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40歳から何始める?

2019.11.29 公開 ツイート

あれ、40歳からの人生ってまだ長くない?【再掲】 ペヤンヌマキ

20代でAV監督になり、30代で演劇ユニット「ブス会*」を立ち上げ、興味の赴くままに生きてきたペヤンヌマキさん(詳しくは、『女の数だけ武器がある。たたかえ!ブス魂』をどうぞ)。40歳をすぎて、もっと新たなことにチャレンジしたくなりました。そんな挑戦ライフが電子書籍『40歳から何始める?』となりました。発売を記念して、一部を抜粋してお届けします。まずは第1回から。

新年の真田神社で確信したこと 

 40歳。さすがにもう若いとはいえない年ごろになってしまいました。気づけば、「若い時にあれしとけばよかった」とか「もう年だから無理」とかいうネガティブワードを発しています。もう若くはないということを自覚しないとイタい人と思われてしまうという焦燥感がそういう発言をさせているのかもしれませんが、実際にいろんなものが衰えてきてますし、いろんなことへの手遅れ感で絶望的になったりもします。

 しかし、40歳ってほんとにもう若くはないのでしょうか?

 私は、なぜか自分が90歳くらいまで長生きする前提で生きています。自分が長生きできるという根拠のない自信はどこから来ているのかはわかりませんが、元々ネガティブ思考な人間のわりにそこに関してはなぜかポジティブなのです。大好きだった祖母が2人とも大きな病気もせずに90代まで生きたからかもしれません。

 仮に90歳まで生きることができたとすると、あと50年。今まで生きてきた長さよりも長いです。そう考えると人生って、若者の期間よりオバさんとかお婆ちゃんでいる期間のほうが長いんだなあ、としみじみ思います。

 そういうスパンで考えると40歳なんてまだまだひよっこ。若い頃にできなかったとか、もう手遅れとか言っている段階じゃない。これから半分以上もある。オバさんとして、お婆ちゃんとして、人生を楽しむ方法を考えよう。


 私はなにか新しいことを始めるのが大好きです。今まで自分が知らなかった世界に飛び込んで、今までやったことのないことを体験する。私にとってこれほど刺激的で楽しいことはありません。

 思えばこれまでも興味の赴くまま、わりといろんなことをやってきました。AVの現場に飛び込んで、その結果AV監督になってしまったり、お掃除バイトを始めてお金持ちの家を覗き見してみたり、「ブス会*」という名の演劇ユニットを立ち上げ、いろんなうっぷんを芝居に詰め込んで発散したり、フィギュアスケート選手に憧れすぎて、38歳にしてフィギュアスケートを習い始めてしまったり…etc。(詳しくは拙著『女の数だけ武器がある。たたかえ!ブス魂』をお読みください!)

 この連載は、40歳になった私ペヤンヌマキが、これからのオバちゃんお婆ちゃんライフを満喫するために、いろんなことにチャレンジしていく冒険記であり、何があってもこれからの人生を楽しんで生きていくんだという意思表明でもあります。

 と、なんだか大風呂敷を広げてしまいましたが、冒険といってもそんな大冒険とかではなく、一日一善始めましたとか、“すみません”ではなく“ありがとう”と言うことにしてみましたとか、嘘でも笑顔を保ってみることにしてみましたとか、そういう些細な心がけみたいなものも含まれていくことと思いますのであしからず。

 日常のちょっとしたことに楽しみを見いだす。それも、長い人生を飽きずに楽しむコツだったりしますよね。

 話は飛びますが、去年のNHKの大河ドラマ「真田丸」にハマった私は、今年の元旦に思い立って真田の郷、上田市を訪れ、真田神社にお参りしてきました。そこで買った赤備え兜のお守りに、こう書かれてました。

 『この兜守は、我が国で美徳とされてきた弱者に寄り添う心、根源的な愛を示す「仁」、真田氏が上田合戦、関ヶ原籠城と二度にわたり大軍を相手に戦った時に示した知恵と勇気を表す「智」「勇」をご守護しています』

 これだ。年の始めに、私は確信しました。
 ネガティブをポジティブに転換させる「知恵」、失敗を恐れず思い切って行動する「勇気」。これこそが、これから荒波の中を生き抜いていく方法なのだと。

 さて、40歳から何始める?

ペヤンヌマキ『40歳から何始める?』

筋トレ始めました。4時起き始めました。勉強始めました。デート始めました。内職始めました。そして、素っ裸で踊りました――。

20代でAV監督になり、30代で演劇ユニット「ブス会*」を立ち上げ、興味の赴くままに生きてきたペヤンヌマキさん。
40歳になり、さらに新しいことにチャレンジしたくなりました。
はりきって、挫折して、また奮起して。新しいことは、生活のなかにたくさん埋もれています。
一緒に真似してみたくなる、ワクワクドキドキの挑戦ライフ!

※本作品は、幻冬舎plusに公開された同名連載の第1回~第31回(2017年2月~2019年9月)に加筆修正し、構成したものです。

ペヤンヌマキ『女の数だけ武器がある。』

ブス、地味、存在感がない、女が怖いetc.…。コンプレックスだらけの自分を救ってくれたのは、アダルトビデオの世界だった。働き始めたエロの現場には、地味な女が好きな男もいれば、貧乳に興奮する男もいて、好みはみなバラバラ。弱点は武器にもなるのだ。生きづらい女の道をポジティブに乗り切れ!全女性必読のコンプレックス克服記。

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ペヤンヌマキ

1976年生まれ、長崎県出身。早稲田大学在学中に、劇団「ポツドール」の旗揚げに参加。卒業後はAV制作会社に勤務。現在はフリーの映像ディレクターとしてAVやテレビドラマなどを手がけるほか、演劇ユニット「ブス会*」主宰の劇作家・演出家として幅広く活躍中。著書に『女の数だけ武器がある。』がある。

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