この議論が今話題になっていることの背景、および理論自体の根本の構造の問題点について、最後に述べたい。

 まず、この理論の学会における位置づけだが、基本的には異端の理論であり、世界的にもほとんどの経済学者は懐疑的だ。理論自体は1990年ごろ形となって登場し、90年代半ばに発展し、そして21世紀に入ってからも理論的には精緻化されてきた。ただし、理論としては進化してきたが、依然として異端であり続けている。 

 では、なぜ今盛り上がっているのか。それは、世界的に(成熟経済においては)、金融政策の限界が懸念されるようになってきたからだ。ゼロ金利が日米欧で長期にわたって継続し、日欧は抜け出る目途が立たず、米国も依然低金利である。

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