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とげとげ、もふもふ、まんまる、くしひげ、くびなが……。昆虫の概念がひっくり返る、279種のおかしな甲虫を厳選したビジュアルブック『とんでもない甲虫』(丸山宗利・福井敬貴著)が好評発売中!
今回は本書より「太陽神とされた甲虫 フンコロガシ」をご紹介します。
動物の糞をせっせと丸める愛らしい虫として有名ですが、なんのために糞を丸めているのか知っていますか?
じつは幼虫のベッドであり、エサにもなっているのです。
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太陽神とされた甲虫 フンコロガシ(コガネムシ科)
動物の糞(ふん)を食べるコガネムシを糞虫(ふんちゅう)という。そのなかで、糞を玉状にして、転がしながら運ぶものを俗にフンコロガシとよぶ。
古代エジプトではその玉状の糞を太陽に見立て、フンコロガシを太陽神ケプリとみなした。
世界各地のコガネムシ科甲虫でよく似た行動が進化している。
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ピンポンタマオシコガネ:ほぼ完全な半球形であるが、かたちの意味は不明。南アフリカの限られた地域に生息し、飛ぶことができない。環境の悪化により数を減らしているという。
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フンコロガシに共通するが、地中の巣穴に糞を運び込み、それをオスとメスできれいに丸め、そのなかに卵を産む。
幼虫はその糞玉を食べて成長する。糞の代わりに動物の死骸を利用するものもいる。
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アカアシハネナシタマオシコガネ:砂漠に巣穴を掘る。動物の糞を見つけると、前脚でかかえ、高速であとずさりして巣穴に運び込む。
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とんでもない甲虫
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『ツノゼミ ありえない虫』『きらめく甲虫』につづく、丸山宗利氏の昆虫ビジュアルブック第3弾!
硬くてかっこいい姿が人気の「甲虫」の中でも、姿かたちや生態がへんてこな虫を厳選。
標本作製の名手・福井敬貴氏を共著者に迎え、掲載数は過去2作を大幅に上回る279種!
おどろきの甲虫の世界を、美しい写真で楽しめます。
この連載では『とんでもない甲虫』の最新情報をお届けします。
●パンクロッカーみたいだけど気は優しい――とげとげの甲虫
●ダンゴムシのように丸まるコガネムシ――マンマルコガネ
●その毛はなんのため?――もふもふの甲虫
●キラキラと輝く、熱帯雨林のブローチ――ブローチハムシ
●4つの眼で水中も空中も同時に警戒――ミズスマシ
●アリバチのそっくりさんが多すぎる! ――アリバチ擬態の甲虫 など