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結婚って何?

2021.07.06 公開 ツイート

尼の私がクリスチャン夫と結婚してはや10年~“強制”より“共生”のリアル~ 露の団姫

落語家でもあり、お坊さんでもある露の団姫(つゆのまるこ)さん。旦那さんはクリスチャンで、異宗教結婚をされ、いまはお子さんもいての3人家族。日本の結婚式の様々な形式――教会式、神前式、仏前式、人前式等々――はどれでもOKの側からすると、本式は「結婚」の誓いや教えも実は何か違って、価値観の違いも深刻なのでは…? という誠に下世話な興味でうかがいました。団姫さん、結婚って何ですか?

(写真:iStock.com/kieferpix)

夫婦で宗教が違っておかしいことなどなにもない

太神楽曲芸師の夫と結婚して10年。夫は、洗礼を受けているクリスチャンです。

「僧侶とクリスチャンの結婚なんて許されるの? うまくいくの?」と思われる方も多いでしょう。今回は、《異宗教結婚》についてお話しします。

まずは、相手の宗教以前に、僧侶は結婚しても良いのでしょうか? 
 

実は日本仏教においては、明治5年、政府から『肉食妻帯、勝手たるべし』というお達しがくだされたことにより、僧侶は結婚し家庭を持つようになりました。


それでもやはり、クリスチャンと結婚生活を送る僧侶は珍しいでしょう。結婚当時は「地獄に堕ちる」と不幸の手紙が届いたこともありましたし、今でも、「僧侶なら夫を仏教徒に改宗させろ!」という人もあります。しかし、神様と夫との間に私が土足で踏み込んで良いはずがありません。相手を尊重することは結婚生活において極めて重要ですが、「信教の自由」も当然守られるべきものなのです。

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結婚って何?

<第一弾>事実婚や別居婚、別姓に向けたペーパー離婚など、典型的な結婚制度や生活スタイルに不自由を感じ、自由な形を模索する人が増えてきている今、あなたにとっての「結婚」とは。

<第二弾>社会の意識の変化、要望があっても、“選択的”夫婦別姓や同性婚の法制化が進まないのはなぜなのか。「夫婦同姓」でないと認められない権利や利益とは? 夫婦別姓の各国事情は? 婚姻制度の不平等を考える。

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露の団姫 落語家・僧侶

1986年生まれ。上方落語協会所属の落語家。兵庫県尼崎市在住。

高座の他にもテレビ・ラジオで活動中。日本酒の「利き酒師」の資格も持つ。

高校卒業を機に初代・露の五郎兵衛の流れを組む露の団四郎へ入門。

3年間の内弟子修行を経て主に古典落語・自作の仏教落語に取り組んでいる。

2011年、天台宗で得度。2012年、比叡山行院で四度加行を受け正式な天台僧となる。

年間250席以上の高座と仏教のPRを両立し全国を奔走する異色の落語家。

著書『プロの尼さん』(新潮社)、『お釈迦さま物語』、『聖♡尼さん』(春秋社)ほか。

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