贈呈式の壇上にて、恩田陸さん

 先週2月23日(木)の夜、第156回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が行なわれました。昼間の暖かさから一変、冷たい風が吹く中、直木賞受賞(『蜜蜂と遠雷』)の恩田陸さんと、芥川賞受賞(『しんせかい』)の山下澄人さんを祝うために、大勢の人が会場へ。

 式は、記念品の贈呈、選考委員の先生方からの選評、山下さん、恩田さんのスピーチ…など粛々と続きます。スピーチではお二人それぞれが、受賞の喜びや小説を書くことについて、選考委員や関係者への謝辞を独特の表現で述べていたのは、ニュースでも報道されていた通り。

式が始まる前のなごやかなひととき。恩田陸さんと山下澄人さん(右)

 恩田さんは、「小説家は長距離列車の運転士のようなもの」で、「運転士だけで列車は走れない」、小説を刊行するには「編集者という車掌など大勢の人が関わっている」「長い間、同じ道を共有してきてくださった皆さんに御礼申し上げます」などと述べた上で、「直木賞は大きなターミナル駅。これからもっと遠いところまで走りたい」と話していました。

 またスピーチで、「家族や親戚、友人、昔の会社の仲間、仕事でお世話になっている人たちが、こんなに一同に集まったことはない」と言っていたように、贈呈式後の懇談会では、懐かしい顔や、うれしい再会が続々とあった模様。恩田さんにお祝いを伝えに並ぶ長い行列が進むたびに、いろいろな歓声が会場にわき上がっていました。

 そして喜び溢れる時間はどんどん過ぎ、会場を後にした恩田さんと大勢の関係者一同は、二次会、三次会、四次会(!?)へと突入。素晴らしい夜はふけ、しみじみと明けていきました。(S)

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