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2017.07.25

勉強、始めます。(後編)

若手能楽師が“メンズ温泉”に見えた時からどんどん「能」が楽しくなった!

ペヤンヌマキ

若手能楽師が“メンズ温泉”に見えた時からどんどん「能」が楽しくなった!

“推しメン勉強法”は最強

 40歳にして突如として勉強欲と古典回帰ブームが湧き起こり、世界最古の演劇といわれる「能」を勉強することにした私。勉強というと何だか苦痛で面倒くさいことのように思われますが、大人になってからの勉強は違います。好きなことを追求することが勉強であり、すなわち楽しむことが勉強なのです。

 さて、今回はその勉強方法、というより楽しみ方についてお話したいと思います。
 前回、勉強において大切なのはリサーチ能力とフットワークの軽さだと書きました。まず、何かに興味を持つこと、そして興味を持ったことに関してとことん調べて、実際に体験してみること。

 こういう時にインターネットというものがとても役立ちます。まず私は「能」で検索していて行き当たった「the能ドットコム」というサイトを熟読して、「能」に関する付け焼き刃的な知識は得ました。このサイトは「能」に関するあらゆる情報がすごくわかりやすくまとめてあるのでおすすめです。

 しかしここで得た知識というものは、まだ単なる知識であり、自分の血や肉にはなっておりません。次は実際に能楽堂へ足を運び、「能」というものを体験してみよう。そう思いつつ何から観に行ったらいいかなと迷っていました。
 
 すると、ちょうどそのタイミングでとある舞台の打ち上げに参加した際に、元劇団員で今は能の笛方をやっているというKさんという方と知り合いました。最近能に興味を持っていて勉強中だということを話したら、なんと二日後に国立能楽堂でKさんが出演する発表会があるので観に来ませんかとお誘いを受けました。これは乗っかるしかないと思い、私は急遽スケジュールを調整してそれを観に行くことにしました。

 こういう時、つくづく引き寄せの力ってあると思います。自分が何かを求めた時、それに必要な出会いが向こうからやって来る。自分で劇団を主宰してから特にそのことを感じます。だからそういう時は、もう無条件に乗っかってみる、というのが私のモットーです。

 そして二日後、私は国立能楽堂に足を運び、初めて「能」というものを体験したのでした。「杜若(かきつばた)」という演目だったのですが、大雑把に言うと、在原業平というプレイボーイに誑かされた女が杜若の精となって現れ、業平への想いを謡い舞うという、女の情念がテーマになっているお話で、私が自分の作品で描いて来たことに通じるものがあり、個人的にかなりシンパシーを感じました。そして、能楽堂が放つ独特の神聖な気のようなものに圧倒されました。やはり私のアンテナは間違っていなかったと確信しました。

 とはいえ、「能」という形態に親しみのない初心者にとっては、正直どう観ていいかわからない部分もありました。そして観劇後、出演していたKさんとお茶をして、初見ではよくわからなかった部分を解説していただきました。

 その道に精通している人のお話を聞く。これも効果的な勉強方法のひとつです。自分ひとりで調べるよりも、有効な情報を得ることができるからです。
Kさん曰く、今回の「杜若」にハマったのであれば、「井筒」という演目もおすすめとのこと。

 そして、家に帰って早速Kさんにおすすめしてもらった「井筒」を調べてみると、近々で“「井筒」特別講座〜四流儀若手能楽師によるトークと実演”というイベントがあることを知りました。

 「能」にもいろんな流儀があるということは知っていたのですが、そもそも「能」の形態自体にまだ詳しくないので、流儀のことまでは到底知識が追いつかないと思っていました。でもこのイベントに参加すれば一度に四つの流派の話が聞けるしちょうどいい。しかも「能」という伝統芸能にもこういう若手のトークイベントがあるんだということが驚きで、早速参加してみることにしました。

 金春流、観世流、宝生流、喜多流。各流儀の4人の若手能楽師の面々が、ざっくばらんにトークし、「大道具はどこも若手が作るんですよ」と4人で大道具制作を実演…。仲睦まじく戯れる4人の姿を見ていると、「能」という古典芸能を勉強する会というより、「メンズ温泉」(※注 私が演出したテレビ番組。いろんなタイプの男子が男同士で温泉旅行へ行って戯れる姿や裸を執拗に撮った画期的な作品)を観ているようで、それぞれの能楽師のファンになってしまい、「観世流の○○さん、知的でかっこいいなあ、でも宝生流の○○さんもまた違った魅力が……」と、自然と流派を覚えてしまっていたのでした。

 そういえば先日テレビで、東大に子供を入れたお母さんが、どういう勉強をさせたかという番組をやっていて、女の子に歴史上の人物を覚えさせる時、その人物の写真をスマホで見せて、「この人はイケメンね」とか「お母さんはこの人がタイプ」とかいう女子トークを交えると、スムーズに暗記できるということを言っていました。

 まさにそれです。私はこれを“推しメン勉強法”と名付けます。
 そして私は、さっそく今回推しメンとなった観世流の武田宗典さんが主催する「はじめて能」という初心者向けの「能」イベントのチケットを購入したのでした。

 こうして、好奇心さえあれば、ちょっとした興味から発展して、様々な出会いに繋がります。これは人生の醍醐味ですね。

 興味を持ったら、フットワーク軽くどこへでも出かけてみる。

 これ重要です。机の上に向かうだけが勉強ではありません。「書を捨てよ、街へ出よう」です。

 人によってはそんなにすぐにどこにでも足を運べる環境にない人もいると思いますが、私は今ラッキーにもそれができる環境にあるので、とにかく今のうちに、どこでも行ってみようと思うのです。

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