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礼はいらないよ

2020.05.02 公開 ツイート

ブリュッセルで感じた、日本にはない重たい視線 ダースレイダー

ブリュッセルの小便小僧と

建物に蓄積されたまなざしを日本は壊し続けてきた

新型コロナウィルスの死亡率が世界ワーストと指摘されたベルギーだが、これは数字が過大となる可能性を認めながらも、政府が情報の「完全な透明性」を目指した結果だという。

3月12日に急遽ロックダウンが宣言され、14日からはカフェやレストランの休業が決まった。翌週の月曜からは学校も休み。この時点ですでにベルギー政府はかなり細かい項目を立てて、国民に説明している。最初の予定では4月5日までの期間が宣言されたが、項目によって期限も異なっている。

学校が休みの間も施設自体は開いていて、保護者は子供を預けることが出来る。特に医療従事者や介護職、公的仕事に携わる者の子供の面倒は保証されている。また高齢者と同居する子供も預けることが出来る。高齢者はリスクの高いグループに指定されていて、感染予防への配慮がなされている。高齢者にはなるべく在宅でいるように特別に注意もされている。日本ではリスクに応じた対処がそれほど明確ではないので、この点は異なる。

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ダースレイダー『武器としてのヒップホップ』

ヒップホップは逆転現象だ。病、貧困、劣等感……。パワーの絶対値だけを力に変える! 自らも脳梗塞、余命5年の宣告をヒップホップによって救われた、博学の現役ラッパーが鮮やかに紐解く、その哲学、使い道。/構造の外に出ろ! それしか選択肢がないと思うから構造が続く。 ならば別の選択肢を思い付け。 「言葉を演奏する」という途方もない選択肢に気付いたヒップホップは「外の選択肢」を示し続ける。 まさに社会のハッキング。 現役ラッパーがアジテートする! ――宮台真司(社会学者) / 混乱こそ当たり前の世の中で「お前は誰だ?」に答えるために"新しい動き"を身につける。 ――植本一子(写真家) / あるものを使い倒せ。 楽器がないなら武器を取れ。進歩と踊る足を止めない為に。 イズムの<差異>より、同じ世界の<裏表>を繋ぐリズムを感じろ。 ――荘子it (Dos Monos) / この本を読み、全ては表裏一体だと気付いた私は向かう"確かな未知へ"。 ――なみちえ(ラッパー) / ヒップホップの教科書はいっぱいある。 でもヒップホップ精神(スピリット)の教科書はこの一冊でいい。 ――都築響一(編集者)

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礼はいらないよ

You are welcome.礼はいらないよ。この寛容さこそ、今求められる精神だ。パリ生まれ、東大中退、脳梗塞の合併症で失明。眼帯のラッパー、ダースレイダーが思考し、試行する、分断を超える作法。

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ダースレイダー ラッパー・トラックメイカー

1977年4⽉11⽇パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、浪⼈の時期に⽬覚めたラップ活動に傾倒し中退。2000年にMICADELICのメンバーとして本格デビューを果たし、注⽬を集める。⾃⾝のMCバトルの⼤会主催や講演の他に、⽇本のヒップホップでは初となるアーティスト主導のインディーズ・レーベルDa.Me.Recordsの設⽴など、若⼿ラッパーの育成にも尽⼒する。2010年6⽉、イベントのMCの間に脳梗塞で倒れ、さらに合併症で左⽬を失明するも、その後は眼帯をトレードマークに復帰。現在はThe Bassonsのボーカルの他、司会業や執筆業と様々な分野で活躍。著書に『『ダースレイダー自伝NO拘束』がある。

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