプトだし一回戦で負けてしまうのがオチだろうなどと、「イイことがあった後にはなにかのバチが当たる」的な予想をしていた私は小市民であった。
 というわけで、ここにきてようやく、この五輪でのU23代表の躍進の理由を考えてみた(遅すぎ)。
 O・Aで選ばれた徳永選手と吉田選手がDFラインに入ったことで、今までとは見違えるほど守備が安定するようになったことは周知の通り。
 それに連動するようにして、鈴木選手や山口選手という他の守備陣もトゥーロンの時よりも抜群に良くなったと感じる。試合後のインタビューに答える吉田選手の声がいつもかすれているのは、試合中に声を張り上げ守備の指示やゲキを飛ばしているからなのだろう。A代表には常に招集され不動のCBと呼ばれているそうだが、A代表の試合を見る限り、正直CBとして少し頼りない部分を感じたりもしていた。
 がしかし、この五輪チームでの存在感は見違えるほどである。年齢的には五輪世代でありながらO・AとしてU23代表の主将としてチームを引っ張り安定したディフェンスをしている姿には、今までと違う吉田像を感じずにはいられないのである。
 A代表では弄られ役の後輩だった彼が、U23内では弄り役の先輩に。いや、A代表でも彼は先輩たちを弄っていた。先輩でキャンプテンでもある長谷部を「マジメか!」と弄り、岡崎を禿げ扱いしていた。U23には年上が徳永しかおらず、巧みにポジションチェンジをこなした彼は後輩を弄りもするが年下に向けられたその視線は優しい。のであろう。勝手な予想だけど。
 そしてU23で主将を任されるにおいて、普段はオチャらけてるけど締めるところは締める分別の分かる先輩となり、そのリーダーとしての自覚/責任感がパフォーマンスの底上げを促し、後方の安定した守備からボランチや前線の選手への守備意識の向上にまで作用してという、良い連鎖作用がチームの良い雰囲気作り、ひいては連続無失点という結果に繋がっているのかも知れない。
 彼がA代表で見てきたキャプテン像(長谷部)を土台に「自分だったらこうする」と実践した賜物ではないだろうか。
 
 今回のエジプト戦でも試合の入り方はスペイン戦と同じように前線からの激しい守備で、素晴らしい試合の入り方だった。
「いい感じで試合に入る=前線からの激しい守備が出来ている」時の日本は、ボールポゼッションこそ相手チームを上回ることが少ないが、それは相手にボールをある程度持たせ、前線からの連動した激しい守備からのショートカウンターを狙う、というのがこのチームの特徴的な攻撃に繋がっているのである。
 1点目が生まれたのも清武選手の3人の相手をチェイシング後のボール奪取から永井選手へのパスで生まれたものであるし、前半終盤の斉藤選手が倒されエジプトDFの一発レッドのシーンも、ショートカウンターからである。
 そしてどのショートカウンターにもその起点となっている、つまりボールを奪い前線へパスを供給しているのが清武選手なのである。
 今大会の日本チームは永井選手や吉田選手、大津選手の活躍が目立つが、攻撃へ移るときのいいリズムを作り出す起点(ボール奪取、パス供給)は必ずといっていいほど清武選手である。
 
 本来、ボールポゼッションが低いと疲労が相手チームよりも多くなるのが常。しかし日本選手は走りまくる。
 長友選手がインテルのようなメガクラブでスタメンを保てるのも、やはりその走力やスタミナといった根本的なフィジカル面が優れているからと言われているように、走れない選手は技術があっても中々思うようなプレイが出来ない。
 宇佐美選手を見ていると、そんなことを思ってしまう。
 エジプト戦試合終了直前でも独特のリズムでPA内にドリブル侵入しシュートを外した後、勝利に喜ぶチームメイトの中、一人浮かない顔が映っていたのが印象的であった。日本はここまで勝ち進んできたが、自分はまだ何も活躍できていないんだというのが顔に書いてあった。
 彼が前シーズンに所属していたバイエルン・ミュンヘンはリーグ2位、国内カップ戦準優勝、チャンピオンズリーズも準優勝というシルバーコレクターチームという結果で前シーズンを終えたが、その中でほとんど出場機会を得られないまま1年間を過ごした。今の日本代表の中でも同じような気持ちを味わっているはずである。
 宇佐美選手が次のメキシコ戦で出場機会を得られるのかどうかは分からないが、彼の覚醒が起きた時に、つまりチームの為に献身的になって汗をかけるようになったときに一層レベルの高いチームになれるような気がしてならない。
 
 
 そしてこの先は中南米VSアジアのどう転んでも楽しみな試合しか残されていない。五輪サッカーは重視していないといわれる欧州勢は消えていった。
 メキシコには五輪大会前の強化試合で2-1で勝っているので、相手はリベンジを果たしに燃えているに違いなく、白熱した試合になること必至である。メダルもかかってるわけだし。
 もう2チームは、お隣韓国と日本の真反対に位置するブラジルという、私が個人的にこの五輪の中で観たい試合ベスト3に入る対戦カード。ちなみにその他は「ブラジルVS日本」「韓国VS日本」である。ウルグアイは決勝トーナメントに上がってくると思っていたが、ルイス・スアレスとカバーニという世界レベルのFWを擁しながらもこれといった話題に上ることなくグループリーグで消えていった。
 今回のエジプトとの再戦、次のメキシコとの再戦、その次は勝ったら決勝でブラジルor韓国と。負けても3位決定戦でどちらかと試合という按配であり、熱が入らない訳がない屈指の好カードをあと二試合も観ることができる。
 決勝戦がまさかの日韓戦になろうものなら、こっちもあっちもいつも以上に火花を散らすことは間違いなく、その話をするだけでもビール3杯は飲める。
 とにかく、中2日で代表の試合を観ることが出来るこの幸せ。
 残り2試合を幸せを噛みしめながらお酒を消費しながらじっくりとテレビ前で観戦するつもりです。
 
 

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