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不動産投資の真実

2017.08.23 公開 ツイート

最終回

投資例大公開! サラリーマンにとって「いい物件」はどっち? 浅野恵太

たとえ正社員でも、減給、リストラ、倒産などの嵐にさらされてしまう現代。自己防衛のため、副収入源として真っ先に候補にあげてほしいのが「不動産投資」です。しかし「何から始めたらいいの?」「借金までして回収できなかったら…」と、さまざまな不安から二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。本連載では、これまで3000軒以上の投資を成功させてきた不動産投資コンサルタント・浅野恵太さんの最新刊『9割の不動産営業マンは”お勧め物件”を自分では買わない』より不動産投資のノウハウをお届けします。

 

サラリーマンにとってのほんとうに「いい物件」とは?

 

 不動産投資の対象となる物件には、いくつか種類があります。

 建物の大きさでは、1部屋のワンルームマンションや1棟マンション。

 構造の違いでは、木造アパートや鉄筋コンクリートのマンション。

 また、都心と地方や、駅近と郊外など、立地の違いもあります。

 それぞれに特徴があり、また、一人一人、不動産投資に求めるものが異なりますので、「いい物件」の定義は一つではありません。

 ただ、言えるのは、サラリーマンが不動産投資をする場合、投資規模が小さいものや自分でリフォームすることが前提のものは手間がかかり、本業に影響を及ぼす可能性があるためお勧めできません。

 特に、ワンルームマンションの投資は、

 ・自己資金が数百万円から購入できる

 ・新築なら入居者を見つけやすい

 というメリットがある反面、

 ・1室のみの保有だと空室になると収入がゼロになる

 ・修繕積立金や管理費の負担が大きい

 ・共有部分や外観に手を加えることができない

 などのデメリットもあります。

 月々の管理費と修繕積立金は、全国平均でそれぞれ1㎡あたり、およそ200円だと言われています。

 つまり、たとえば、25㎡のワンルームだとすると、毎月1万円は管理費と修繕積立金にかかるわけです。

 家賃収入が6万円だとして、そこからローンを返済し、さらに管理費と修繕積立金を払うと、月々のキャッシュフローはわずか数万円にしかなりません。

 せっかく数百万円以上のお金を使って不動産投資を始めても、非常に効率が悪いものになってしまうのです。

 ですから、私たちは、中古で割安なものが見つかったときなどの例外を除き、基本的にワンルームマンションの投資はお勧めしていません。

 ワンルームマンション以外で、「どっちがいいか」「どう選べばいいか」と迷うとき、これからご紹介する例を参考にしてみてください。

 同じサラリーマンでも、ライフプランやゴールが違うと、不動産投資に求めるものが変わります。

 私たちのところに物件の紹介を依頼されたお客さんが、希望を叶えるために、どんな物件を選んだか実例でご紹介しましょう。

 *基本的にフルローンを組んでいますが、そうでない場合は頭金の額を記載しています。

 

★ アパートとマンション

●1棟アパート購入……32歳(女性)

 要望:1億円以下で、空室リスクを軽減するために、戸数が多い物件がいい。

 選んだ物件:1棟アパート(17部屋)、6600万円。ローン金利3%。

 キャッシュフロー:年間130万円。

 *戸数が多いアパートは、都内より地方が見つけやすい。サッカーが好きで、静岡県の磐田市によく遊びに行っていたため、馴染みのある磐田市で購入。

●1棟マンション購入……39歳(男性)

 要望:レバレッジを最大限に効かせて、大きな物件が欲しい。

 選んだ物件:1棟マンション(26部屋)、4億8000万円。ローン金利1・5%。キャッシュで頭金1000万円。

 キャッシュフロー:年間1000万円。

 *40歳までに独立したいと考えており、サラリーマンのうちに借りられるだけ借りて備えたいと思っていた。

 

★ 都心と地方

●都心(江戸川区)で購入……43歳(女性)

 要望:地方より、23区内で、自分の目がとどくところ。

 選んだ物件:1棟マンション(10部屋)、1億3000万円。ローン金利1・3%。

 キャッシュフロー:年間200万円。

 *長年、自分が住んでいる江戸川区は便利だし人気も高いので、そこで欲しかった。

●地方(水戸市)で購入……30歳(男性)

 要望:結婚して家庭を持ったので、キャッシュフローが欲しい。

 選んだ物件:1棟マンション(14部屋)、1億6500万円。ローン金利2%。

 キャッシュフロー:年間450万円。

 *子供が2人欲しいので、教育費などを考え、とにかくキャッシュフローを重視。

 

★ 駅近と郊外

●駅近(北池袋)で購入……45歳(男性)

 要望:収益性よりも、将来のために資産価値があるものが欲しい。

 選んだ物件:北池袋駅から徒歩で4分の、1棟マンション(10部屋)、1億2500万円。ローン金利2%。

 キャッシュフロー:年間170万円。

 *一度購入したら、ずっと持ち続けられて、価値が目減りしない物件が欲しかった。

●郊外で購入……28歳(男性)

 要望:単身者用は入退去が激しいので、ファミリー用物件が欲しい。

 選んだ物件:ターミナル駅からバスで30分の1棟マンション(9部屋)、8000万円。ローン金利1・2%。

 キャッシュフロー:年間180万円。

 *できるだけ不動産投資のことは管理会社に任せたいので、長く入ってくれるファミリー用の物件を選んだ。

 

★ 新築と中古

●新築を購入……31歳(男性)

 要望:初めて購入するので、できるだけリスクの少ない物件が欲しい。

 選んだ物件:新築1棟マンション(14部屋)、1億7000万円。ローン金利1%。

 キャッシュフロー:年間300万円。

 *手持ち資金が少ないので、修繕費などの大きな出費の可能性が少ない新築を購入。

●中古を購入……38歳(男性)

 要望:どうせ不動産投資をするのであれば、多少のリスクがあってもリターンが大きい物件を希望。

 選んだ物件:中古1棟マンション(24部屋)、2億円。ローン金利2%。

 キャッシュフロー:年間450万円。

 *株や債券なども持ち、投資に慣れていた。ある程度のリスクはあっても、リターンがある物件を購入。

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不動産投資の真実

たとえ正社員でも、減給、リストラ、倒産などの嵐にさらされてしまう現代。自己防衛のため、副収入源として真っ先に候補にあげてほしいのが不動産投資です。しかし「何から始めたらいいの?」「借金までして回収できなかったら……」と、さまざまな不安から二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。本連載では、これまで3000軒以上の投資を成功させた不動産投資コンサルタント・浅野恵太さんの最新刊『9割の不動産営業マンは”お勧め物件”を自分では買わない』より、そんな不安を取り除く不動産投資の現実をお届けします。

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浅野恵太 株式会社わひこ 代表取締役

茨城県出身。小学校から野球一筋でチームのリーダー。水城高校では、野球部の主将として、同校初の甲子園出場を成し遂げる。国学院大学入学後、通信制大学に転学。在学中に太陽光発電の会社に入社し、営業成績1位を獲得。2014年に独立系収益不動産会社へ入社。その後、実家の家業手伝いのため退社。家業が落ち着いた2015年、株式会社「わひこ」入社。入社後は仕入業務を担当。仕入物件数歴代1位を記録。営業部マネージャーに就任後は、部下のマネジメントと融資先の新規開拓に従事する。自身のチームを4ヵ月連続1位の好成績に導くなどの功績から、2016年8月より代表取締役に就任。時代とお客様にあった提案をし続けている。

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