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山野海の渡世日記

2024.02.25 公開 ツイート

寄り道だらけの執筆生活 山野海

2月に入ってからずっと自宅にこもって書いていた。
舞台や映画の台本を。

その間に俳優として映像の仕事に何本か行っているが、基本的に2月は、台本を書く時間を多く作ってもらった。

理由は単純。書かなければならない台本がたくさんあるから。

今、私が抱えている台本は、映画、舞台含めて3本。そして3本とも締め切りが3月。なので今月は撮影で出かける以外は、とにかく家で書いていた。

酒も飲まず、人にもあまり会わず、犬猫にまみれてパソコンの前に座り続けた。

 

と言うことで、ここに書けるような出来事が全然起こらなかったので、今日は私が作家の仕事をしている時の1日を書いてみたいと思う。

 

何度も書いているので皆さん分かっているとは思うが一応書く。

 

朝起きて、洗濯と掃除。

犬猫にご飯を食べさせて犬の散歩30分。

帰って来て自分のご飯を雑に食べ、ソファに寝転ぶ。

1日の中で朝ごはんを一番多く食べるので、消化するまでに時間がかかるのだ。それに、お腹が一杯だと、集中力が欠けて文章が浮かばないし。

ソファに寝転び、全然面白くもないゲームをやる。それに飽きると犬猫の動画かなんか見て、ニヤニヤ笑う。

そうこうするうちにお腹が膨れてるものだから、眠くなる。

で、寝る。一時間くらい。

のそっと起きてきて、猫じゃらしで猫と遊ぶ。

 

お腹もこなれてきたことだしと、やっとパソコンを立ち上げる。
前の日に書いた文章を読み、直しを入れる。
そしていざ、物語の先を進めようとするが……。

 

気づくとスマホを開いてクソつまらないゲームをやっている。

今流行りのゲームなんかじゃない。子供がやるような単純なパズルゲームだ。もちろん課金なんかしない。私は根っからのケチだから。

 

そうこうしている内にまたお腹が空いてくる。

私は一度にたくさんの量は食べないが、代わりに4時間毎にお腹が空く。

そうなったら書くどころじゃない。お腹が減ったことが気になっちゃって、気になっちゃって。

てことで、まずは犬猫の飲み水を取り替えてチュールタイム。

それから台所へ行き、自分のお昼ご飯を用意し食べる。

先にも書いだが、満腹になると集中力が欠けてしまうから、あまり食べすぎないように注意しながら食べる。

なのに、ご飯の後アイスクリームかなんか食べてしまい、またもやソファにゴロンと転がる。

それを見ていた犬が待ってました! とばかりに私のお腹の上に乗って寝始める。

犬がお腹にいるから動けないしと自分に言い訳し、またもやTikTokなんかを見てニヤニヤしている。

 

気がつけば昼休憩してから1時間も経っている。

これはまずいと、さすがに焦りだし、再びパソコンの前に座る。

そこからやっと新しいところを書き出す。いい案が浮かんだときはここから一気に集中できる。

ふとトイレに行きたいと顔を上げるともう夕方になってることも多々ある。

でも、いい案が浮かんでこない時は、やっぱり気がつくとスマホをいじっている。

 

こんな風に改めて書くと、自分の怠けぐせやいい加減さに、呆れを通り越して悲しくなってくる。

こんな事やってて、よく今まで締め切りを守れてきたもんだと自分の事ながら不思議に思う。

もしかしたら寝ている間に犬猫が、私の代わりに書いてくれてるんじゃないかと真剣に考えてみたりする。

いや、当たり前だがそんなことあるはずがない。

犬猫の頭の中にはご飯、散歩、おもちゃ、おやつしかないんだから。

パソコンの隣のベットで、応援する気全くなしの犬と猫。

そんなこんなだったのに、ふくふくや「高田の棺」第一稿が昨日書き上がった! 

毎回思う。こんな綱渡りの状態なのによく書き上がったもんだ。

他人事のように言ってる場合じゃないが、とりあえずホッとしている。

この物語はある葬儀屋での一晩の家族と葬儀屋の話である。毎度バカバカしい物語ではあるが、面白い作品が出来たんではなかろうかと自画自賛している。

もちろんまだ第一稿なので、これから書き直しをブンブンする。

もっともっと面白くして、一人でも多くの方に見ていただきたい。

と言うわけで「高田の棺」の第二稿をよりブラッシュアップしながら、他の台本も書き始めていく。

 

もうスマホのゲームはやらない! 

動画も見ない! 

ご飯は腹八分目にする! 

 

絶対守れない約束を、ここに書いてみる。

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山野海の渡世日記

4歳(1969年)から子役としてデビュー後、バイプレーヤーとして生き延びてきた山野海。70年代からの熱き舞台カルチャーを幼心にも全身で受けてきた軌跡と、現在とを綴る。

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山野海 女優、劇作家、脚本家

1965年生まれ。東京新橋で生まれ育ち、映画女優の祖母の勧めで児童劇団に入り、4歳から子役として活動。19歳で小劇場の世界へ。1999年、劇団ふくふくやを立ち上げ、全公演に出演。作家「竹田新」としてふくふくや全作品の脚本を手がける。好評の書き下ろし脚本『最高のおもてなし!』『向こうの果て』は小説としても書籍化(ともに幻冬舎)。

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