シリーズ累計ダブルミリオンの『ビッグ・ファット・キャット』が産声をあげて16年。シリーズ最新作『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の大百科事典』が発売。幻冬舎plusでおなじみ『ニワミヤさん』のイラストレーターたかしまてつを氏の描く愛くるしいイラストとともに、世界一簡単な英語を学びましょう。


◆ 空想の文

 現在と過去の文があるのなら、未来の文もありそうなものです。
しかし、残念ながら未来のことは誰にも分かりません。未来のこと
は空想するしかありません。
 過去を回想する時は助手として、矢印の前にhave が付きました。未来を空想する時にも同じように助手が付くのですが、今度はその助手に種類があります。全部で五つです。

must shall will can may

 こうして一度に出てくると、慌ててしまうかもしれませんが、これらの助手は細かく分けて考える必要はありません。絵にすると、同じ一枚の絵になるからです。
 こんな絵です。

I will ask Jane out on a date.

 今は仮にwillが入っていますが、ほかのどの助手を使っても絵の内容は変わりません。mustでも、canでも、思い浮かぶイメージは同じです。
 エドはジェーンをデートに誘うつもりのようですが、現時点ではまだ誘っていません。あくまでエドの頭の中だけで起きている出来事なので、絵も空想の雲の中に入っています。もちろん過去の出来事ではないため、askにも-edが付いていません。

 このように未来のことを空想する時、これらの五つの助手が活躍します。どれを使ってもイメージが変わらないのに、なぜ種類があるのかというと、それぞれ未来を思い浮かべている「気持ちの強さ」が違うからです。「どのくらいその未来を望んでいるか」の印
象が変わるのです。
 たいした違いに思えないかもしれません。でも、エドにとっては大問題です。実際に助手を入れ換えてみると、エドの雰囲気がずいぶん変わるのが分かります。

 I [   ] ask Jane out on a date.

 左から順に強く願っている未来です。右に行くに従って、気持ちが弱くなっています。左端なら間違いなくデートを申し込むでしょうが、右端ならあまり期待できそうにありません。
 今回のエドはかなり強い決意を持っているようです。

I must ask Jane out on a date.

 そしてこういう場合、エドの質問に対して、ジェーンも助手を選んで答えることになります。


“Will you go out on a date with me?” “I    go.

 ここでも、どの助手をジェーンが選ぶかで雰囲気が変わってきます。助手ごとのジェーンの「未来を望む」気持ちも絵で見てみましょう。ただし、下の確率はあくまで目安です。

“Will you go out on a date with me?” “I    go.”

 


もちろん最悪の答えはこれです。

“Will you go out on a date with me?”
“ I will not go.”

notが付いてしまったら、どの助手を使っていても未来の確率は限りなく0%に近くなります。それほどnotは強い言葉です。

こういう会話の時は、意味よりも印象の方がずっと大事です。だからこそ、やんわりと断る場合にはnotを使わず、多少可能性が残る空想文がよく使われます。

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