とても大切な友達がいる。
 彼女とはもう十年以上付き合っていて、でも家が遠いから最近は数ヶ月に一度くらいしか会っていない。もっと会いたいけれど、でも会っても特別なことをしたり話したりするわけじゃないのは、もう気心も好きも嫌いも熟知しているからかもしれない。

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27歳の朔美は、会社を辞めた日に事故で10年分の記憶を失った。高校時代の部活仲間を頼りに思い出を辿っていくが、浮き彫りになるのはどこまでも孤独な自分。会いたい人がいるはずもない彼女に贈られた、差出人不明のバースデーカードは、思いもよらない事故の真実を明らかにする……。人を愛しぬく苦しみと切なさを描いた感涙の恋愛ミステリ。