写真:iStock/tortoon

真面目で優しい日本女性は、自分のことよりも、夫や子供や恋人や仕事のことに一生懸命になりがち。でもそれが女性たちを疲れさせ、甘い食べ物に逃避することにつながっているのではないか――。ミス・ユニバースジャパンで8年間、公式栄養コンサルタントを務め、日本女性のダイエットと食の悩みを受けてきたエリカ・アンギャルさんは、最近、そんな危機感を抱いています。
では、日本女性には何が必要なのか? エリカさんの『ラブダイエット~スイーツなしで体と心を満たす美の教科書~』ではその解決策を提案します。


食欲を抑え、心を穏やかにしてくれるホルモンを味方につけましょう。

 女性は恋をすると綺麗になると言われますが、これは単に相手に好かれたい一心でファッションやメイクに気を遣うからということだけでなく、体の中でも大きな変化が起きていることが科学的に証明されています。

 女性を美しくするホルモンにはいろいろありますが、その中のひとつ、オキシトシンという名前を聞いたことがありますか? 脳から分泌されるホルモンの一種ですが、ストレスを緩和し幸せな気分にしてくれる作用があります。オキシトシンは別名「愛情ホルモン」「幸せホルモン」「絆きずなホルモン」「信頼ホルモン」「思いやりホルモン」「癒(いや)しホルモン」などと呼ばれていることからも分かる通り、女性のメンタル面を支える最も重要な物質のひとつです。このホルモンが足りている時、私たちは自分が愛されていることを実感し、心から安らぎを覚えます。

 オキシトシンは出産時に子宮を収縮させたり、母乳の分泌を促したりする物質として1909年に発見されました。当初は肉体にのみ影響を及ぼすホルモンと考えられていましたが、その後の研究で母と子の絆を深める作用もあるということが分かりました。つまり、母親にたくさんオキシトシンが分泌されることで、子供に対する愛情が深まり、育児に集中させる仕組みになっているわけです。オキシトシンがたくさん分泌されているお母さんから愛情を注がれて育った赤ちゃんもオキシトシンがたくさん分泌され、穏やかでコミュニケーション能力の高い子に育つと言われています。逆に虐待や育児放棄を受けた赤ちゃんはオキシトシンのレベルが下がり、精神が不安定になってしまいます。

 最近の研究では、オキシトシンは母と子の関係に限らず、パートナーや兄弟、友人、ペットとの信頼関係を築く上でも重要な役割を果たすことも分かってきました。哺乳類の中で一夫一妻の関係を築く動物はわずか3〜5%と言われていますが、人間の社会においてはほとんどの国でこの一夫一妻の関係が受け入れられています。その理由として、この関係にある人間はオキシトシンの分泌が他の哺乳類に比べ非常に多いということが挙げられます。

 オキシトシンがもたらす恩恵は他にもたくさんあります。

メンタル面
●ストレスホルモンである、コルチゾールのレベルを下げ、不安な気持ち、恐怖感を減らす
●気分を落ち着かせる
●うつ病を予防する
●孤独感をなくす
●社交的になる

フィジカル面
●食欲を抑え適正体重をキープする
●ホルモンバランスによい影響を与える
●よく眠れるようになる
●更年期症状を緩和する
●免疫力を高める
●甲状腺機能を高める
●消化を促進する
●傷の回復を早める
●慢性疲労を緩和する
●血圧を下げる
●痛みを和らげる

 さらにアメリカで行われた最新の研究では、鼻にオキシトシンをスプレーしたグループは、オキシトシンの入っていない偽薬をスプレーしたグループに比べ、1食当たり平均122キロカロリー少ない量で満足でき、特に脂肪分についてはおよそ9グラム(約80キロカロリー)少ない量で満足できたというデータも出ています。つまりオキシトシンは信頼関係を築くメンタル面の効果だけでなく、食欲を抑え、美しいボディラインをキープすることにも一役買っているのです。このようにオキシトシンは、フィジカル面でも私たちを幸せに導いてくれるホルモンなのです。

 残念ながら私たちの体は愛情ホルモン・オキシトシンを無限に分泌し続けるわけではありません。年齢と共に徐々に減少していきますし、しかも現代社会はストレスとライフスタイルの乱れでさらにその減少に拍車がかかっています。ですから女性がハッピーで健やかな毎日を送るためには、意識的にオキシトシンの分泌を増やすための手段を知っておくことが大切なのです。有効なのは、体の触れ合い。次から具体的な方法をご紹介していきます。

*具体的な方法については、『ラブダイエット~スイーツなしで心と体を満たす美の教科書~』をご覧ください。

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◆はじめに
目次
◆誰かを愛するために自分を犠牲にして甘いものに逃げるのはもうやめましょう。
◆食欲を抑え、心を穏やかにしてくれるホルモンを味方につけましょう。
◆肌と肌の触れ合いは、赤ちゃんには当然必要。大人になっても絶対必要。
◆ハグは相手を受け入れ、自分も受け入れてもらう精神安定剤。
◆ペット、ぬいぐるみ、友達……ギュッと抱きしめた時の安心感を経験して。
◆握手から始めるか、いきなりキスするか。国で異なるスキンシップの流儀。
◆恋人以外の異性と触れ合ったのはフォークダンスが最後、という人も多いのでは?
◆大人の女性には、浮気でも不倫でもない、異性の友人が必要です。
◆結婚相手は肩書きではなく、匂いに惹かれる人を選んでみて。
◆自分とは異なる遺伝子を持つ人に強く惹かれる理由。
◆惹かれる遺伝子を本能的に判断できる相性診断をお教えしましょう。
◆情熱的なキスには3つの効能があります。
◆日本は、性の情報が街中に氾濫しているのに、なぜセックス観は古いままなのでしょうか?
◆日本人のセックス満足度が世界一低いのはハッキリ言えない国民性が原因?
◆世界は、日本の若者の草食化に驚愕しています。
◆性欲はヘルシーボディの証。食事や睡眠と同じくらい大切に考えてください。
◆「セックス・アンド・ザ・シティ」「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のヒットは、女性たちのセックス観が変わってきた証です。
◆男性はガソリン、女性はウォーター。体が盛り上がるまでの時間が違うのです。
◆肌の潤いを大切にするあなたが膣の潤いに無頓着なのはなぜ?
◆性的興奮はプチ整形より効果絶大。
◆日本の性教育は、残念ながら世界に大きく後れをとっています。
◆男性目線で作られたアダルトビデオを教科書にしちゃダメ!
◆大人の女性が、ただ寝そべっているだけなんてつまらないと思います。
◆セックスでフェイクをしても誰も幸せになれません。
◆ベッドの中で女性をケアできる男性は、結婚相手にも向いています。
◆3回ベッドインしてピンとこなければ別れた方がいいかもしれません。
◆ダメ男と別れられないのは絆ホルモンの呪縛、偽りの愛情かもしれません。
◆閉経後、さらに人生のお楽しみが始まります。
◆生理周期で変わる女性の美しさを恋愛にも活用して。
◆彼の経験不足を責める前に、あなたは自分の体のことを知っていますか?
◆セルフプレジャーは19世紀に英国貴族のご婦人方に広まった医療行為です。
◆オーガズム未経験者はセルフプレジャーで自己開発を試してみて。
◆このシークレットエクササイズで二人の絆をもっと深めて。
◆フランス政府は膣の再教育制度を推進しています。
◆リビドーと感度を高めるヨガポーズがあります。
◆子宮がん検診は、健やかに生きるための大人の女性のたしなみです。
◆食べ物に潜む3大オーガズムキラーに要注意。
◆ダークチョコにオイスター。もっと満たされる体になる食べ物を紹介します。
◆食生活での女性ホルモンコントロールをすぐに始めてください。
◆色気不足、セックスレスは、睡眠不足が原因かも。
◆パートナーのEDは薬に頼る前にできることがあります。
◆男性の「一人になりたい時間」は邪魔をしないであげて。
◆結婚後も〝デートナイト〟を続けましょう。
◆自分史上最高のセックスは人生の後半にやってきます。
◆誰かから愛されることより、自分を愛することの方がずっと大切です。
◆自分を愛せる女性は、たとえば上質なカシミヤに触れる時、素足で歩く時……その気持ちよさを敏感に感じます。
◆鈍感な女性から脱皮して! 自分を愛する10の方法。
◆結婚しない人生、子供を産まない人生ももちろんアリです。
◆大切な自分に、一度ラブレターを書いてみましょう。
◆2分で自信をつける方法をハーバード大学が見つけました。
◆週に1度のデジタルデトックスで本来の自分を取り戻しましょう。
◆ストレスはホルモン泥棒。知らず知らずのうちに盗まれています。
◆たとえばシャンパンを使ってマインドフルネスを実践してみましょう。
◆変化こそ人生の醍醐味。変わる自分をとことん楽しみましょう。
◆おわりに


 

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