アーバンギャルドのVo.の浜崎が前回に引き続き人生に影響を与えた本についてお話しさせて頂きます。

第三回にご紹介する本はロリータ・ピーユ著『HELL ~私の名前はヘル』です。

この本との出会いは当時愛読していたファッション雑誌「マリ・クレール」の連載としてでした。物語の内容としては誤解を覚悟の上で大雑把に申し上げると「ケータイ小説のような内容」です。

パリ16区に生まれた富裕層の女の子が貧乏人を馬鹿にし、浪費を重ね、ドラッグとセックスに溺れていく日々が描かれています。

しかしながらそういった内容にもかかわらず、描写があまりにも耽美なのです。そこは著者の力量と言いますか、読んでいてちっとも退屈しないしそれどころかウットリしてしまいます。

 

主人公のヘルは誰もがうらやむ美貌と出生と財力を手にしながら、毎日退屈過ぎて死にそうだと思って生きています。

日の落ちる頃に目覚め、着飾って街に繰り出し、誰かの悪口で繋がった友情に飽き飽きし、朝日が昇る頃にアパルトマンへ戻る……そんな繰り返しで、それはまるで白いキャンバスを細いペンで真っ黒に塗りつぶすような退屈で単調な作業です。

たぶん彼女は人を馬鹿にすることしか知らなかったから、自分とそっくりな思想を持つ運命の人・アンドレアと出会っても愛し方を知らなかったのです。

いつも不機嫌でイライラして育ったから、幸せになることが怖くて自ら彼を失うように仕向けるという破滅の道を選んでしまいます。なんというメンヘラなのでしょうか(怖)

 

私がこの本で学んだことは「ヘルのようになってはいけない」ということでした。彼女の考え方には全く共感できないし、プライドが高く、あまりにも自分以外の人間のことを見下しています。

ページを読み進めるたびに「この女……理屈ばっかこねてないで少しは素直になれ!」と何度苛立ったことでしょう(笑)

今ある自分の環境に感謝できない人は絶対に幸せになれません。そしてそういう人(ヘル)は不平不満ばかりあげつらい、悲劇のヒロインを演じ続けることでしか生きていけないのです。

全ての人がうらやむものを持っているのに、考え方ひとつでここまで不幸になれるのかと教えてくれます。彼女たちは本当の意味での心のふれあいもしたことがないし、本当の意味での苦労や孤独を知らないから、一生不満ばかり言って生きることになります。

物語の中の一節で、クローゼットいっぱいの服があるのに今日私が着るべき服が一着も無いなんて!もう嫌!というような表現が出てきます。

そんな毎日をあなたは過ごしたいですか?


*   *   *

 

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東京・中野サンプラザホール
OPEN 16:15 / START 17:00 (終演 20 時予定)

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