阪口珠未さんオリジナル、鶏手羽先の薬膳スープ


 NHKスペシャルでもとりあげられ、最近注目の臓器・腎臓。2000年の歴史を持つ中国伝統医学も、生命の素となるエネルギー=腎精(じんせい)を蓄える場所として、「腎」をとても重視します。
 腎の衰えは性欲・やる気の低下として表れるだけでなく、脳の働きも左右します。年齢と共に減っていく「腎精」を長持ちさせるには、どうしたらいいのでしょうか?
 発売たちまち重版となった阪口珠未さんの『老いない体をつくる中国医学入門――決め手は五臓の「腎」の力』から、若さの素=腎精をチャージする食生活のヒントをご紹介します。
(記事の終わり3ページ目には試食つき刊行記念イベントのご案内があります)

毎日ひと握りのナッツと骨つき肉

 北京の中国医学の大学に留学していた頃の話です。私の薬膳の先生は男性。70歳過ぎというのに、とても肌のきれいな人でした。その先生に「どうしたら、先生のように元気できれいでいられるんですか?」と尋ねたことがあります。
「それは3つある」
 と先生は答えました。
 身を乗り出した私に、先生が言ったのは……

 1つめは「毎日手のひらに一握りのナッツを食べること」。
 なぜならナッツは、小さな種が大きな木にまで成長するパワーを秘めているから。

 2つめは「豚足を食べること」。
 年寄りが尊敬されるためには、見た目がきれいで元気でないといけない。そのために、私は毎日、酢と黒糖としょうゆで煮た豚足を少しずつ食べている。そうするとこんなふうに肌がしっとりする。

 3つめは「腹八分目に食べること」。
 他の人みたいに、3食お腹いっぱい食べていたら、もう私は生きていないかもしれない。昼間に人と会ってたくさん食べた日は、夜は、ネギとショウガのスープを作ってもらい、それだけ飲んで寝てしまう。そうすると次の日は、また元気に仕事ができる。

 中国医学には、西洋医学の理論体系とは異なる、独特の「抗衰老(こうすいろう)」(老化を食い止める)という考え方があります。

 それは、「腎精(じんせい)」という、人間がもともと持って生まれた生命エネルギーをチャージして、若々しく、はつらつと生きるという方法です。

 私の薬膳の先生が実践している3つの柱はすべて、腎精をチャージして目減りさせないことを目的にした生活スタイルなのです。

(豚足は日本人にはあまりなじみがないかもしれませんね。本でもご説明しましたが、鶏手羽先など骨つき鶏肉にも、同じ効果があります)

 

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阪口珠未『老いない体をつくる中国医学入門―決め手は五臓の「腎」の力』

肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)の五臓で人間の体を捉える中国伝統医学。中でもとくに重要なのが「腎」。中国医学の「腎」は、腎臓だけでなく、生殖・成長の働きも含み、生命の素となるエネルギー=腎精(じんせい)を蓄えています。腎の衰えは性欲・やる気の低下として現れるだけでなく、脳の働きも左右します。年齢と共に減る腎精をどう目減りさせずに長持ちさせるか? 決め手になるのが「食こそ薬」と考える食養生法です。「毎日一握りのナッツを」「肉は骨つき・皮つきが基本」「食べても消化できなければ毒になる」等、2000年の歴史が証明する究極のアンチエイジングを、やさしく紹介。

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