自律神経の名医・小林弘幸教授の新刊『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』から、心身に与えるスクワットの効果をお教えします。また、本書には、「朝晩5回から」の簡単で何歳からでもできる「ゆるスクワット」の6週間プログラムも掲載。


その1 スクワットで体脂肪が燃える

 患者さんから、「あと何キロくらいやせたら、健康にいいですか?」と聞かれることがあります。読者の中にも、お腹まわりの脂肪や、ゆるんだボディラインが気になってきたという方は多いでしょう。

 一般的には、肥満度の指標として「BMI(体格指数)」が用いられます。身長を2乗したもので体重を割り、肥満度を測るというものです。しかし大切なのは、計算式で得た指標より、むしろ、あなた自身の「体感」であると思います。だから私は、理想の体重について尋ねられたら、こう答えるようにしています。
「いちばん元気だったころの体重が、あなたの理想的な体重です」

 あなたの体のことは、あなたがいちばんよくわかっているはずです。学生時代がベストな体重だと思ったら、それを目指して脂肪を落としましょう。

 その際に意識すべきが「基礎代謝」です。
 私たちの体には、食事で摂り入れた栄養素を、活動するためのエネルギーに変換して消費するシステム、すなわち「代謝」が備わっています。代謝には、次の3種類があります。

(1) 基礎代謝(約60〜70%)…呼吸や体温調節、心臓、胃腸などの生命維持のために使われるエネルギー
(2) 生活活動代謝(約20%)…日常の運動で使われるエネルギー
(3) 食事誘導性熱代謝(約10%)…消化・吸収で使われるエネルギー

 代謝を主に担っているのは、基礎代謝です。私たちの体は、寝ている間も血液が巡り、体温を保ち、心臓、胃腸など全身の器官が活動しているため、常にエネルギーを消費しています。代謝がよい人は、消費する働きも活発なので、食べても太りにくく、余分なものをためこみにくい状態にあります。

 反対に、代謝が悪い人は太りやすいうえ、栄養を摂取しても、それが効率的に生かされなくなります。そのため、たとえ栄養バランスの整った食事をしたり、高額なサプリメントを摂取したりしていても、栄養として全身にうまくデリバリーされません。

 一日の基礎代謝量は20代を境に、10年ごとに100キロカロリーずつ減っていきます。50歳、60歳と年齢を重ねても、若いころと同じように食べ、そのうえ、じっとしている時間が増えたとあれば、太るのは当然でしょう。

 それでは、基礎代謝量を上げるためにはどうすればいいのでしょうか。その答えは、下半身の筋肉を鍛えること。すなわち、スクワットをすることです。

 基礎代謝量と筋肉量は正比例の関係にあるので、筋肉が増えれば増えるほど自然と基礎代謝量も増えていきます。スクワットを続けることで、食べても太りにくく、余分なものをためこみにくい「やせ体質」になれるのです。

 

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定

小林弘幸『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』

自律神経の名医が断言! スクワットは簡単かつ最強の健康法。足腰を鍛えるだけでなく、心身の老化を防ぐ「スクワット6週間プログラム」つき。

誰もがスクワットの方法は知っていて、運動に取り入れている人も多いはず。本書では、自律神経の名医が、なぜスクワットが健康にいいのか、医学的見地から解説した上で、「簡単で正しいスクワット」の方法をお教えします。