1. Home
  2. 生き方
  3. 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし
  4. 六畳一間の布団事情【ドラマ化記念リバイバ...

阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

2021.10.25 更新 ツイート

第1回

六畳一間の布団事情【ドラマ化記念リバイバル掲載】 阿佐ヶ谷姉妹

この度、『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』がNHK「よるドラ」でドラマ化されることになりました。すごい~~!まさかの~!というわけで、ドラマ化を祝して試し読みミニ連載をスタート致します。放送は11月8日から毎週月曜日、NHK総合にて夜10時45分から11時15分となります。すでに話題沸騰となっていますが、姉の江里子さん役は木村多江さん、妹の美穂さん役は安藤玉恵さんです。週初めの夜、ぜひテレビの前でほっと一息入れて頂けたら幸いです。
 

はじめまして。阿佐ヶ谷姉妹の姉役・江里子です。
薔薇をしょってるアイコン写真の右側が私です。
これから月2回、妹役のみほさんと交互に
徒然なる日常エッセイを書かせて頂くことになりました。
どうぞ宜しくお願いいたします。

深夜1時の阿佐ヶ谷 。こたつ越しに見えるみほさんは、
かすかにいびきをかきながら眠っています。
みほさんは、普段も静かで、いびきも静かです。
私は出来るだけ大きな物音をたてないよう、こそこそとこたつに向かっています。
深夜だから? いいえ、こたつのすぐ下に、みほさんの足があるから。

元々は私の家だった、と言ったら、すごく小さい人間と思われるかもしれませんが、
今二人で住んでいるこの部屋は元は私が最初に住んでいて、
みほさんは後から同居した形になるんです。

同居までの道のりも長かった。
とにかく寝るのが好きなみほさん。自宅より、駅から近い私の家で、「少し休憩したら、帰りますから」とかいいながらぐっすり朝までコースが週5位続く様になり 、もうこっちに住んでしまった方が、経済的にも体力的にも楽なんじゃない? と同居を持ちかけたのは実は私の方で。

すぐ乗ってくれるかと思いきや、みほさん、なかなか首を立てに振らず。
え? なんで私の方がこんなに頼んでるみたいになってるの? と、
何だか分からなくなる程押し問答が一、二年続きました。
で、結局「お金が厳しい」という最もシンプルな理由により、ようやく同居をはじめた訳です。

前説明が長くなりましたが、何が言いたいかといいますと、そんな後から入ってきた方が
今、我が家の六畳の内、ほぼほぼ四畳位を使って堂々と寝ているのに対し、私が座布団ではなく布団の上に正座して、テーブル下のみほさんの足に接触しない様気をつけながら、こうして細々と文章を書いているのが、時々不思議に思えたりするのですが、これはグチでしょうか。

一人暮らしの頃は、主に東枕で、縦向きで寝ておりました私。
みほさんも、当初縦向きで寝ておりました。六畳一間に二人で布団で寝る、となると普通は横に並べて枕の向きも一緒で、という、いわゆる旅館スタイルをまっさきにイメージされるのではないかと思いますが、我が家では、そうではなく、頭が並ばないよう布団をずらして寝ておりました。

お互いのパーソナルスペースをそれとなく分けている感じをだすのと、みほさんの「寝ても起きてもお姉さんの顔が見えるのは 、つらい」という意見(いや、つらいってどういうこと? って話ですけど)もあってです。

しばらくはそのスタイルのままだったのですが、お仕事の関係で部屋をステキにアレンジ
して頂いてから、生活動線が若干変わり、二人ともこたつを挟んで横、横で平行に布団を
敷く様になりました。そして、顔があまり見えないよう、みほさんは南枕、私は北枕で寝
るようになりました。

縦だの横だのわかりにくいわ、と思われている方もいらっしゃるでしょう。そんな方のた
めに解説の図を書いてみたので、ご参照下さい。

しかしこの年になってこんな夜中に、これ程布団について記す事になるとは思いませんで
した。それも、自分の布団の上に正座して。

はっ! こたつの下のみほさんの足の指が動いています。寝ている時にこのように指が動くのは夢でも見ているのでしょうか。病気とかではないですよね。

そうそう、みほさんの足が思い出させてくれました。何が言いたかったかというと、最新の部屋のレイアウトでは、お互い横横で布団を敷いて寝る流れになっているのに、みほさんだけ、その日の気分によって、横だったり縦だったり、好きに寝ているのです。

「顔を踏むから」「顔がイヤだから」と、何故か顔縛りの理由で私に横布団、北枕を強要
するくせに、みほさんは好きな様に寝るばかりか、何なら布団も壁からじわじわと離し、己の陣地を基本の三畳から、四畳位に広げつつあるのです。

完全におばさんのグチが書かれた、日記帳になってしまいました。
とはいえ、睡眠を取れる自分の布団があり、うちに帰った途端、一言も話さない様な関係
でもなく、話を聞いてくれる、語らってくれる相手がいるというのは本当にありがたいので、モヤモヤを感謝の気持ちでふたをして、しばらくは北枕のまま、横に寝ようと思います。

あ、みほさんが寝返りを打とうとして、今コタツの縁に足をぶつけ、痛がっています。
みほさんは、痛がり方も静かですら。私も静かに寝たいと思います。(姉・江里子)

元の寝床間取り
現在の不公平な間取り

関連書籍

阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』

40代・独身・女芸人の同居生活はちょっとした 小競合いと人情味溢れるご近所づきあいが満 載。エアコンの設定温度や布団の陣地で揉め る一方、ご近所からの手作り餃子おすそわけ に舌鼓。白髪染めや運動不足等の加齢事情を 抱えつつもマイペースな日々が続くと思いき や――。地味な暮らしと不思議な家族愛漂う 往復エッセイ。「その後の姉妹」対談も収録。

{ この記事をシェアする }

阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

40代、独身、女芸人ふたりの地味おもしろい同居生活エッセイ。

バックナンバー

阿佐ヶ谷姉妹

ASH&Dコーポレーション所属
高い歌唱力で歌って踊れるピンクのドレスの二人組。
劇団東京乾電池研究所にて知り合い、以来親交を深める。
本当の姉妹ではないけれど、顔が似ているということでコンビを組むことに。
2016年フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」『第22回細かすぎて伝わらない モノマネ選手権』優勝。現在、数々のバラエティ番組で活躍中。

渡辺 江里子(わたなべ えりこ・写真右)
1972年7月15日生 栃木県出身 特技:ハモり 趣味:カラオケ

木村 美穂(きむら みほ・写真左)
1973年11月15日生 神奈川県出身 特技:ゼリー作り 趣味:仏像鑑賞

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP