アーバンギャルドのVo.の浜崎が前回に引き続き人生に影響を与えた本についてお話しさせて頂きます。

第二回にご紹介する本は山口小夜子さんの写真集『小夜子』です。

私が小夜子さんの存在を知ったのはとても遅く、アーバンギャルドの活動を始めた2008、2009年頃だと思います。

小夜子さんのお名前をおそらく初めて耳にしたのは、現在の事務所の社長が言った(おこがましくも書かせて頂きます)「山口小夜子さんに似ているね」という一言でした。

その時はいまいちピンと来なくて、切り揃えた前髪も濃いめのアイメイクも、自分としてはジェーン・バーキンさんに憧れてやっているんだけどな……という感じでした。

 

そこからお名前が気になって、自宅に戻り小夜子さんのことを調べました。そしてお写真を見て、あ!この人知ってる!ノエビアのイラストの人だ!と思ったのを思い出します。(実際小夜子さんがモデルになっているかは存じ上げませんが、幼い頃に心を奪われたあのCM。子供心にそうインプットされていました。)

彼女のことを色々調べ、インターネットを駆使して幻の写真集と言われているこの『小夜子』を手に入れました。

 

ページをめくり私は唖然としました。

生まれて初めて「美の暴力」を振るわれた気持ちになったからです。そして生まれて初めてくらいに「和装」の美しさに気づかされました。それまでクラシックバレエやシャンソンに触れていたので、どちらかというとヨーロッパかぶれ、フランスかぶれで、身近にある日本の美に気づかなかったのかもしれません。

しかしながらなんという魅惑的な写真集なのでしょうか。生を感じさせないのにエロティックとはどういうことでしょう。

今ではすっかり彼女の一ファンです。ただ、髪型やメイクを意識されているとお思いの方もいらっしゃると思いますが、彼女のようになりたいと思ったことはありません。

何故ならおこがましいというのは勿論のこと、彼女の「ように」なったところで既に彼女は存在しているのだから、どんなに私が足掻いたところで「彼女になる」ことはできないからです。

 

東京都現代美術館編『山口小夜子 未来を着る人

いつかの小夜子さんの展示を見に行った時のこと。

誰の言葉かは失念してしまいましたが「彼女は不思議な人で、時に美人にも見えるし不美人にも見える」というコメントを拝読しました。

その時の私は「ばかもん、どう見ても美人でしかないだろ」とその言葉に共感できなかったのですが、確かに小夜子さんの美しさはただの「美」だけでなく「不完全さ」を持ち合わせているようにも見えるなと思い直しました。

それはすべての女性が持っている「美しさ」の原点で、その人にしかない「美の形」というものがあることを、小夜子さんは教えてくれました。


*   *   *

 

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