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超現代語訳 戦国時代 笑って泣いてドラマチックに学ぶ

2016.11.08 公開 ツイート

ドラマ「真田丸」をもっと楽しむ解説9

ついに「真田丸」の全貌が――。
感動の“神回”に日本中が熱狂した!
房野史典

NHK大河ドラマ「真田丸」に、この週末、本当に大勢の人が熱狂しました!
いつも最初に流れるテーマ曲が、今回に限って最後に流れたとき、鳥肌が立ち、めまいがしましたね。
そう。ついに。「真田丸」の全貌が明らかになったのです!!
なかなか評判のいい、房野さんの、この“ドラマを楽しむためのエッセイ”は、余談&裏話が読みどころ。今回の”余談”は、家康を演じている内野聖陽さんの、アッと驚く小話です。

*   *   *

幻冬舎plus(もうちょっとで3周年とのこと、おめでとうございます!)をご覧のみなさま、こんにちは。
こちらで「東大生も唸った! 超現代語訳・戦国時代」という連載をさせていただいている、房野史典と申します。

さっそく本題ーードラマ「真田丸」の話に入ります。これまでも、僕なりに一生懸命ドラマについて書いてきたのですが、実は「前置き、長すぎるだろ!」って声が多く、本題にたどり着いていない人もいたようなので、さっそく本題に入りたいと思います。

さて今回の”真田丸”、タイトルは「築城」です。(本題です♪)
今回の演出には震えました……! 大河ドラマでこんなやり方が……! なんと血の騒ぐ持っていきかたなんでしょう。
演出について語りたい気持ちをグッと抑えて、今回の「築城」について、ちょっとだけ書きたいと思います。

江戸幕府を開いて、将軍の座も息子に譲った徳川家康(内野聖陽さん)。徳川家の地位を揺るぎないものにするため、豊臣家に最後の戦いをけしかけてきます。
一方で、豊臣家は、徳川に対抗するため、全国から牢人(主人や、土地を失った武将ですね)を集めます。その中には、「真田丸」の主人公、”真田幸村(堺雅人さん)”もいたのでした。
攻め寄せてくる徳川軍に対して、豊臣軍は、大坂城(昔は”坂”ね)に籠城(お城にこもって、敵を迎え撃つ)という作戦をとることに…(籠城になるまでも、なんやかんやありました。詳しくは前回の記事を!)。

大坂城は、防御力抜群の鉄壁のお城です。しかし、ドラマでも言っている通り、唯一のウィークポイントが”南”です。北、東、西は、海や川に囲まれ、攻められにくい。ですが、南側だけ遮るものが何もない。
幸村は南側をカバーするために、”出城(主要のお城から離れて造るお城です)”を築くことを決めたのでした。
今回のタイトル「築城」とは、文字どおり”お城を築く”ということです。そして、そのお城というのは、大坂城の南に位置するところに、幸村が築こうとしている“砦”のことだったんですね。

その出城がどんなものか、ドラマでは、後藤又兵衛(哀川翔さん)に説明しているシーンがありました(この出城の機能がどんなものか、もちろん『超現代語訳 戦国時代』でも解説しているので、お読みください)。
攻め入る敵をバンバン撃ち取ることができる、超攻撃的出城
実は、そのルーツは”武田家(有名な武田信玄さんのとこだね)”にあったとされます。
真田家は、幸村の祖父・幸綱の代から武田家に仕えていました。父・昌幸(草刈正雄さん)も、少年の頃から信玄の家来として、武田家で働いています。おじいちゃんとパパが武田のもとで吸収(特にパパが)したことは、おそらく幸村にもいろいろと伝わっていたはず……。
その証拠に、幸村が又兵衛に説明している図面に書かれている出城の形は、まさに武田家が得意とした出城の造りなんです(丸馬出〈まるうまだし〉)って名前だよ)。

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超現代語訳 戦国時代 笑って泣いてドラマチックに学ぶ

歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんが、戦国時代を、”超現代語訳”したら、こんなにおもしろい物語になった!
東大卒の某人物も「こんなに頭にすんなり入ったことがない」と大絶賛したという、驚愕のわかりやすさ&面白さ。
NHK大河ドラマ「真田丸」でも大人気の「真田三代」のほか、歴史好きにはたまらない人選と人物描写で、読ませます。
戦国時代ほど、人間ドラマの宝庫はない!連載開始直後から、大人気。教科書で見かける有名な武将たちも、思わず可愛く思えてくる。笑いあり、涙ありの、戦国ドラマを、ぜひ。
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房野史典

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。子どもたちに歴史の面白さを教える授業も好評。初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』でブレイク。その他の著書に、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『時空を超えて面白い! 戦国武将の超絶カッコいい話』など。

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