たとえ正社員でも、減給、リストラ、倒産などの嵐にさらされてしまう現代。自己防衛のため、副収入源として真っ先に候補にあげてほしいのが「不動産投資」です。しかし「何から始めたらいいの?」「借金までして回収できなかったら…」と、さまざまな不安から二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。本連載では、これまで3000軒以上の投資を成功させてきた不動産投資コンサルタント・浅野恵太さんの最新刊『9割の不動産営業マンは”お勧め物件”を自分では買わない』より不動産投資のノウハウをお届けします。

 

不動産投資で大切なのは戦略

 

 不動産投資は、安全な投資の一つです。

 ただし、だからといって「買えばどうにかなるだろう」と準備もせずに手に入れて、そのあと、どうにもならなくなってしまう人も少なからず見かけます。

 不動産投資で成功するためには、よい物件を見つけることや上手に運営することなどももちろん大切です。

 でも、実は、買う前に、あなたが何を目的にしているかを明確にし、それにあった戦略を立てることが、とても重要なのです。

 たとえば、目的が「節税対策」であれば、5年以内の短期で考えるのが現実的です。

 物件が、法定耐用年数を経過した場合の償却期間は、

 法定耐用年数×20%

 で算出されます。

 木造アパートの場合、耐用年数が22年ですから、

 22年×20%=4・4年

 つまり、法定耐用年数が過ぎた、築古の木造アパートは、4年でいっきに減価償却することができるため、節税対策に有効なわけです。

「相続税対策」であれば、その人の状況によって変わりますが、また別の方法がふさわしいでしょう。

 現金や預金、株式などの相続財産は、すべて時価評価されるため、ほぼ全額が相続財産となって課税の対象になります。

 ところが、たとえば、賃貸物件に不動産投資をすると、土地や建物の評価額は、購入時より低く評価されます。

 仮に2億円で投資した物件が1億円の相続評価になったとしましょう。

 価値が低くなった分、相続税の節税になります。

 とはいえ、もし物件の評価額が大幅に下落し、1億円を下回るようだと、節税効果よりも損失の方が大きくなってしまいます。

 そのため、5年、10年と、中長期的な視点で物件を選ぶことが必要になるのです。

 多くの人が目指す「資産形成」が目的の場合も、いつまでに、毎月いくらのキャッシュフローを得たいかは人によって違います。

 毎月10万円のキャッシュフローが欲しいという人もいれば、5年以内にリタイアしたいから、今の年収と同じくらいのインカムゲイン(安定的・継続的に受け取れる現金収入)が欲しいという人もいるでしょう。

 それぞれの目的に向かって、ベストな戦略を立てることが大切なのです。

 

収益物件を買うときは最初の1軒が一番大切

 

 不動産投資の戦略では、最初に購入する1軒目がとても大切です。

 ここで一つ、例をあげてみましょう。

 仮に、年収1000万円で、手持ちの資金が700万円ある人がいるとします。

 この人が、諸経費だけ現金で支払い、あとはローンで物件を購入したとします。

 *ローン金利は1・5%、30年ローンと想定。わかりやすくするために、諸経費などは除き、常に満室の場合とします。

 

●1000万円の区分ワンルームを買った場合

(諸経費 70万円 → 残り630万円)

 表面利回り 10%

 年間家賃収入 100万円

 ローン支払い 約41万円(キャッシュフロー 59万円)

●1億円の1棟マンションを買った場合

(諸経費 700万円 → 残り0円)

 表面利回り 10%

 年間家賃収入 1000万円

 ローン支払い 約410万円(キャッシュフロー 590万円)

 

 1000万円の区分ワンルームを買った場合、5年後に手元に残る金額は、そもそもの手持ちの資金の残り630万円と、

 59万円×5=295万円

 で、合計925万円です。

 一方で、1億円の1棟マンションを買った場合、そもそもの手持ちの資金の残りは0円ですが、5年後では、

 590万円×5=2950万円

 となり、2950万円が残り、区分ワンルームを買ったときと比べ、3倍以上の金額を手にすることができます。

 手元に残る現金の金額だけではありません。

 1億円の1棟マンションを購入した場合、5年間で、家賃収入からローンを、元金で2000万円以上返済しています。

 この分とキャッシュフローで手にした2950万円を元手にして、2~3億円のマンションを2棟目に購入することもできるでしょう。

 1000万円の区分ワンルームを買った場合は、たとえ残る925万円を元手にしても、手に入れることができるのは、1億円程度の物件です。

 つまり、この時点で、総資産が3億円以上になるか、1億1000万円にとどまるか、大きな差がついてしまうのです。

 また、この場合は、満室を想定して計算していますが、1軒目で、入居率が悪かったり、建ぺい率がオーバーしていたりする物件など、銀行評価が出にくい物件を購入してしまうと、2軒目の融資が受けづらくなります。

 もしもあなたが、たとえば、5年以内、10年以内に本気で資産を築きたいと考えているのであれば、最初の物件選びがいかに重要かがわかるはずです。

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【目次】第1章 今なぜ、不動産投資なのか? / 第2章 不動産投資は、最初の1軒が一番大切 / 第3章 アパートとマンション、どっちを選べばいいのか? / 第4章 3000棟の物件を調査したプロが教える目利きの法則 / 第5章 建物を豪華につくっても賃料が高くなるわけではない / 第6章 投資で儲かるサラリーマン、儲からないサラリーマンはどこが違う?