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  4. 第179回 憧れ

“憧れの人”、いますか?

私は影響受けやすいので、誰か“憧れの人”が出来るとすぐ生活や所作が変化する。今まで何度か書いてきましたが、6つ上のいとこの智ちゃんから始まって、ピンク・レディーや聖子ちゃん・明菜ちゃん、映画「フラッシュダンス」のジェニファー・ビールスなどなどいろんな“憧れの人”の影響を受け、ここまでやってきた。

 

そんな私が最近思ったのです。
「あれ? 私、気がつけばあの人の真似ばかりしている。これって……憧れ?」

その“あの人”とは、オアシズ・大久保佳代子。はい、まさかの大久保さんです。まず前々回書きました初の白髪染め。あれは完全に大久保さんの影響でした。無頓着でNO手入れなボサボサ髪も直そうと、今まで1年1回しか行かなかった美容室ももう少し頻度を上げようと悔い改めた私。とは言え今は単独ライブ前でそうそう美容室にも行けないので、せめても、と無印良品に行った時“エイジングケア”のシャンプー・コンディショナーを見つけて買ってみたり、日テレのメイクさんに教わった白髪を目立たなくさせるクリームみたいなのも買ってみたり。どちらもまだ使えておらず、“買ってみたり”止まりではありますが、ちゃんと髪の毛の事を考えるようになった、という事で一歩前進です。

そして先日、大久保さんと一緒のロケがありまして。その時、ふと大久保さんがおっしゃっていた一言。
「私、結構、家の事ちゃんとしてますよ。2日に一度は掃除機かけますし。」

また稲妻が身体を駆け抜けた。ええ、ええ。「普通でしょう。」そんな声もあるでしょう。むしろ「私は毎日掃除していますけど?」なんて方もたくさんいらっしゃると思います。ただ私、本当にズボラでして。超妖怪ズボラーでして。あまり家にいない事を言い訳に“気になったらする”のスタンスでやってまいりました。その“気になる”ポイントがひどい。“テレビ台に埃がたまったら”“窓の横にある換気口の周りに黒いススみたいなのが付いたら”“ソファの下にワタ埃が見えたら”などなど。自分で書いていてもガッカリです。何故かお風呂、トイレ、シンクなどの水回りだけはキレイじゃないとイヤで、めちゃくちゃこまめに掃除するんですけどね。全体のお掃除が全然なのです。ただその大久保さんの「2日に一度は掃除機かけますし」が急にドカンと頭にこびりついちゃいまして。「なんなんだ、私」と。「丁寧な暮らしをしろとは言わない。出来るわけがない。ただ“日々、掃除機をかける”という、人として普通の事を、日常の生活を、ちゃんと出来ないお前。それでいいのか?」“心の私”にめっちゃ叱られる私。こういうのは聞く側のタイミングなのかも、ってこの時がどういうタイミングだったのかはわかりませんが。とにかく大久保さんの言葉がガッツリしっかり入ってきた。結果、できるだけ毎日、時に2~4日空いちゃったりすることもありますが、前よりはちゃんとこまめに掃除機をかけるようになりました。

そして極めつきが“サロペット”。先日大久保さんとのラジオ「あさこ・佳代子の大人なラジオ女子会」の収録がありまして。スタジオで会った時、あらびっくり。二人とも白Tシャツに黒のサロペット。いわゆる“双子コーデ”です。あんまり一緒だったので笑ってしまいましたが、ただ、話してみると感覚は真逆。私はいつもズルッとしたズボンに大き目のTシャツかシャツを羽織る感じなのですが、この日のゲストが大人な方だったので“少しは”小綺麗にと“シック”な黒のサロペットを着ていきました。でも大久保さんは「どうせ会うのはあさちゃんだし、『もういいや』と思って部屋着で来ちゃった。」……え? 部屋着? ううん、違う違う。佳代ちゃん、オシャレだわよ。しかも私は麻とレーヨンのしっかり目の生地だけど、佳代ちゃんのはテロッとした、いわゆる“トロミ”感あって素敵だわよ。同じ黒のサロペットでも“一張羅”と“部屋着”と真逆な解釈。なんだか恥ずかしい。

ただこのサロペット。これもそもそも大久保さんの影響なのです。ある日大久保さんちに行った際、ベージュのサロペットを着ていらして。それがとても似合っていて可愛らしかった。ただ私は20代の頃、デニムのオーバーオールを試着して、似合わな過ぎて友達に爆笑されたトラウマがあり、こういう形の洋服は避けてきました。でもこの時はなんか思っちゃったんですよね。「着てみたい。」まずはお試し、と携帯でユニクロオンラインストアを調べる。サロペット、あった。しかも“3XL”まである安心さ。ありがとう。自分のサイズをいくつか入力すると自分に合ったサイズを教えてくれる。私、“XL”だそう。了解。早速、サロペットのXLを購入するとそいつはすぐに届いた。着てみる。うん、悪くない。うっすらの“若作り”感は否めないが、そもそも51歳の割には元気な仕事をしておりますのでギリいっか、と。そして何より楽チン。最近左肩の調子がよろしくない為、トイレで脱ぐ時&着る時、若干のうめき声をあげてしまいますが、基本はかなり楽。その後、色違いも購入するほど気に入ってしまった。佳代ちゃんのおかげで私の洋服のレパートリー、ひとつ増えました。

こうやっていろいろ思い返すと、そんなわけで正直最初はそう思っていなかったけれど気づいたら私、大久保さんを追いかけている。ああ、これはもう“憧れ”……なの……かな? なんて事、書いていたら「気持ち悪いよ!」って大久保さんの声が聞こえてきそう。フフフ。さ、また“憧れの人”と飲もうっと。

 

【本日の乾杯】ヤリイカと旬野菜のガーリックソテー。大好きなイタリアンのお店の一品をテイクアウト。すぐに食べた過ぎて、器にも移さずそのままいただきます。お店では白ワインロックですが、ウチでは日本酒ロックで。

関連書籍

いとうあさこ『あぁ、だから一人はいやなんだ。2』

セブ旅行で買った、ワガママボディにぴったりのビキニ。いとこ12人が数十年(?)ぶりに全員集合して飲み倒した「いとこ会」。47歳、6年ぶりの引っ越しの、譲れない条件。気づいたら号泣していた「ボヘミアン・ラプソディ」の“胸アツ応援上映”。人間ドックの検査結果の◯◯という一言。ただただ一生懸命生きる“あちこち衰えあさこ”の毎日。

いとうあさこ『あぁ、だから一人はいやなんだ。』

ぎっくり腰で一人倒れていた寒くて痛い夜。いつの間にか母と同じ飲み方をしてる「日本酒ロック」。緊張の海外ロケでの一人トランジット。22歳から10年住んだアパートの大家さんを訪問。20年ぶりに新調した喪服で出席したお葬式。正直者で、我が強くて、気が弱い。そんなあさこの“寂しい”だか“楽しい”だかよくわからないけど、一生懸命な毎日。

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