写真:iStock/Rainer Puster


先日、帰宅した際に郵便受けを確認したところ、いくつかの企業からあるものが届いていました。

それは、株主優待です。

株主優待とは、企業の株を保有している際に、贈られてくるプレゼントです。その企業が経営しているレストランの利用券だったり、クオカードだったり、内容は様々です。株主優待がある企業もない企業もあります。

私は現在、20社ほどの株を保有していますが、その中には、業務内容や業績に加え、株主優待に惹かれて選んだ企業もあります。

例えば、前回も触れたカラオケボックス「BIG ECHO(ビッグエコー)」を展開する第一興商。

こちらは、100株(ビッグエコーの株を購入する基本となる最低単位)保有している株主に対して、年間1万円のBIG ECHOの利用券が贈呈されます。

ちなみに、執筆時点でのビッグエコーの株価は、100株で54万円。株主優待券1万円分だけで、約2%の利息がつくようなものです。もちろん、ビッグエコーを普段から利用する方でないと意味はありませんが、利息が1%にも満たない定期預金よりマシだと言えるかもしれません。

さらに、株を保有していれば、企業の業績に応じて配当を得られることもあります。ビッグエコーは、上記の株主優待の他に、年間の配当が約1万円。株主優待と配当を合わせると、株の購入資金に対して4%弱の還元があるということになります。

もちろん、株価は変動しますから、株主優待や配当以上に株価が下がり、損をする可能性を否定はできませんけれどね。

それでも「カラオケはよく利用するし、お客さんがたくさん入っているのも目にしている」など、応援できる企業だと判断できれば、株主優待と配当を受け取りながら株式投資という形で参画するのも、ちょっとお得なお金の使い方なのではないかと思います。

ドラッグストアのマツモトキヨシも、株主優待に魅力を感じている投資先の1つ。株主優待の商品券はマツキヨグループ店舗でも利用できるため、無駄にすることなく助かっています。執筆日現在では、株価が非常に高くなっており、株主優待と配当を合わせても1.5%程度の還元にしかなりませんが……。

私がマツモトキヨシを購入した当時は、株価が今よりもかなり低い水準にあり、株主優待と配当を合わせた還元率がとても高かったのです。

そのほかに、ビックカメラとサンマルクホールディングスの株主優待も毎年しっかり利用しています。ビックカメラの株主優待は店舗で利用できる商品券。長期間株を保有すると受け取れる額が多くなります。執筆日現在の株価に対して還元率が4%程度になる可能性もあります。

サンマルクホールディングスの株主優待は、サンマルクカフェなどの利用額が20%オフ(サンマルクが展開している業態によって割引率が異なる)になる株主優待カード。1年間、何回でも利用できますし、同伴者の分も割引になります。

ここに記載した株主優待は、実際に私が保有している株に関するものですが、他にも色々な株主優待があります。どんな企業がどんな株主優待を用意しているかは、マネー雑誌などでも特集されますし、ウェブサイトなどでも簡単に情報を入手できます。

「株式投資を始めてみようかな」と思ったとき、株主優待を手掛かりにしてみるのは親しみやすい入り口になると思います。株主優待まで含めた還元率が高ければ、多少の株価の変動があっても一喜一憂することなく保有し続けられるものです。

株主優待の還元率は「優待利回り」、株主優待と配当を合わせた還元率は「優待+配当利回り」などと表現されたりします。これらのキーワードで検索すると、還元率の高い企業を探すことができますよ。なお、株主優待も配当も基準となる特定の日に株を保有していなければ受け取れませんので気を付けてください。

ところで、株主優待は企業が必ず用意しなければならない、というものではなく、諸外国ではあまり見られない仕組みのようです。

また、株式投資は、その企業を応援したり、企業の業績に期待したりして行うべきもので、株主優待の存在については批判的な意見もあります。株主優待を用意するということは、企業にとってそれだけのコストがかかる、ということにもなりますしね。

私自身も業務内容や業績を重視しており、株主優待制度のみで投資先を選ぶことはしておりません。

ただ、もともとビッグエコーやマツキヨで買い物を利用していましたから、自分自身がよく利用する企業を応援しながら優待券も得られるのは、とても良いお金の使い方だと感じています。

預貯金だけでは、手数料などで目減りしかねない今日この頃。自分のお金の使い方にあった株主優待を探してみるのはおすすめです。

ちなみに、株主優待は厳密には所得税が課せられる可能性のある所得となります。通常は確定申告が必要な状況にはならないと思いますが、念のため。

◎合わせて読みたい◎
『損しないのはどっち?』問題13
「3月末に決算を迎える上場企業の株。
ずっと持っていた分を3月末日にすべて売却した人と、
今回初めて3月末日に購入した人、6月の株式総会に出られるのはどっち?」


 

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