写真:iStock/PRImageFactory

会社の名前はなく、個人の名前、つまり「自分」で仕事をする風潮が強くなるばかり。この逆らえない流れのなかで、まさにこのことを実践してきたはあちゅうさんが、12月20日に発売される単行本『「自分」を仕事にする生き方』でその具体的方法を明かしました。
発売をお待ちいただくあいだに、本書より「2 好きなことをお金に換える方法」をお届けします。
(全体の目次

お金を回す喜びを身につけよう

仕事というとこれまでは一生を捧げるものでした。なぜなら一度入った会社にそのまま定年まで勤めるのが一般的な働き方だったからです。仕事=会社だったんですよね。でも、仕事は会社という場所にとらわれなくても出来ます。

今はどこにいても、遊び感覚でどんどん自分で仕事がつくれる時代になっています。

たとえば、流行りのフリマアプリで物を売ることは小さな起業だと私は思います。メルカリを私は日常的に使っていますが、一過性のマイブームではなく、生活必需品として定期的に利用しています。

メルカリなら写真を撮るだけで、家にいながら瞬時に店長になれます。商品説明や梱包の工夫、丁寧なやりとりを意識すれば売上げが変わる。この小さな試行錯誤の積み重ねはそのままビジネスセンスを磨くことにつながります。

メルカリなどのフリマアプリで得た売上金を、銀行に振り込まずに、せっかくならアプリ内で今度は買う側に回ろうと思う人も多いはずです。

これらのサービスはキャンペーンや友人招待により、現金には交換できない期間限定ポイントが付与されるので、現金なら1000円分にしかならないけど、ポイントなら1500円分になる、だったらアプリ内で使ったほうがお得、という状況になりやすいのです。この仕組みのおかげで、同じサービスの中で売る側も買う側も両方体験する人が増えていきます。

売り買いを交互に続けているうちに、お金は使うものではなく回すものだという感覚が身についていくのではないでしょうか。

読み終えた本を売って、入ってきた売上げでまた新しい本を買う……なんてことを繰り返していればお金を使うというより、回している感覚になるはずです。

あるいは、「古いものを新しいものと換えてもらった」感覚ではないでしょうか。

お金という形になるとお財布から現金が出ていくのが惜しくなるけれど、「お金」を介さないやりとりだと、自分にとって必要な「物」を回しあっているだけの感覚が際立つ気がします。

本来お金は、物やサービスと交換し合うための仲立ち役でしかなくて、お金そのものには価値はないのです。そんな当たり前のことを、今はアプリを通して、家にいながらにして学べます。

お金は貯めこむより「回す」ことが社会を動かすんだ、そして、「回す」ことって、お互いに嬉しいことで、まるでゲームのように楽しめる……この感覚は従来のつらく、苦しい「仕事観」を変えてくれるもののようにも思うのです。

物やお金が回り、人との接点が多いのは間違いなく豊かな社会です。私が子供の頃は、その体験をすることへのハードルがとてつもなく高かったように思います。

私の初めてのアルバイトはマクドナルドでした。仕事の基本や、人との交流など大切なことはそこで学べましたが、私にぴったり合った職業とは言えませんでした。虫の居所が悪いお客さんに理由なく怒られたり、クレーマーのお客さんの対応に困ったり……そんなことに耐えながら一日必死に働いても、日給は1万円には届きません。働くって大変なことだと実感しました。

だから、メルカリでいらない物をぱぱっと売ってあっという間にお金を儲けてしまった時は、家から出ず、誰からも怒られずに、むしろ感謝されてお金が儲けられることに感激してしまいました。こういうことを気軽に体験できる今の社会ってなんて恵まれているんでしょうか。

逆を言えば、こういう体験をしないまま社会に入るのはそれこそもったいないんです。フリマアプリを使ってみるなんてとても小さなことだけど、こんなところにも、自分を仕事にするための大きなヒントがあるのです。

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『「自分」を仕事にする生き方』12月20日の発売を楽しみにお待ちください。
12月23日には、青山ブックセンターで発売記念イベントを開催します。詳細・お申し込み
また、1月から3月まで全3回のセミナーを開講します。詳細・お申し込み
みなさまのご参加をお待ちしています!

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