写真:sStock/Kosamtu

真面目で優しい日本女性は、自分のことよりも、夫や子供や恋人や仕事のことに一生懸命になりがち。でもそれが女性たちを疲れさせ、甘い食べ物に逃避することにつながっているのではないか――。ミス・ユニバースジャパンで8年間、公式栄養コンサルタントを務め、日本女性のダイエットと食の悩みを受けてきたエリカ・アンギャルさんは、最近、そんな危機感を抱いています。
では、日本女性には何が必要なのか? エリカさんの『ラブダイエット~スイーツなしで体と心を満たす美の教科書~』ではその解決策を提案します。


ハグは相手を受け入れ、自分も受け入れてもらう精神安定剤。

 ハグ(Hug)と聞いて思い浮かぶイメージはなんですか? 外国人が挨拶代わりに抱き合っている光景でしょうか。日本でも若い世代の中には同性の友達同士でハグをすることに抵抗のない人も増えてきているようですが、異性の友達とは恥ずかしくてできないという人や、恋人同士でも人目に触れるところでハグするのはちょっと……という人もいるでしょう。ましてや父親や母親とハグするなんて絶対ムリ! という人もいるかもしれません。

 しかし相手が誰であれ、しっかりと抱き合い、相手を受け入れ、自分も受け入れてもらうこの行為は、私たちの体と心に素晴らしい効果をもたらします。なぜならば、様々なスキンシップの中でも特にハグは愛情ホルモン・オキシトシンを分泌させるための最も効果的な手段のひとつだからです。

 私たちの皮膚にはパチニ小体という振動を感知する受容体があり、皮膚からの刺激を敏感に察知し、迷走神経を通して脳に伝達しています。迷走神経は心臓を含む多くの臓器を経由しながら全身を巡っているのですが、この迷走神経への刺激がオキシトシンの分泌を促進すると言われています。

 アメリカで行われたある研究によると、わずか20秒間ハグするだけで愛情ホルモン・オキシトシンが増加し、逆にストレスホルモン・コルチゾールが減少するということが分かりました。オキシトシンは脳内で作られる物質ですが、気持ちを落ち着かせ、恐怖心を取り除く働きがあることから、別名「Love Drug」(愛の薬)と呼ばれるほど、強力な精神安定作用があります。さらに相手を信頼する気持ち、思いやる気持ちも高まります。これらの効果を知れば、頻繁にハグをするカップルの方があまりハグしないカップルよりも長く良好な関係を保てるということは納得がいきますよね。

 これらの効果は恋愛関係に限ったことではありません。病気を患っている人で、ペットを飼っている人と飼っていない人を比較すると、飼っている人の方が回復が早かったり、パートナーがいる人の方が独身の人よりも長生きするのは、ハグなどのスキンシップで分泌されるオキシトシンが大きな役割を果たしているからです。

 ちなみにオキシトシンはハグをする側、される側の両方に分泌されますが、このような素晴らしい効果をもたらすのは、相手があなたの信頼できる人の場合だけです。オーストリアで行われた研究によると、信頼できない、または好きではない人だと全くの逆効果となり、気持ちが落ち着くどころか、不安感が高まってしまうという報告もあるので注意が必要です。

 ハグは恋人同士だけの行為ではありません。友達と、家族と、ペットとでも非常に大きな精神安定効果が期待できるとても手軽な特効薬です。「最近なんだかイライラしているな」とか「不安な気持ちを搔き消すために甘いものばかり食べてしまう」と感じたら、このハグという副作用のない精神安定剤を意識して取り入れてみるのはいかがでしょう? 20秒は長いという方、まず5秒からでも試してみてください。

**
続きは、エリカ・アンギャル著『ラブダイエット~スイーツなしで体と心を満たす美の教科書~』をご覧ください。

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定

エリカ・アンギャル『ラブダイエット スイーツなしで体と心を満たす美の教科書』
→書籍の購入はこちら(Amazon)

◆はじめに
目次
◆誰かを愛するために自分を犠牲にして甘いものに逃げるのはもうやめましょう。
◆食欲を抑え、心を穏やかにしてくれるホルモンを味方につけましょう。
◆肌と肌の触れ合いは、赤ちゃんには当然必要。大人になっても絶対必要。
◆ハグは相手を受け入れ、自分も受け入れてもらう精神安定剤。
◆ペット、ぬいぐるみ、友達……ギュッと抱きしめた時の安心感を経験して。
◆握手から始めるか、いきなりキスするか。国で異なるスキンシップの流儀。
◆恋人以外の異性と触れ合ったのはフォークダンスが最後、という人も多いのでは?
◆大人の女性には、浮気でも不倫でもない、異性の友人が必要です。
◆結婚相手は肩書きではなく、匂いに惹かれる人を選んでみて。
◆自分とは異なる遺伝子を持つ人に強く惹かれる理由。
◆惹かれる遺伝子を本能的に判断できる相性診断をお教えしましょう。
◆情熱的なキスには3つの効能があります。
◆日本は、性の情報が街中に氾濫しているのに、なぜセックス観は古いままなのでしょうか?
◆日本人のセックス満足度が世界一低いのはハッキリ言えない国民性が原因?
◆世界は、日本の若者の草食化に驚愕しています。
◆性欲はヘルシーボディの証。食事や睡眠と同じくらい大切に考えてください。
◆「セックス・アンド・ザ・シティ」「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のヒットは、女性たちのセックス観が変わってきた証です。
◆男性はガソリン、女性はウォーター。体が盛り上がるまでの時間が違うのです。
◆肌の潤いを大切にするあなたが膣の潤いに無頓着なのはなぜ?
◆性的興奮はプチ整形より効果絶大。
◆日本の性教育は、残念ながら世界に大きく後れをとっています。
◆男性目線で作られたアダルトビデオを教科書にしちゃダメ!
◆大人の女性が、ただ寝そべっているだけなんてつまらないと思います。
◆セックスでフェイクをしても誰も幸せになれません。
◆ベッドの中で女性をケアできる男性は、結婚相手にも向いています。
◆3回ベッドインしてピンとこなければ別れた方がいいかもしれません。
◆ダメ男と別れられないのは絆ホルモンの呪縛、偽りの愛情かもしれません。
◆閉経後、さらに人生のお楽しみが始まります。
◆生理周期で変わる女性の美しさを恋愛にも活用して。
◆彼の経験不足を責める前に、あなたは自分の体のことを知っていますか?
◆セルフプレジャーは19世紀に英国貴族のご婦人方に広まった医療行為です。
◆オーガズム未経験者はセルフプレジャーで自己開発を試してみて。
◆このシークレットエクササイズで二人の絆をもっと深めて。
◆フランス政府は膣の再教育制度を推進しています。
◆リビドーと感度を高めるヨガポーズがあります。
◆子宮がん検診は、健やかに生きるための大人の女性のたしなみです。
◆食べ物に潜む3大オーガズムキラーに要注意。
◆ダークチョコにオイスター。もっと満たされる体になる食べ物を紹介します。
◆食生活での女性ホルモンコントロールをすぐに始めてください。
◆色気不足、セックスレスは、睡眠不足が原因かも。
◆パートナーのEDは薬に頼る前にできることがあります。
◆男性の「一人になりたい時間」は邪魔をしないであげて。
◆結婚後も〝デートナイト〟を続けましょう。
◆自分史上最高のセックスは人生の後半にやってきます。
◆誰かから愛されることより、自分を愛することの方がずっと大切です。
◆自分を愛せる女性は、たとえば上質なカシミヤに触れる時、素足で歩く時……その気持ちよさを敏感に感じます。
◆鈍感な女性から脱皮して! 自分を愛する10の方法。
◆結婚しない人生、子供を産まない人生ももちろんアリです。
◆大切な自分に、一度ラブレターを書いてみましょう。
◆2分で自信をつける方法をハーバード大学が見つけました。
◆週に1度のデジタルデトックスで本来の自分を取り戻しましょう。
◆ストレスはホルモン泥棒。知らず知らずのうちに盗まれています。
◆たとえばシャンパンを使ってマインドフルネスを実践してみましょう。
◆変化こそ人生の醍醐味。変わる自分をとことん楽しみましょう。
◆おわりに


 

エリカ・アンギャル『世界一の美女になるダイエット』
→書籍の購入はこちら(Amazon)