「彼にね、もしもわたしが余命一年だったらどうする? って聞いてみたの」
 と、彼女は言った。

「そしたら、できるだけ長く一緒にいる、って彼は言ってくれたんだ」
恋をしていると、意味のない質問を相手にぶつけてしまうものだ。
もしもを尋ねて、もしもの答えに一喜一憂する。

ここから先は会員限定のコンテンツです

幻冬舎plusの会員登録(無料)をすると…すべての会員特典を見る
  • 会員限定の記事が読み放題に
  • 会員限定イベントに参加できる
  • プレゼント抽選に参加できる
  • ストア利用でポイントが貯まる

会員の方はログインして続きをお楽しみください

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定

関連書籍

狗飼恭子『遠くでずっとそばにいる』

27歳の朔美は、会社を辞めた日に事故で10年分の記憶を失った。高校時代の部活仲間を頼りに思い出を辿っていくが、浮き彫りになるのはどこまでも孤独な自分。会いたい人がいるはずもない彼女に贈られた、差出人不明のバースデーカードは、思いもよらない事故の真実を明らかにする……。人を愛しぬく苦しみと切なさを描いた感涙の恋愛ミステリ。