写真:iStock/oatawa

会社の名前はなく、個人の名前、つまり「自分」で仕事をする風潮が強くなるばかり。この逆らえない流れのなかで、まさにこのことを実践してきたはあちゅうさんが、12月20日に発売される単行本『「自分」を仕事にする生き方』でその具体的方法を明かしました。
本書より「2 好きなことをお金に換える方法」をお届けします。
(全体の目次

自分が本当に楽しんでいることこそ伝わる

自分自身や自分の好きなことをお金に換えるには、いったいどうしたらいいんでしょうか。

私は、何よりも大切なのは「自分」というものを人前にさらけ出してみることだと思います。自分はどういう人間で何が好きなのか。どうやって自分の持ち物をお金に換えるか。具体的な方法が思いつかないのであれば、出来ることはただ一つ。お金に換えてくれる人と結びつくために、自分を人前にさらけ出すことなんです。

私の場合は、コツコツと書き続けていたブログなどのSNSが、メディアの方の目に留まり、まずはネットニュースで取材を受けました。それがさらにブログの人気につながり、やがて出版や他メディア出演のオファーが来て……と徐々に好きなことを仕事にする下地が出来ていきました。ただ、最初の発端はブログで自分を発信していたことです。

もし私が同じことを紙の日記帳を使ってやっていても、誰も見つけてくれなかったと思います。昔は、自分の身近にメディアへのつながりがないと、誰かの目に触れるのは難しかったと思いますが、今はインターネットにさえ載せれば、同じアンテナを持つ人たちが見つけて、あらゆる面で協力してくれます。

私はネットが一番いい方法だと思いますが、ネットが苦手なら、誰かに発信を代わりにしてもらってもいいし、もっとアナログに、交流会などにどんどん出かけていって人とのご縁をつくるのもいいと思います。

ここで大事になるのは、自分はどんな人間で、どんなことがしたいのか。それを、常に誰にでも話せるようになることです。

やりたいことさえあれば、実現方法は具体的になくてもいいんです。

「大好きなヨガをマスターして、周りの人を元気にしたい」「料理が好きだから、料理で人を幸せにしたい」これくらいの漠然とした夢でもいいと思います。

そうすれば、似た夢を持った人が集まってきて、いろいろ情報交換も出来るし、そうやってつながるご縁の中で仕事って頼まれるものです。

でもそのためには、自分で自分を説明する能力は最低限必要です。そしてその際、説得力を上げるために人に見せられるものがあると、そのチャンスはぐっと広がります。

SNSなどは一番簡単な、人に見せるための手段です。フォロワー数が少なかったりブログのPVが低いことを気にする人もいますが、あまり関係ありません。

SNSについて語る記事を読むと、フォロワーを増やすための小手先のテクニックが紹介されていたりもするけれど、私は、これから発信に力をいれようとしている人ほど、テクニックではなく、本質を大切にしてほしいと思います。

テクニックというのは人の数だけ存在するし、結局は、成功者がやったことの後追いです。

顔写真に「いいね!」が多くつく人もいれば、食事の写真に「いいね!」がつく人も多い。だから一概に「こういうものをアップすればウケがいい」なんて言えない。

傾向を掴むためには知識を得る必要はあるけれど、必ずしもそれが自分にとっての正解とは限りません。むしろショートカットしてたどり着いたテクニックは自分が考える機会を奪ってしまうようにも思います。

最初からテクニックに頼らずに、自分で一から試行錯誤していくと、注目されるのに時間はかかるかもしれないけれど、それだけ、自分の発信を深く受け止めてくれる純度の高いフォロワーと共に、他の人には真似できない自分だけの方法論が見つかるはずです。

インスタでは写真に余白をあえてつけて投稿するのがオシャレでかっこいいと、毎回余白を細かく調整している人気インスタグラマーの友人がいます。

けれど、それは彼女の美意識であって、そうやって、フォロワーをたくさん獲得する人もいれば、他の方法で獲得する人も多いのです。

余白をつけなくてもフォロワーの多い人はたくさんいますよね。また、ツールの仕様に合わせて、テクニックもすぐに移り変わります。型だけ真似したテクニックは、結局自分のものにはならないので、人のいいところは取り入れつつも、丸パクリにはならないように、自分の味を考えることは発信者の誰もが意識しなくてはいけないことだと思うのです。

そして、みんなに通用するテクニックなんてないからこそ、自分の好きなことを、好きなように発信すればいいと思うのです。

発信が続かない人は、発信を義務的に考えてしまっていたり、フォロワーを増やそうと躍起になるあまりに疲れてしまっていることもあるかと思います。そういう人はシンプルに「SNS=好きなものを紹介するツール」と考えてみたらよいのではないでしょうか。

フォロワーを増やすための道具ではなくて、自分の好きなものを紹介するための道具だとツールをとらえなおすことで、また別の発信の方法を思いつくかもしれません。

友達が好きなら友達と一緒に過ごした時間のこと。読書が好きなら読んだ本のこと。ご飯が好きなら食べたもののこと。カフェが好きなら週末に訪れたカフェ、コーヒー、音楽、旅、文房具、アクセサリー……なんでもいいと思います。

そういうものを、身近な人だけに大切にシェアする気持ちで心地いいペースで更新してみるところから始めてみてください。「好き」が溢れたタイムラインは、誰より自分が見ていて楽しいはずです。

そして「好き」を発信し続けていると、自分が楽しまなくちゃ、楽しさは人には届かないという「発信」の本質が掴めると思います。

発信を続けると周りには必ず、同じものが好きな人が集まってきて自分にとって居心地のいい場所が出来てきます。

「誰かにウケよう」ではなく、まずはただ「好きなことを続けよう」と考える。そして、淡々と続ける。それが、好きなことを仕事にすることの本質です。

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続きは、『「自分」を仕事にする生き方』をご覧ください。
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