(写真:iStock.com/Irina_Barcari)

年齢が気になるとつい口にしてしまう「もう○○歳だから……」「もう若くないから」という言葉。特に良きパートナーに巡り合いたいと思いながら年齢を重ねてきた人にとっては、なかなか切実な問題と感じられていることが多いのです。気持ちは痛いほどわかります。が、出会いに年齢は関係ありません。私に鑑定のご相談を下さった方にも、いわゆる結婚ラッシュの年代を過ぎてしっかり幸せになっておられる方はたくさんいらっしゃいます。今回は、年齢を重ねた人が良いご縁を招くためのマインドセットをご紹介しましょう。

坊やには言わせておけば良いのです

 本来、自分にとってベストな時期に幸せになるのが一番であり、その年齢は人それぞれです。それでも女性をしんどい気持ちにさせるもののひとつに、メディアの煽りがあるでしょう。昔でいえばクリスマスケーキの例えが有名ですね。最近であれば、ネット上には実に胸が痛む論調が多いです。SNSやニュースサイトのコメント欄などではある年齢以上はもう対象外であるような発言がなされたり、BBA(ババア)と言ったり、なんといいますかもう目が穢れそうな気がします。広告でも「○○歳でも出会えた」「もう無理だと思っていたけど……」などと年齢でセグメント化して婚活サービスを紹介しているのを見ると、失礼ではと問いたくなります。こうしたものを日々目にするうちに「この年齢になると価値はないんだ」「もう一生ひとりかもしれない」と不安になってしまう方が多いのも無理はないでしょう。

 でも、実際には年齢は関係ありません。BBAと言いたい坊やたち(お嬢さんもいらっしゃるでしょうか)には言わせておけばいいんです。誰もが彼らのように浅薄な発想を持っているわけではありません。それに、暴言を吐く人たちはあなたが困っていても何か助けてくれる存在ではないのですよね。それであれば、傷つくだけこちらが損です。そういったサイトや記事は見れば見るほどネガティブな感情がインプットされますから、一切見ないほうが良いですよ。

 身近な人に年齢を理由でお断りされたり、けなされたりするのもしんどいものです。年齢で人を判断するような人は、子どもや人生設計を第一に考える合理的な人か、もしくはただの浅薄な人に大別されます。いずれも年齢を重ねた人を幸せにすることはないでしょうから、ムダに傷つかなくて大丈夫です。ただの価値観の違いです。

 まずは心無い他人の言葉で、自分を劣った存在と思わないこと。言葉は受け取らなければ、自分のものにはなりません。発した本人のもとに返っていきますから、いらない言葉は見ない、受け取らない、跳ね返すという意志を持って「今の自分」を肯定してあげましょう。

 年齢のように、数字で表されるものは非常に明確な指標ですし、他人と比べることもしやすいもの。でも、運ってカレンダーの日付や年齢で区切られているわけではありません。むしろ、期限を決めて焦るとカスをつかんだり、先を急いで相手に引かれたりするだけですよ。

孤独を飼いならし、成熟すること

 ただ、忘れてはいけないのが、そうした年齢を理由にお断りする人のうち一定数が「年齢は良しとしても、発想が幼い」というホンネからお断りしている場合もあるということです。キレたりスネたり、甘えたりといったことは若いお嬢さんだから許されるもの。年齢を重ねておきながら内面が未成熟というのは、さすがに歓迎されません。むしろ若いお嬢さんより悪目立ちしますから、成熟のための努力はしておきたいところです。

 年齢を重ねた独身女性の成熟とは、ひとつが「孤独を飼いならす」ということだろうと私は考えています。自分と他人は別の人間なのだから、完全にわかりあえることはないとわきまえていること。他人をコントロールするのではなく、自分を変えようと思うこと。他人軸ではなく、自分軸で生きること。「おひとりさま」に被害者意識を持たず、ひとりでも自分が実現したいことをすること。自分自身と、しっかり向き合うこと。自分が、自分であること。

 糸井重里さんの「Only is not lonely.」という言葉が、私は大好きです。ひとりであることは、孤独を意味しない。そもそも人はどんなに近くなっても点と点であり、死ぬ時はひとりです。ですから本質的に孤独であり、だからこそ誰かと親密な関係を、より良いかたちで築いていきたいと思うのでしょう。頭でlonelyを理解するのはなかなか難しいことです。「でもやっぱり寂しいよ」という気持ちが生まれるからです。いろいろな経験を積み重ねてlonelyを飼いならしてこそ、素敵なonlyになれるはず。それでこそ年齢を重ねる意味もあるのではないでしょうか。

良い出会いのためにこれだけは、のマインドセット

 年齢に縛られた発想を手放し、これまでたくさんの経験をしてきた「今の自分」を肯定する。そして人間的な成熟を目指し、自分を充実させていけばだいたい、そうした自分に見合った人と出会えます。ただし「一生ひとりかもしれない」といった思い込みがあると、ご縁が巡ってきにくくなることは確かです。

 だから「今の自分だからいい、と言ってくれる人がいる」というマインドセットもぜひ、持っていらしてくださいね。年齢を重ね、たくさんの経験をなさったあなたならきっと共感してくださると思うのですが、いくら良いご縁に恵まれたいと思っていても「出会えれば誰でもOK」というわけではないのですよね。「今のあなただからいい」と思ってくれる人こそ、あなたを幸せにしてくれる人なのです。

 もしもここまでご覧になっても「そんなふうには思えない」という方は、自分より年上の仲良し夫婦のところに遊びに行ったり、年齢を重ねた人が幸せになるストーリーの映画や小説、漫画を読んだりすると良いでしょう。自信をつけたい人なら、わかりやすい結果が出る努力をするのがおすすめ。筋トレをする、ジョギングをするといった継続的な努力のほか、フォトフェイシャルでシミを取るのもいいですね。こうしたアクションを自ら起こして「なんかいけそうな気がする」という気分で過ごすことって、とても大切です。

 ちなみに鑑定のご依頼で「もうこんな年齢なので……」とおっしゃる方は何歳くらいが多いと思われますか? 実は、20代前半から50代までさまざまなんです。育った環境、土地柄、人生設計などにもよるので一概には言えませんけれども、やっぱり「こんな年齢」というのは、非常に主観的な発想なのだろうと思います。それに縛られるよりも「今の自分」を肯定していろんなことにチャレンジしていくほうが楽しい人生なのではないかと、私は考える次第です。

(参考文献『小さいことばを歌う場所』糸井重里 ほぼ日ブックス)

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