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真面目で優しい日本女性は、自分のことよりも、夫や子供や恋人や仕事のことに一生懸命になりがち。でもそれが女性たちを疲れさせ、甘い食べ物に逃避することにつながっているのではないか――。ミス・ユニバースジャパンで8年間、公式栄養コンサルタントを務め、日本女性のダイエットと食の悩みを受けてきたエリカ・アンギャルさんは、最近、そんな危機感を抱いています。
では、日本女性には何が必要なのか? エリカさんの新刊『ラブダイエット~スイーツなしで体と心を満たす美の教科書~』ではその解決策を提案します。


自分を犠牲にして甘い食べ物に逃げないで

 最後に誰かにギュッと抱きしめられたのはいつですか? もしくは最後に誰かを抱きしめたのはいつですか? 異性でなくても、家族や友達でも構いません。いかがでしょう? 

 恋人同士や新婚カップル、小さなお子さんがいらっしゃる方は抱きしめ合う機会もたくさんあると思いますが、結婚後何年も経たつと男女の関係から家族としての関係にシフトしたり、出産後は子供の世話で手一杯で夫婦間のフィジカルなスキンシップがなくなったり、という話はよく聞きます。また、子供がある程度の年齢になって親離れしてからは、親子の間でもギュッと抱きしめ合う機会が自然となくなったという人も多いかもしれません。

 では、最後に褒められたのはいつですか? 子供の頃は親や先生、周りの大人たちに何かとよく褒められたと思いますが、歳としをとるにつれあまり褒められなくなったと思いませんか? 彼氏とお付き合いしている時にはいろいろ褒めてもらったかもしれませんが、結婚してからは旦那さんから褒めてもらうことなんてほとんどなくなったと不満を感じることもあるでしょう。

 褒めてもらうことがなくても、感謝してもらったことならたくさんありますか? 付き合い始めた頃は、ちょっと頑張っていつもより手の込んだ料理を作ったりしたらものすごく感謝されたかもしれませんが、結婚して、子供ができて、家事はお母さんがやって当たり前という雰囲気になると、文句を言われることこそあれど、感謝されることなど皆無という方も多いと思います。

 そもそも女性はいくつになっても愛情を与えられることが絶対的に必要な生き物です。抱きしめられたりキスされたりする肉体的な愛情も、褒められたり、感謝されたりする気持ちの面での愛情もどちらも欠かせません。しかし日本人男性はシャイな人が多く、心の中で彼女や奥さんのことをどんなに大切に思っていてもストレートに愛情を表現するのが苦手ですよね。

 ですから日本人女性は愛情を与えられる機会が他の国の女性に比べて圧倒的に少ないのです。さらに輪をかけて状況を悪化させているのが、日本人女性は自己犠牲が大得意だということ。自己評価が信じられないほど低い人が多いことにも驚きます。これではまるで不幸な人生のレシピそのものです。

 普段の生活で直接的なボディコンタクトの習慣がないという文化的背景や、軽々しく女性を褒めることをよしとしない日本の国民性も影響しているので、充分な愛情をもらえなくてもそれは決してあなたのせいではありません。しかし問題は、あなたが愛情に飢えていることに気づいていないこと。無意識のうちにその飢えを何か他のもので補おうとしてしまっていることです。その状況から脱するには、何よりも自分の優先順位を上げなくてはなりません。

 自分の優先順位を上げるというのはどういうことでしょう? 自己愛、セルフラブという言い方もできますが、決して自分勝手とかナルシストという意味ではありません。自分の優先順位を上げるというのは、自分の存在を肯定し、体も心も満たされ、充足感を得ることができるということです。愛する誰かのためにどんなに頑張っているつもりでも、この充足感が足りなければ気づかないうちに徐々に不満が溜まり、長く愛情を注ぎ続けることはできません。逆に自分の充足感を優先させ、体も心もセルフケアして常にベストな状態を保てる人は、他人に対してもより多く、継続的に愛情を与えることができるのです。


愛情は副作用のない健康的なご褒美

 では、日常生活の中で充分な愛情を得られないとどうなるのでしょう? まずポジティブな脳科学物質が出なくなり、前向きな思考ができなくなってしまいます。やがてやたらとイライラしたり、意味もなく不安になったり、ちょっとしたことにも過剰反応するようになってしまいます。思い当たる節はありませんか?

 科学者たちはこの状態についてある仮説を立てました。愛情が足りていない時、有害だと分かっていても中毒性の高いものに手を出したりすることで、愛情不足を埋め合わせようとしているのではないかと。例えば、甘いものの食べ過ぎ、過剰な飲酒、喫煙、衝動買い、ギャンブル、麻薬など、これらを不安な状態の心身を慰めるためのご褒美にしているのではないかというのです。しかし、これらは肉体的、精神的、さらには経済的にも非常に大きなダメージを与える不健康な手段なので決しておすすめできません。それに比べて愛情は人間にとって健康的なご褒美なので、副作用は一切ありません。それどころか数え切れないほどの嬉うれしい効果があります。

 長年、日本人女性の食生活を見てきて気づいたのは、砂糖が大量に使われた甘いスイーツが大好きで止やめられないという人が非常に多いということです。これは愛情の不足を補おうとして無意識に砂糖を過剰摂取してしまう防衛本能ではないかと思われます。甘いものが好きなのは悪いことではありません。しかし、止めたくても止められない中毒症状が出ている人は、単に意志が弱いということではなく、他の原因が潜んでいるのかもしれません。

 愛情に満たされ、充足感を抱(いだ)いている時、女性には様々な恩恵がもたらされます。メンタル面では、ストレスが減り、リラックスでき、内側から輝くパワー、バイタリティが溢あふれ、ハッピーなオーラが醸し出されます。またフィジカル面では肌の艶がよくなり、異性の目にとても魅力的に映るようになります。また、過食に陥ることがなくなるので美しいボディラインをキープすることもできます。

 女性にとって愛情がどれほど大切なものか分かっていただけたでしょうか? ここで言う愛情は、男性から与えられるものだけではなく、家族や友達、ペットから与えられる愛情や自分で自分を慈しむ愛情も含まれます。彼氏がいないから、結婚していないから、ひとりぼっちだから愛情なんてもらえない! と思わないでください。あなた自身の考え方を変えることで体も心も愛情に満たされます。幸せオーラに包まれるための具体的な方法をご紹介していきたいと思います。


*続きは、エリカ・アンギャル著『ラブダイエット』をご覧ください。

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◆はじめに
目次
◆誰かを愛するために自分を犠牲にして甘いものに逃げるのはもうやめましょう。
◆食欲を抑え、心を穏やかにしてくれるホルモンを味方につけましょう。
◆肌と肌の触れ合いは、赤ちゃんには当然必要。大人になっても絶対必要。
◆ハグは相手を受け入れ、自分も受け入れてもらう精神安定剤。
◆ペット、ぬいぐるみ、友達……ギュッと抱きしめた時の安心感を経験して。
◆握手から始めるか、いきなりキスするか。国で異なるスキンシップの流儀。
◆恋人以外の異性と触れ合ったのはフォークダンスが最後、という人も多いのでは?
◆大人の女性には、浮気でも不倫でもない、異性の友人が必要です。
◆結婚相手は肩書きではなく、匂いに惹かれる人を選んでみて。
◆自分とは異なる遺伝子を持つ人に強く惹かれる理由。
◆惹かれる遺伝子を本能的に判断できる相性診断をお教えしましょう。
◆情熱的なキスには3つの効能があります。
◆日本は、性の情報が街中に氾濫しているのに、なぜセックス観は古いままなのでしょうか?
◆日本人のセックス満足度が世界一低いのはハッキリ言えない国民性が原因?
◆世界は、日本の若者の草食化に驚愕しています。
◆性欲はヘルシーボディの証。食事や睡眠と同じくらい大切に考えてください。
◆「セックス・アンド・ザ・シティ」「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のヒットは、女性たちのセックス観が変わってきた証です。
◆男性はガソリン、女性はウォーター。体が盛り上がるまでの時間が違うのです。
◆肌の潤いを大切にするあなたが膣の潤いに無頓着なのはなぜ?
◆性的興奮はプチ整形より効果絶大。
◆日本の性教育は、残念ながら世界に大きく後れをとっています。
◆男性目線で作られたアダルトビデオを教科書にしちゃダメ!
◆大人の女性が、ただ寝そべっているだけなんてつまらないと思います。
◆セックスでフェイクをしても誰も幸せになれません。
◆ベッドの中で女性をケアできる男性は、結婚相手にも向いています。
◆3回ベッドインしてピンとこなければ別れた方がいいかもしれません。
◆ダメ男と別れられないのは絆ホルモンの呪縛、偽りの愛情かもしれません。
◆閉経後、さらに人生のお楽しみが始まります。
◆生理周期で変わる女性の美しさを恋愛にも活用して。
◆彼の経験不足を責める前に、あなたは自分の体のことを知っていますか?
◆セルフプレジャーは19世紀に英国貴族のご婦人方に広まった医療行為です。
◆オーガズム未経験者はセルフプレジャーで自己開発を試してみて。
◆このシークレットエクササイズで二人の絆をもっと深めて。
◆フランス政府は膣の再教育制度を推進しています。
◆リビドーと感度を高めるヨガポーズがあります。
◆子宮がん検診は、健やかに生きるための大人の女性のたしなみです。
◆食べ物に潜む3大オーガズムキラーに要注意。
◆ダークチョコにオイスター。もっと満たされる体になる食べ物を紹介します。
◆食生活での女性ホルモンコントロールをすぐに始めてください。
◆色気不足、セックスレスは、睡眠不足が原因かも。
◆パートナーのEDは薬に頼る前にできることがあります。
◆男性の「一人になりたい時間」は邪魔をしないであげて。
◆結婚後も〝デートナイト〟を続けましょう。
◆自分史上最高のセックスは人生の後半にやってきます。
◆誰かから愛されることより、自分を愛することの方がずっと大切です。
◆自分を愛せる女性は、たとえば上質なカシミヤに触れる時、素足で歩く時……その気持ちよさを敏感に感じます。
◆鈍感な女性から脱皮して! 自分を愛する10の方法。
◆結婚しない人生、子供を産まない人生ももちろんアリです。
◆大切な自分に、一度ラブレターを書いてみましょう。
◆2分で自信をつける方法をハーバード大学が見つけました。
◆週に1度のデジタルデトックスで本来の自分を取り戻しましょう。
◆ストレスはホルモン泥棒。知らず知らずのうちに盗まれています。
◆たとえばシャンパンを使ってマインドフルネスを実践してみましょう。
◆変化こそ人生の醍醐味。変わる自分をとことん楽しみましょう。
◆おわりに


 

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