幻冬舎plusの好評連載「ひとり暮しの手帖」電子書籍刊行を記念して、ひとりのあなたに本当に役立つ、「ひとり暮しのメモ」をよりぬいてご紹介!


 冷え性なので、一年中ハラマキを愛用しています。服装は紺やグレーなど地味なものが多いのですが、ハラマキは、ポップでカラフルなものを選んでいます。チラリと見えたときの悲壮感がうすまるような気もしますし、部屋干しすると、愉快です。

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 歯を磨くとき、両足を広げ、腰をぐっと落として、簡単なスクワットをしています。腰を落としたまま、左腕を水平にあげ、手の平を上に向けると、土俵入りのような姿になります。山田部屋はみがき山。強くなった気がします。

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 ダンベルを買いました。しまいこむと二度とやらなくなるのは目に見えているので、部屋に出しっぱなしにできるよう、シンプルなデザインの、落ち着いた色のものにしました。ここ数ヶ月、まったく触れていません。ダンベルは、インテリアになじまない、目立つデザインのものにしましょう。

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 3ヶ月に一度、歯医者に定期検診に行っています。私の通うところは、歯科医も歯科助手も全員女性。かわいくて若い女の子が、歯の奥の汚れをとり、指導もかねて歯磨きをしてくれます。口のなかにたまった汚いものがなくなり、気分がさっぱりします。男の人が風俗に行くのは、こんな感覚なのかしらと、検診をうけるたびに思います。

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 雑誌や新聞を読む時間は、ストレッチタイム。床にあぐらをかき、体を前に伸ばしてひじをつき、文字を追います。たまに片足ずつ伸ばしたり、手の甲に顔をのせたりします。大変みっともない姿ですが、いいのです。誰が見ているわけでもありませんから。

 

 

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関連書籍

山田マチ『ひとり暮しの手帖』

希望小売価格:400円(税別)
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実家をはなれて、およそ20年。
これまでも、きっとこれからも、ひとり暮し。
ここには、ひとり暮しのいろいろなことを書きつけます。
このなかのどれかひとつくらいは、あなたの心に届くかもしれない。
いや、ぜんぜん届かないかもしれない。
そんなふうな、これは、ひとり暮しの山田の手帖です。

 


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