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2014.06.23

2014ブラジルW杯 VSギリシャ

ヤシキ ケンジ

2014ブラジルW杯 VSギリシャ

0-0。この男が、いまの日本代表の置かれている状況に想いを馳せるとき、思い出すのはあの映画のあの台詞……。

 

 絶対勝利が条件のこの試合を、0-0という面白くもなんともない結果で終わってしまった。
 もちろん勝って確実に望みをつなげて欲しかったが、引き分けてしまったことで、中途半端な期待が残った。
 中途半端な期待は厄介だ。パチスロでもう散々飲まれているのに、
「もしかしたら、もうすぐ出るかも……」など虚しい期待と濃い敗北感を抱えながら微笑まない台になけなしの金を突っ込んでいくようなものである。
 試合終了後からテレビやネットで行なわれている、虚しい勝ち点計算をしている光景が哀れさを加速させていく。
 計算する側も聞いてるこちら側も、いたたまれない気持ちになってしまうだけである。
 日本は撃ち合いになると、力を発揮してきたわけだが、この2戦で得点は1。
 本大会ではいろんな悪条件があったと思うが、結局のところ日本は相手国によく研究し尽くされていて、「自分たちの形」を上手く出させてもらえなかったのだろう。
 特にこの2戦で、自分たちの形が出せないこともさることながら、逆に相手の弱点を上手くつけたというシーンが限りなく少なかったように思う。
 大会が終わってから、一体どんな作戦を練って大会に臨んでいたのか、ザッケローニの最後の仕事として我々に分かるように説明して欲しいとすら思うほどの、凡戦続き。
 応援しているこちらも落胆の色が濃くなり、連日の試合観戦からの寝不足、日本戦での酒は不味くて酔えない上に食欲不振と倦怠感で、もうボロボロのズルズル。
 一方、他の国の白熱した試合を見ていると、技術的なこともさることながら、気合いの入り方が尋常ではない事が伝わってくる。
 たとえば「ブラジルVSメキシコ」のメキシコや、「チリVSスペイン」でのチリの選手たちは90分間強国を相手に闘志というものを剥きだしてファイトしていた。
 球際ではこれ以上ないほど激しく当たり、ルーズボールに全力疾走は当たり前。
 他の試合でも、ぺぺの頭突きにソングの空手チョップなんかも飛び出してしまうほど溢れる闘志を全面に押し出していた。
 もちろんギリシャ戦に臨む日本の選手たちも痛々しいまでの気合いが入っていたのだろうが、ファイトしている姿が見えてこなかったのが悲しい。
 その点、前半の長谷部は持ち前の爽やかさで、ギリシャのミトログルの脇腹に肘を入れて悶絶させて交代を余儀なくし、カツラニスのファウルを誘いこれまたピッチの外に追い出すという、マリーシアとも呼べるずる賢さを発揮してファイトしているようにも見えた。
 W杯というのは、90分間において闘うことが求められる舞台なんだと、弱小国日本人はまたひとつ勉強させられた。
 ギリシャと引き分けてしまった日本のグループステージ突破は、ギリシャ選手の頭髪並に薄いことは間違いなく、最終節にはここまで破竹の2戦2勝のC組の大ボスのコロンビアとの戦いを残すのみ。
 もう期待する気持ちは、残念ながらギリシャ選手の頭髪並に薄れてしまった。
 こんなつまらないことを繰り返し書いてしまうのは、日本の調子が悪いからだと責任転嫁したい気持ちでいっぱいだ。
 次に当たるコロンビアの試合を全部見たが、いまの日本が勝てる相手ではない。
 単純に比較しても日本は2試合で1得点だが、コロンビアは2試合5得点と超攻撃的。
 総合的に見てビートたけしと、ビートきよしくらい全然違う。
 もちろんなにかの手違いでコロンビアに勝利してくれれば嬉しいことに間違いはないが、そんなやわで淡い期待なぞしない方がいいことくらいは充分分かっているつもりだ。
 いまの日本代表の置かれている状況に想いを馳せると、映画『キッズリターン』のラストシーンの名セリフを思い出してしまうのである。
「俺たちもう終わっちゃったのかな……」
「バカヤロー。まだ始まっちゃいねえよ」

 

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