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南極調理隊タテヤの越冬日記

2014.03.15 公開 ポスト

第2回

南極の夏は大忙し竪谷博

  東京・西荻窪の名物居酒屋・風神亭から南極に旅立った料理人タテヤ。昭和基地に到着し、いよいよ任務開始です。

 本編の予備知識として、南極観測隊の編成について簡単にご説明しておきましょう。

 南極観測隊は、大きく「夏隊」と「越冬隊」に分かれます。12月に昭和基地に入ったのち、夏隊は2月まで約3カ月間の観測活動を行って、日本に帰国します。この期間は南極の夏にあたるので「夏隊」です。そこから先、南極が冬に入ってからも残って観測活動を続けるのが「越冬隊」です。越冬隊は、翌年2月まで活動を続け、次の観測隊の夏隊と一緒に帰国の途につきます。タテヤさんが所属しているのは、この越冬隊です。

 12月から2月までの短い夏の間、昭和基地には、第54次の越冬隊と第55次の夏隊・越冬隊がいます。さらに砕氷艦「しらせ」の乗組員として観測に協力する海上自衛官も加わって、大にぎわいの様子。今回第2回は、この南極の短い夏のレポートです。

 

 こんにちは。今回は昭和基地に入ってからの活動についてお話しします。

「先行氷上輸送チーム」に加わった私は、南極まで20キロの地点に到達した12月14日の深夜2時、「しらせ」を降りて雪上車に乗り込みました。この時期の南極は白夜期。とても深夜とは思えない明るさのなか、雪上車に揺られること約4時間……。

 

ついに昭和基地に到着です!

 

この建物は昭和基地の中心部である管理棟。食堂もこの中にあります。

 

まず出迎えてくれたのはアデリーペンギン。

 

次いで54次隊員愛用(?)の「ほら貝」による歓迎です。

 

そして4時間の苦労を重ねてようやく昭和基地へたどり着いた我々「先行氷上輸送チーム」は、この後、海自(海上自衛隊)のCH大型輸送ヘリコプターで爽やかに昭和基地入りする55次隊の仲間をお出迎えするのであった……。

 

楽々とご入場する仲間たち。「しらせ」からの所要時間は10分!

 

こんな横断幕もお出迎え。越冬していた54次隊が一番欲しかったもの!?

 

昭和基地入りを喜びあうお二人。

 

この後、当然、こうなる……www。

 

こちらのCHヘリには随分お世話になりました。

 

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南極調理隊タテヤの越冬日記

南極ではどんな暮らしをしているの? 何を食べてるの? 第55次南極観測隊・調理担当隊員タテヤが、昭和基地での日々をレポートします。

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竪谷博

1972年、東京都生まれ。日本料理店での修業を経て、居酒屋・風神亭チェーンの料理人として腕をふるう。41歳で一念発起し、第55次南極観測隊の調理担当として、2013年12月、昭和基地に赴任。ただ1人の調理担当隊員として、第55次南極観測隊越冬隊24名の活動を支え、15年3月に帰国。同年7月には東京都杉並区に居酒屋「西荻窪じんから」をオープン、居酒屋激戦区の西荻窪で多くの人に愛される人気店になる。47歳で再び一念発起し、第61次南極観測隊越冬隊の調理担当として、19年12月、昭和基地に赴任。越冬隊30名の活動を支えている。

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