子育てが一段落したから、旅をしたい。そう思って、準備運動的にツアーに参加。苦手な集団行動だけど、「郷に入っては郷に従え」と唱えながらの旅行で、出会った人、見た景色、感じた風は……。待望の旅フォトエッセイ『こういう旅はもう二度としないだろう』から試し読みをお届けします!


 私はこれからイタリアへ行くのだ。ドロミテという名前すら知らなかったのだが。ドロミテというのはイタリアンアルプスで、イタリアの北の方らしい。たくさんの山があるところ。その上(北)はすぐオーストリア。スイスアルプスは有名だが、そこに近く、それみたいなものなのだと思う。ベネチアから行くらしい。その山岳地帯の初夏の美しいお花畑をハイキングする。
 なんて素敵。

 まず、その前に、私は今、品川駅にいる。
 品川駅に来ると必ず買うおにぎり屋さんのおにぎりがある。明太高菜マヨネーズ。マヨネーズが表面にたっぷりと塗られていて香ばしい焦げめもついている。2個買うのはどうかと思ったけど、ちりめん山(さん)椒(しよう)もついでに買ってしまった。
 成田エクスプレスでその2個をペロリと食べる。

 今回の旅の連れ(初めて連れがいてとてもうれしい)、義理の妹、なごちんと出発ロビーで待ち合わせ。いたいた。
 集合場所で係の方と会い、チェックインのことなどを聞く。添乗員のナカムラさんは関西から出発する参加者に同行するとのことでベネチアで合流予定。今回の旅は、東京より4名、大阪より6名の計10名。
 チェックインして、本屋で本を買って、JALのラウンジでスープ、カレー、チャーハン、スパークリングワインをいただく。おいしかった。すでに食べすぎではないか……。

 エミレーツ航空、ドバイ経由。21時20分出発。
 機内で食事が2回。魚(○)、サーモンソテー(○)、白ワイン(△)。
 夜中3時にドバイに到着。これから9時15分まで時間をつぶさなければならない。6時間以上もだ。つらい。
 広いドバイ空港内をトコトコ歩いて、どこかで眠れないか場所を探す。同じように乗り継ぎを待っている人が多く、さまざまな民族衣装を着たさまざまな国の人がいた。ロビーは明るくてきれいで場所はたくさんあった。でも横になれるようなベンチはなく、ロビーの椅子に座って仮眠する。2~3時間寝たら目が覚めた。ミールクーポンをもらっていたので、「フードコートで何か食べよう」と立ち上がる。いろいろ見て、インド料理の炊き込みごはん、ビリヤニにした。「これおいしいよ」と私が勧めて。ライスがホロホロしていておいしかった。
 売店でチョコがけデーツを買う。

 9時15分発の飛行機でベネチアへ。
 機内食、サーモンソテー、おいしい。ミニスナックセットも。それと赤ワイン。

 ドバイから5時間半、成田から丸1日ぐらいかかって、現地時間13時35分にベネチア到着。とても疲れた。入国審査に時間もかかったし。
 ロビーで東京組4名、大阪組6名、添乗員のナカムラさんの、一同11名が無事揃う。それに現地ガイド、フランチェスコというカッコイイ男性と、チッチリーナという若くてかわいい女性。
 2台の車(乗用車と小型のバン)にスーツケースをぎゅうぎゅうに詰め込んで分乗し、午後3時に空港を出発する。

 途中、水の色がきれいな湖(サンタ・カタリーナ湖)のほとりで写真ストップ。湖の色は、水入れで筆を洗ったみたいな白濁したきれいな水色だった。

フォルチュラ峠 うしろの山がトレ・チーメ・ディ・ラヴァレード

コルアルト高原 まるでハイジの世界

チーズ、きのこ、ソーセージ、ポレンタ

ロッジ風ホテル

ナイフを手にニヤリと笑うかわいいおばちゃん

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銀色夏生『こういう旅はもう二度としないだろう』

子育てが一段落したから、旅をしたい。そう思って、準備運動的にツアーに参加。苦手な集団行動だけど、「郷に入っては郷に従え」と唱えながらの旅行で、出会った人、見た景色、感じた風は……。待望の旅フォトエッセイ。