つい最近、「高校の歴史の教科書から、誰でも知っているような人物の名前が消える」というニュースがありました。用語にとらわれて歴史の勉強に苦手意識を持つ人を減らすためなのかもしれませんが、どんな勉強にも、暗記要素はあります。
しかし、暗記の苦手な人は大勢いますよね。
ちょっとした発想の転換で、暗記そのものだけでなく、流れまですんなり頭に入ってくる方法があります。しかも、今すぐ、誰でもできる方法!
いったいそれはーー。
話題のベストセラー『身の丈にあった勉強法』から、暗記について書かれた章を特別公開!

 暗記をする最適な方法はエアー授業。

 暗記したこと、覚えていますか?
 中学・高校生になると急に暗記しなければならないことが増えますよね?
 特に日本史
 少しでも日本史の勉強から離れると『あれ? 源が先やった? 足利が先やった?』って思いません?
 あと同じような名前多くないですか?
 源○○、多くないですか?
 足利○○、多くないですか?
 徳川○○、異常に多くないですか?
 人名覚えるだけでも大変です。
 僕も『似たような名前つけやがって!』と思っていました。
 では、僕でも宇治原でも出来る「学力に関係ない暗記方法」を紹介します。
 まずはどうせ忘れてしまう可能性が高いので、名前や出来事だけ覚えるのはやめましょう。
 だとしたら、どのように日本史や世界史の勉強をするのか?
 最初に《流れ》で覚えてしまいましょう。
 やり方ですが、授業でどこまで進んでいるかは関係なく、教科書に一度全て目を通して下さい。
『え? 難しいしあんまり読みたいと思わないけど』と思ったあなた。
 我慢して下さい。
 どちらにせよ全て読まなければならないので、我慢して下さい。
『我慢して読むけど、意味あるの?』と思ったあなた。
 《「予習と復習」、どちらかを捨てるべき。》の章を思い出して下さい。
 わからなくても、歴史の流れを一度読んでおくと授業の理解度が格段に上がると思います。
『ドラゴンボール』でもなんでもいいです。何回も読んでいるマンガや本を思い出して下さい。
 何回も読んでいるものはストーリーが頭に入っていますよね?
 では、源が先かな? 足利が先かな? となってしまう方に質問です。
「ピッコロとフリーザ、どっちが先に出てきたかな?」って思います?
 思わないですよね?
 徳川○○が異常に多いと思う方に質問です。
 孫悟空と孫悟飯と孫悟天、名前を間違えないですよね?
「『ドラゴンボール』を読んだことがないから、たとえがわからない」と思ったあなた。
『ドラゴンボール』を読んでみて下さい。
 日本史の勉強をする前に『ドラゴンボール』を読んでみて下さい。
 めちゃくちゃ面白いです。
 ごめんなさい。
『ドラゴンボール』の紹介になってしまいました。
 また、『ドラゴンボール』のように面白いマンガは、友達にストーリーを話したくなりますよね?
 話すことでストーリーが頭に入るみたいです。
 では同じように日本史のストーリーを友達に話すべきでしょうか?
 やめておきましょう。
「なんだ? あいつは? 真面目か!!」と友達を失う可能性があります。
 では日本史のストーリーを話す友達のいなかった宇治原が、何をしていたか紹介します。

 エアー授業です。
 自分の部屋で自分が先生になったつもりで一人で授業をします。
 例えば、
『縄文時代には争いごとはなかったんやけど、弥生時代にお米を作るようになると、沢山米が出来るやつと、沢山出来ないやつが出てきました。
 すると米を力ずくで奪おうとするやつが出てきました。
 力ずくで奪おうとするやつが出てきたので、米を守るために、力が強いやつを雇いました。
 それがえーと何やったかな?』
 のように架空の生徒に向けて授業をするのです。
 このやり方をするとストーリーはもちろんですが、どこが暗記出来ていないかも自覚出来ます。
 喋っていて詰まるところが、ストーリーがあやふやになってしまったり登場人物を覚えていなかったりする箇所だからです。
 先ほどの「えーと何やったかな?」の部分を教科書で見返すと、普通に勉強するよりも頭に入って忘れにくくなります。
 かなり有効な方法なので試してみて下さい。
 ただしエアー授業をしている姿を人には見られないように。
 一度、宇治原の部屋をノックせずに母親が入りました。
 その時、宇治原はエアー授業をしていました。
 部屋で一人だけで喋っている息子を見て『あ! うちの子やばいとは思っていたが、本当にやばい!』と思ったそうです。

 宇治原がやっていたもう一つの暗記法は、『クラスメイトに歴史上の人物を当てはめる』です。
 宇治原はクラスメイトを見て『この子は誰々っぽいなぁ』と思いながら過ごしていたみたいです。
「この子は家康やな。この女子は卑弥呼やな?」のように。
 ちなみに僕は『天草四郎』です。
 社会人になってから聞いたのですが、悪い気はしませんでした。
 ただ、日本史のようにストーリーがある科目ばかりではありません。
 英単語や漢字や古典なども暗記が必要です。
 これも、単語だけを切り取って覚えようとするのはやめた方が良いと思います。
 でもこれらは、エアー授業のように喋っても覚えにくいですよね?
 ではどのようにして覚えるか?
 体で覚えましょう。
 宇治原がやっていたやり方を紹介します。
 例えば古典のラ行変格活用を覚えたいとします。
 懐かしい方も多いと思いますが、「あり/をり/はべり/いまそかり」です。
 宇治原はこれを体を動かして覚えてしまったみたいです。
 宇治原はバスケ部だったので、バスケのシュートフォームで覚えたみたいです。
 あり(バスケットボールを持つ)
 をり(バスケットボールを顔の前に上げる)
 はべり(バスケットボールを頭の上に上げる)
 いまそかり(バスケットボールをゴールに投げる)
 のように。
「覚えている動き(バスケシュート)」に「覚えていない単語(ラ行変格活用)」を結び付けると、覚えていない単語が頭に入ってきやすいようです。
 参考になるかはわかりませんが、僕の暗記方法も紹介します。
『変な場所で覚える』です。
 ずっと机で暗記するのって飽きてきますよね?
 僕は飽きてくると、机という『普通のところ』から、『変な場所』に変えて暗記をしていました。
 では僕が暗記した変な場所を紹介しましょう。
 まずは机とベッドの隙間です。
 隙間がある方は、一度そこで寝てみて下さい。
 意外とフィットします。
 次は床とベッドの隙間です。
 なくなったと思っていた靴下やパンツが出てくる場所です。
 人が入る隙間がある方は入ってみて下さい。
 暗くて集中できます。
 ただし無理して入らないで下さい。
 二度と出られなくなる可能性があります。
 出窓も良いです。
 凄く狭いスペースなので、集中出来ます。
 ただし外から丸見えになることに注意して下さい。
 机の下の椅子を収納するところに潜り込むのも有効です。
 いつもと違う場所で暗記すると『あ? これ? 出窓で暗記したやつや。ベッドの下で勉強したやつや。これは机の下や』と、より覚えることが出来たような気がしました。
 ただこの暗記方法には弱点があります。
『変な場所』がなくなっちゃうのです。
 変な場所がだんだんと普通の場所に感じられてしまいます。
 あと宇治原と同じように、人に見られないようにしましょう。
 以前ノックをし忘れた母親が僕の部屋に入ってきました。
『変な場所』で勉強をしていた僕を見て『うわぁ。うちの子やばい! 変!』と思ったみたいです。
『変な場所』がなくなってきた僕はその時、『机の上に仁王立ちで徳川15代将軍を叫ぶ』をしていました。
 学生の方は「あれ? この前覚えたのになんで忘れるの?」と思うことがよくありますよね?
 これが社会人になり、歳を重ねるにつれて、暗記力はめちゃくちゃ低下していきます。
「なんで忘れるのだろう?」から「凄い! よくまだ覚えていたな!」に気持ちが変化します。

 宇治原が社会人になってからやっている、記憶力を保つやり方を紹介します。
『すぐに調べる』やり方です。
 社会人になるとテレビを観ていても『あれ? この人の名前なんやった?』と思うことが多々あります。
 また学生の時はあまりなかったのですが、『全く知らない人がかなりの有名人』であることも増えていきます。
 武道館をいっぱいにする知らないグループが沢山出てきます。
 聞いたこともない甘い食べ物がよく出てきます。
 僕はそういう時は『ま、いっか』で片付けてしまいます。
 宇治原は違います。
 スマートフォンなどを使ってすぐに調べます。
 タクシーに乗っている時もそうです。
 タクシーの運転手の方に行き先を告げてから、自分で「どの道が空いているか? どの道が混んでいるか?」を調べます。
 調べることにより、記憶力が低下した頭を鍛えているみたいです。
 以前、高校生の団体が舞台を観に来てくれる機会がありました。
 本番直前に「○○高校ですが10分ほど遅れます」と劇場のスタッフから出演者に連絡がありました。
 すると宇治原はスマホを取り出して、何やら調べていました。
 僕は交通事情や天候などを調べていると思っていました。
 違いました。
 宇治原は「○○高校の偏差値」を調べていました。
 交通事情や天候ではなく、遅れてきた高校の偏差値を調べていました。
「○○高校の偏差値はこれくらい低いのだから、遅れてもしょうがない」と自分を納得させたようです。
 是非嫌いになって下さい。
 また、調べるだけでは駄目みたいです。
 大切なのは『調べた知識を人に伝えること』です。
 宇治原は人から聞いたり番組で観たり自分で調べたりした知識を人に伝えます。
 それが僕です。
 エアー授業と同じように『人に伝えることがちゃんと出来れば自分の知識になっている』と考えているからでしょう。
 それを知った僕も宇治原を見習って、人から聞いたり番組で観たり自分で調べたりした知識を宇治原に伝えるようにしています。
 ただし宇治原が僕に情報を伝える時と、僕が宇治原に情報を伝える時とでは、状況が180度変わります。
 宇治原が『すぐに調べる』カードを使うからです。
 説明します。
 僕が得た豆知識を宇治原に伝えるとします。
 例えば「松尾芭蕉って忍者やったみたいやで?」など。
 普通の感覚をお持ちの方は「へえ? 忍者やったんや?」で終わりますよね?
 宇治原は違います。
 宇治原は『僕が得た豆知識がほんとにあっているかどうか』をスマホで調べます。
 そして僕に言うのです、『忍者であっているやん』と。
 出題者と解答者の立場が一瞬にして入れ替わります。
 そして宇治原は『つまりはこういうことやな?』と『調べた知識』を今伝えた本人に喋り、自分の物にします。
「松尾芭蕉が訪れたと言われている場所が多すぎるから、そこまで移動出来るってことは忍者やった可能性があるかもって言われているんやな?」と僕に説明してきやがります。
 ただ「そう! そういうこと!」と自分が喋った知識があっていることに安心する自分がいます。
 恥ずかしいので、今の話は誰に話すこともなく、ここだけの話にして、暗記しないでおいて下さい。
 宇治原が「遅れてきた高校の偏差値を調べた」ことは是非覚えて下さい。
 覚え方が大切です。
 人に伝えて下さい。

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