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発売からわずか1ヵ月で20万部という話題のベストセラー夢と金。金が尽きれば、夢も尽きる!現代日本人の全てが、読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら深堀り!

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(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

最新刊『夢と金』これ、本当に学校の教科書にしてください

今日も最新刊『夢と金』を深掘りしていきたいと思います。

すっかり教科書のようになってまいりました。

今日は92ページの「機能が『お金』にならないことを受け止めろ」をピックアップします。

今、読み返してみると、冒頭から面白いことが書かれています。

「国立社会保障・人口問題研究所」という日本の人口問題を研究している機関が2017年に「日本の出生数が年々減っていて、2030年には80万人を下回る!」と発表したのですが、なんと日本の出生数は“2022年に”80万人を下回ったんです。

予想よりも8年前倒し。

「思てた以上に減ってる」という状況です。

日本の出生数は10年前(2012年)と比べると「26万人」も減ったそうです。

さらに言うと、亡くなられる方もいるわけで、「出生数」と「死亡数」の差(生まれてくる人数から、亡くなられる人数を引いたもの)を「自然増減数」というんですけども、この「自然増減数」は2021年の時点で「マイナス62万8205人」です。

鳥取県の人口が57万人ぐらいですから、日本の人口は、毎年、鳥取県が一つ消滅するぐらいのペースで減っています。

これを日本人相手に商売をするサービス提供者目線に置き換えると「見込み客が絶望的に減っている」といったところです。

「たくさん売る」という行為が年々難易度を増しているわけですね。

ということもあって、最新刊『夢と金』では、冒頭から「今、この国で生きたければ、『たくさん売る技術』ではなくて、『高く売る技術』を身につけろ」と吠えているわけです。

これ、本当に学校の教科書にしてください。

先生が『高く売る技術』を持っていないから、説得力を持って教えられない

『高く売る技術』というのは、今、この放送を聴いてくださっている貴方もそうですが、貴方の子供世代、孫世代は更に必要となってくる……にも関わらず、学校では1ミリも教えない。

というか、学校の先生が『高く売る技術』を持っていないから、説得力を持って教えられない。

「どうやって高く売るか?」という話は本に書いているので、ここでは、少し「教育」の話をさせてください。

先生には1ミリも罪はありませんが、一方で、“社会経験の無い人間が「教育者」になれてしまう仕組み”には個人的には疑問を持っています。

僕の友人の経営者がもの凄く面白いことを言っていたんですけども、会社の面接で毎回聞く質問があって、それが「ご両親は商売をされていましたか?」なんです。

そして、「商売人の子」を優先的に採用するそうです。

「学歴」よりも「商売人の子か、否か」を重要視している。

理由は「商売人の子は、子供の頃から『接客』や『お金』に慣れているから」です。

子供の頃から「お金は大切な道具だから、キチンと向き合って、使い方・守り方を勉強しましょう」と教育されてきた子と、子供の頃から「お金は汚い」「お金の話をするな」と洗脳され続けてきた子との差というのは、なかなか埋まらない。ならばいっそのこと、「子供の頃から『お金は汚い』『お金の話をするな』と洗脳され続けてきた子」は採用しない方が、会社にとってはプラスだよね……というのが彼の言い分です。

「間違って教育されてきた子は試合にすら出させない」という、かなり厳しい判断ではありますが、まぁ、会社というのは慈善事業じゃないので、一理ありますよね。

会社経営してみると分かるのですが、この「改心させるコスト」「洗脳を解くコスト」ってメチャクチャかかるんです。

でも、皆さんの周りでも、少し心当たりあるでしょう?

「クラウドファンディングは詐欺だ~」とか「胡散臭い~」とか言っている人に、話を聞いてもらうのってメチャクチャ大変でしょ?

会社の場合は、その作業を“「お給料」を払いながら”やらなきゃいけないんです。

新入社員にお給料を払いながら「いやいや、そうじゃなくてね……」という作業(洗脳を解く儀式)をしなきゃいけない。

「ならば最初から洗脳されていない子を採用した方がイイ」と判断するのは、合理的っちゃあ、合理的です。

お父さんお母さんが守ってあげないと「お金は汚い」という洗脳がバッキバキにかかっている状態に

それもあって、最新刊『夢と金』の帯には「親子で学ぶお金の話」という言葉を入れています。

お父さんお母さんが守ってあげないと、何もせずに、そのまま子供を小学校に入れて、中学校に入れて、高校に入れてしまうと、子供が社会に出る頃には「お金は汚い」という洗脳がバッキバキにかかっている状態になって、社会戦がかなり苦戦するので、子供がなるべく若いうちに「お金」の勉強をしておいた方がいい。

こんなこと、わざわざ僕が言わなくても、本当は皆分かってるハズなんです。

大人は“ほぼ全員”、「お金の知識が無い」ということで、メチャクチャ苦労したし、今もしてるじゃないですか?

大人は“ほぼ全員”、「なんで、学校で『お金』のことを教えてくれなかったんだろう?」と一度や二度思ったことあるじゃないですか?

「お金の知識がなくて苦戦していたり、『お金の勉強を教えてくれなかった学校』に疑問を持っている貴方が、なんで、貴方の子供に、貴方が守ってあげなきゃいけない子に『お金』の教育をしないんだ? なんで貴方が受けた苦しみを、貴方の子供にも与えるんだ?」と西野が吠えております。

お金の教育は子供のうちからしてください。

最新刊『夢と金』は、貴方の大切な人、貴方が守りたい人に贈ってあげてください。

(撮影:イシヅカマコト)

 

※このコーナーは、西野亮廣の公式ブログより転載しています。(一部修正アリ)

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関連書籍

西野亮廣『夢と金』

「まえがき」より 「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。 耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。 「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。 「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

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キングコング西野が自ら『夢と金』解説

発売わずか1カ月で20万部を突破した、話題のベストセラー『夢と金』。

著者は、キングコング西野亮廣。絵本、映画、ミュージカル、歌舞伎…と日々エンタメを生み出している一方で、ビジネスモデルも構築し、圧倒的な実績を残しているという唯一無二の存在が、自らの経験から得た知識を、余すところなく、一冊に書き切った!

まさに、現代日本人の全てが読まずに通り過ぎてはいけない一冊を、本人自ら解説。

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西野亮廣 芸人・絵本作家

1980年兵庫県生まれ。芸人・絵本作家。
2009年、『Dr. インクの星空キネマ』で絵本作家デビュー。0.03ミリ細い黒ペンで描かれたモノクロの緻密な絵が評判に。その後、『Zip&Candy-ロボットたちのクリスマス-』『オルゴールワールド』とモノクロ絵本を執筆。『えんとつ町のプペル』で初のカラー絵本を製作し、以後の作品、『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』はすべてカラーで製作。絵本累計部数は100万部突破。
他にも、小説『グット・コマーシャル』、ビジネス書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』『新・魔法のコンパス』『新世界』など。ビジネス書のる生餌部数も100万部突破。

製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」(2020年公開)は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めた。
「えんとつ町のプペル」はミュージカルや歌舞伎としても上演され、好評を博している。
プペル発のNFTでは2022年10月31日に、取引量世界一を記録。

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