たとえ正社員でも、減給、リストラ、倒産などの嵐にさらされてしまう現代。自己防衛のため、副収入源として真っ先に候補にあげてほしいのが「不動産投資」です。しかし「何から始めたらいいの?」「借金までして回収できなかったら…」と、さまざまな不安から二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。本連載では、これまで3000軒以上の投資を成功させてきた不動産投資コンサルタント・浅野恵太さんの最新刊『9割の不動産営業マンは”お勧め物件”を自分では買わない』より不動産投資のノウハウをお届けします。

 

不動産市場は、成熟し切っている?

 ここ数年、不動産市場の活況が続き、不動産価格はピークに達したのではないかという声があります。

 確かに、リーマンショックや、東日本大震災のあとなどに比べると、価格が上がり、利回りが目立って高いものも、減ったかもしれません。

 その理由の一つとして、前述した、銀行の融資に対する姿勢があります。

 融資が出やすいということは、それだけ「お金を借りて物件を買える人」が増えるということです。

 そのため、以前より多くの人が、不動産を買うようになったため、価格が高騰します。

 また、ライバルが多くなり、よい物件が奪い合いになるため、利回りの高いものは手に入れづらくなります。

 とはいえ、不動産投資とは、単純に表面利回りだけで判断するものではありません。

 ここで、投資をトータルで考えてみましょう。

 近年は、融資を受けやすくなっただけではなく、金利の面でも非常に優遇されています。

 かつては、4~5%の金利が当たり前だったのが、最近では1%以下が増えています。なかには、銀行とよい関係を築き、0・5%の金利で、借り入れをしている投資家もいます。

 この借入金利を含めて、利益を考えてみましょう。

 投資利回りから、金利を引いたものをイールドギャップと言います。

 イールドギャップは、一般的に、銀行ローンを利用して不動産投資をする際の、物件の収益性を判断する一つの指標として使われています。

 仮に、利回りが10%の物件を、4%の長期金利で借り入れして購入したとします。この場合、イールドギャップは、10%−4%=6%となります。

 次に、利回りが8%の物件を、1%の金利でローンを組み、購入したとすると、イールドギャップは、8%−1%=7%となり、利回りが10%の物件より高くなるのです。

 確かに、物件の利回りは低くなる傾向にありますが、銀行の借入金利を合わせて考えると、あながち、投資環境が悪化しているとは言い切れないのです。

 むしろ、自分ではコントロールできない「金利」が優遇されている今は、成功する要因が増えているとも考えられるのです。

 

「少子高齢化」なのに、不動産投資は大丈夫?

 

 銀行から有利な条件で、融資が受けやすいのはわかった。

 でも、日本は「少子高齢化」に向かってまっしぐらに進んでいるのに、ほんとうに、賃貸物件の需要は減らないのか。

 そう心配する人も少なくありません。

 確かに、これからどんどん人口が減少し、特に若者の数が減っていくのであれば、物件の供給過多になる可能性は低くありません。

 ですが、私は、地域による差はどんどん広がるけれど、需要が減らないエリアは、いつの時代も必ず存在すると考えています。

 総務省統計局による、こんな調査結果があります。

 2015年に、人口の流出よりも流入が多く、転入超過となったのは8都府県でした。

 まず、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の首都圏、愛知県、大阪府、福岡県、そして沖縄県です。

※参考URL (総務省統計局 平成28年1月29日公表 住民基本台帳人口移動報告)

http://www.stat.go.jp/data/idou/2015np/kihon/youyaku/index.htm#a1

 さらに詳しく見ると、転入超過の都府県でも、たとえば、北九州市(福岡県)や横須賀市(神奈川県)、寝屋川市(大阪府)など、転出超過になっている市もあります。

 また、反対に、都道府県全体では転出超過でも、札幌市(北海道)、つくば市(茨城県)、京都市(京都府)など、ある特定の地域だけは人気があり、転入超過になっている市もあります。

 あなたの住む地域でも、考えてみてください。

 誰もが、同じ市内でも「このあたりがいい」「このエリアはいつも人気」という地域があるのを、なんとなくわかっていませんか。

 また反対に、住みたがる人が少ない地域もあるはずです。

 さらに考えれば、区画整理や再開発などの情報を集め、しっかりと先を見越した計画を立てれば、たとえ購入当時は需要が少なくても、あっという間に「物件が足りない」という状態になる地域もあります。

「少子高齢化」だからといって、全体の需要が激減するとは、必ずしも限らないのです。

 また、近年、旅行者ではなく、仕事のために一定期間、在住する外国人の数が増えています。

 統計によれば、20年前と比較すると2倍近い200万人以上が来日しているといわれています。

 首都圏や工業地帯などでは、こうした需要が高まっていることも知っておくべきでしょう。

 

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