風邪が治らず、部屋も寒い。心の暖を取るため、昨日の「ジャニーズハッピーニューイヤーアイランド」の余韻に浸っています。パンフの写真のミスターキングの3人の顔がなかなか見分けがつかず、もうろくしてきたのでしょうか。でも帝国劇場で生身のジュニアたちを拝見すると、それぞれ才能と個性をほとばしらせていました。
 前までのお正月の公演は前半がストーリー仕立てで、プロデューサーが完璧な舞台を創ろうとして周囲とぶつかって陥れられ、別の次元に行ったり、殺し合いになったりとか、複雑な内容でしたが、今回は前半はとくにストーリーがなく次々と展開していきました。
 でも、外せないのは「タイタニック号の沈没」「ヒンデンブルグ号の爆発」「第二次大戦」のシーン。悲劇からも学べることがある、という流れで、それぞれのシーンが再現されていました。タイタニックでは、お金持ちの一等船室に憧れながらも、楽団と一緒に沈んでてく少年が涙腺を刺激します。ヒンデンブルグ号爆発や戦争のシーンは、回を重ねるごとにリアルになっていて、恐ろしさが迫ります。とにかくこのシーンで若い女子に戦争の悲惨さを伝えるのは意義深い気がします。ヒンデンブルグの演出で巨大な飛行船まで降りてきました。「私たちはこの平和に気付かないといけない!」というセリフが心に刺さりました。若い女子は「◯◯くん夏よりビジュアル良くなったね」とか「◯△は平野の前髪まねしてない?」と男子のルックスをつぶさに観察しているようでしたが……。オリンピックに望みを抱くシーンや、バスケットボールのシュート(男子校の体育の授業を観賞しているよう)に続いて、後半は東山氏演出の、ジュニアとヒガシが名曲を歌い踊るコーナー。前半も素晴らしかったですが、後半の、歌や振り付けがすごい良かったです。文化遺産に認定してもいいのでは、と思うほど。「Monster」「硝子の少年」「ガラスの十代」「君だけに」とか神曲揃いでした。何十年経っても古びない普遍的なものがあります。ヒガシの変わらぬターン力に痺れました。でも1人だけジュニアの中にいて、全員にお年玉をあげたのでしょうか?
 最後、背景が炎で、片手を上げたヒガシが舞台にいて、幕が降りたのは、溶鉱炉に沈んでいく「ターミネーター」のシーンを再現していたのかもしれません。絶対に滅びない、という尽きせぬ男子力を感じます。
 

本文とは関係ないですが「ルドルフ2世の驚異の世界展」 、錬金術にも触れられていておもしろかったです。皇帝お気に入りのアンチンボルドの作品を立体化したものが展示されていました。

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