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2017.06.12

第2回

どんな美女が相手でも僕が結婚したくない理由

藤沢 数希/山口 真由

どんな美女が相手でも僕が結婚したくない理由

藤沢数希さんの『損する結婚 儲かる離婚』を出発点に、元弁護士で現在も家族法を研究する山口真由さんとともに日本の結婚を制度面から掘り下げます。「親を満足させる結婚がしたい」山口さんと、「絶対結婚したくない」という藤沢さんですが……。
(構成:池田園子)

 


私は「幸せそう」と思われる結婚がしたい

日本では、結婚が身分的に重い意味を持つという山口さん

山口 最近、自分の中で気づきがありました。私は自分で「幸せだなあ」と感じることより、周りから「幸せそうだなあ」と見られることが大事なんだな、と。とくに親には「この子は満足のいく結婚をし、きちんとした家庭を築いているなあ」と思ってほしい。今でも頭のどこかで「きちんとした結婚をしなければ」「親を満足させなければいけない」みたいなプレッシャーを感じているのかもしれません。

藤沢 周りというか、世間は自分のことなんて見てないですよ。すごく有名な芸能人でも1年テレビに出なければ、誰もその人のことなんて覚えてないじゃないですか。僕は人からどう見られるかは気にならないです。好きなように見てくれればいいと思う。また、結婚というのは単に金銭的な契約で、別に結婚しなくても家族を持ちたい人は持てばいいし、みんな好きなように生きればいいと思うんです。

一度しかない人生なんだから、いまの世間の常識に縛られずに自分にとって良いことをちゃんと自分自身で見つけてほしいと思って、ぼくは本を書いています。前作の『ぼくは愛を証明しようと思う。』も、多くの男女がもっと自由に恋愛したらいいんじゃないか、と思って書きました。

山口 そういえば、私、一時期すごい周りの男性からディスられるようになったんですよ……。

藤沢 ああ、すいません。恋愛工学でそういうテクニックが一時流行りましたね。山口さんの気を引きたかったんですよ。まあ、ディスられるのは置いといて、みんな、結婚なんてしなくたっていいんじゃないかな。

山口 それも理解はできますが、今の私にはやっぱり事実婚や結婚せずに子どもを産むといった選択は難しいなと思います。でも、ちらっと考えたことはあって、ハーバードの授業の一環として、精子バンクのサイトで検索したことがあるんです。

精子バンクを使う場合、男性のIQや病歴、髪の色まで選べるんですよ。すごいですよね。そういう人生も考えたんですけど、ただ、やっぱりそこでも「親や世間は、精子バンクで精子を手に入れて子どもを産んだ私を幸せだとは思わないのではないか」と考えました。

藤沢 精子バンクは昔からありますね。ただ、世界的に見ても利用する人はそう多くないですね。何か人口とか、社会的なインパクトを持つような数の人が利用するというのはちょっと想像できない。話題としては面白いと思いますが。まあ、同性婚カップルだと使うケースもありますね。

山口 とくにレズビアン同士のカップルには重宝されていますね。ロースクール時代、精子提供によって子どもを産んだレズビアンのカップルにインタビューしたこともあります。ちなみに「ライフスタイルを変えたくない」「太りたくない」といった理由で、代理母に出産してもらって、子どもを育てるという考え方はどう思いますか?

藤沢 それはそれでいいんじゃないでしょうか。でも、まあ、ふつうに何も考えずに楽しく恋愛していたら、自然と子どもはできると思いますよ。僕は研究でヨーロッパに住んでいたことがあるんですが、女子大生でもカジュアルに妊娠して休学して、数年後に復学したり、そんなことを当たり前にやっていました。それと比べると、日本は変わった国だなあ、と思います。

山口 私が留学していたアメリカでは、大学教授にもシングルマザーが多く、「男はいらない」なんて話を聞くこともありました(笑)。


海外経験のある人はモラルが低下する?

藤沢 精子バンクとか代理母とか、そういう哲学とか倫理の問題としては興味深いですが、やっぱり、日本も男女平等が進み、成熟した個人主義の国になっていくと、現実的に次に広がる選択肢は事実婚なんですよね。結婚せずに家族を作るという。もちろん、稼げる女性が、自分より稼げる男性と結婚して幸せな家庭を築くのは素晴らしいことだと思います。ただ、それができなかったら、別に事実婚でいいんじゃないでしょうかね。

また、不倫で子どもを作ったとしても、相手の男性が高額所得者だったら、養育費だけで、ふつうのサラリーマン男性との結婚よりはずいぶんと豊かな暮らしになりますよ。

山口 双方が合意していれば問題はないですが、産んで認知してもらえなかった場合は大変ではないでしょうか。

藤沢 認知を強制すればいいだけです。DNA鑑定をすればいい。相手の男性がDNA鑑定を拒否すれば、裁判官の心証が悪くなり、女性の言い分がそのまま通ります。

山口 精神的に疲れてしまいそう……。

藤沢 確かに、ベストではないかもしれないけど、独身・子無しで、ひとりで寂しく死んでいくよりはいいんじゃないでしょうか。

山口 私が一番問題だと思うのは、社会的な「そうじゃない方がいいよね」という圧力です。日本社会は事実婚も婚外子も肯定的に捉えようとはしない。やっぱり「結婚したふたりが子どもを産むのがあたりまえ」という世間の圧力があると思います。ふつうの結婚をしない人に対するスティグマですね。

藤沢 僕はそうした社会的な圧力をまったく感じないですけどね。先日「海外に住んだことがある人はモラルが低下する」という興味深い論文を読みました。自国以外の国に住むと、それまで信じていた社会規範が相対化され、規範なんてそれぞれの社会でぜんぜん違うことに気付いてしまいます。勢い、法律さえ守っていれば、あとは自分の好きにすればいい、と考えるようになるのだと書かれていました。僕にはそれが当てはまっているかもしれません。モラルが低下する、という書かれ方は悪い言い方ですが、「社会規範に捉われない、自由な発想ができる」という良い解釈も可能です。

山口 そんな記事があったんですね。私もハーバード留学で海外生活を経験しましたし、どちらかというと合理的に生きてきたつもりですが、結婚という事実に安心感を覚えるところもあります。結婚している人を見ると、「少なくともこの世界に一人は『この人と家庭を作りたい』と思った人がいるんだ」と思い、この相手はある程度真っ当な人なのではないかという信頼感を抱けるというか。古いのかもしれませんが……。

藤沢 別に僕は法律婚を否定しているわけでも、事実婚を推奨しているわけでもありません。結婚は国が用意してくれている家族を作るための便利なひとつの法的ツールでしかないわけですから、それを使いたい人は使えばいいし、使いたくない人は使わなければいい、というだけです。

山口 結婚に「象徴」としての意味がなくなる日はやってくるんでしょうか?

藤沢 どうでしょうね。象徴的な意味にこだわる女性の気持ちは理解できます。正直、痛いほど、女の人のそうした結婚に対する並々ならぬ情熱を感じています。ただ、僕の話をすると、やっぱりぼくはどうしても結婚はしたくないです。たとえ、世界一の美女であったとしても。ある意味で、結婚を恐れていると言ってもいいかもしれません。とにかく結婚しないためだったら僕は何だってする、というのが正直な気持ちです。
(第3回へ続く。5月16日公開予定です)

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