夫、義母を見送り67歳で一人暮らしが始まったイラストレーターの本田葉子さん。さみしい。心細い。と思いながらも、楽しみな気持ちがいちばん大きかったといいます。暮らしをサイズダウンしながらも心が明るくなる工夫が満載の『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』より、本田さんが実践する一人前クッキングをお届けします。
「一缶で何ができる?」と鼻歌しながら考える
一人前クッキングには慣れていないものだからイマイチ「量の勘」をつかみきれない。なにが食べたいか? より先に冷蔵庫をのぞいて、なにが作れそうかと考える。賞味期限チョイ過ぎた物はなにより最優先で材料をみつくろう。
トマト缶は色々にアレンジできるので便利もの。下の写真は四日分の朝食です。これで一缶食べ切り!
一日めは、二分の一缶ほど使って、トマトスープを作る。ミックスビーンズやジャガイモ、ナス、玉ねぎ、鶏ひき肉など入れて。二日めは残ったスープにカレールーを入れてトマトカレーに仕上げる。とろみがついておいしさ増し増しになる喜び。
三日めは、そこに固形コンソメと水を足してトマトカレースープにする。少しでも味が変わると飽きずにいけるものだ。これでカレーの鍋は空っぽね。
四日めは残った二分の一のトマト缶でパスタに。ニンニク利かせたオリーブオイルで玉ねぎ、ピーマン、ジャガイモを炒めてパスタとトマトを合わせてでき上がり。
多分だけど……家族が数人いたらこんなアレンジ思いつかなかったなあと思う。もうほとんどゲームと実験のような料理である。一缶で何ができるか? 何ができるか〜♪ と鼻歌しながら考える。
誰かに食べさせる目的の料理とはまた一味違うクッキングは、適当でいい加減が良い加減になる。失敗しても成功しても食べるのは自分オンリーってのもまたいい。成功したらメモしておいて誰かに食べてもらおう。友だちとか訪ねてきたらね。
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続きは、本田葉子『ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし』をご覧ください。
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