1. Home
  2. 社会・教養
  3. オスマン帝国英傑列伝
  4. オスマン帝国の敗北【英雄ムスタファ・ケマ...

オスマン帝国英傑列伝

2020.03.23 更新 ツイート

オスマン帝国の敗北【英雄ムスタファ・ケマル(3)】小笠原弘幸

およそ600年という史上まれに見る長期間、繁栄を誇ったイスラムの盟主「オスマン帝国」。前代未聞の大帝国を築いたのはどんな人物たちだったのか。
ベストセラー『オスマン帝国』(中公新書)の著者小笠原弘幸氏がオスマン帝国の傑物10人を考察する新連載。今回は「トルコ共和国の父」と呼ばれた英雄、ムスタファ・ケマルを取り上げます。

ガリポリの戦い

ガリポリの戦い、塹壕でのケマル(出典:ウィキメディア・コモンズ)

第二次世界大戦において、ナチス・ドイツに断固として抵抗し、イギリスを勝利に導いた首相ウィンストン・チャーチルは、第一次世界大戦勃発時、海相であった。チャーチルは、大戦の戦局を一気に有利に導くため、ダーダネルス海峡攻略作戦を計画する。マルマラ海とエーゲ海をむすぶダーダネルス海峡を突破すれば、オスマン帝国の帝都イスタンブルは指呼の間である。これによって帝国は降伏せざるを得なくなるだろう。そうすれば、ドイツ相手に苦戦を強いられているロシア軍への補給や連絡も容易になる、と考えたのである。

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

小笠原弘幸『オスマン帝国-繁栄と衰亡の600年史』

オスマン帝国は1299年頃、イスラム世界の辺境であるアナトリア北西部に誕生した。アジア・アフリカ・ヨーロッパの三大陸に跨がる広大な版図を築くまでに発展し、イスラムの盟主として君臨した帝国は、多民族・多宗教の共生を実現させ、1922年まで命脈を保った。王朝の黎明期から、玉座を巡る王子達の争い、ヨーロッパへの進撃、近代化の苦闘、そして滅亡へと至る600年を描き、空前の大帝国の内幕に迫る。

関連キーワード

{ この記事をシェアする }

オスマン帝国英傑列伝

バックナンバー

小笠原弘幸

1974年北海道北見市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、九州大学大学院人文科学研究院イスラム文明学講座准教授。専門は、オスマン帝国史およびトルコ共和国史。著書に『イスラーム世界における王朝起源論の生成と変容――古典期オスマン帝国の系譜伝承をめぐって』(刀水書房、2014年)、『オスマン帝国――繁栄と衰亡の六〇〇年史』(中公新書、2018年)。編著に『トルコ共和国 国民の創成とその変容――アタテュルクとエルドアンのはざまで』(九州大学出版会、2019年)。
 

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP